あれれ、これは写真を取る道具?

 デジカメにはビックリさせられるカメラがあります。
ファインダーがなくカメラ背面の液晶を見ながら撮影を強制させるカメラが大手の電気メーカーから堂々と発売されています。これが結構売れているのにはさらに驚きです。買い求めたユーザーの方にお聞きしたら画面の甘い写真が多いと仰ってました。当たり前です腕を伸ばして液晶を見ながら撮影したのでは手ブレしてしまいます。ビデオの場合は動画ですから誤魔化しが利いてもスチール画面ではそうは行きません。更に銀塩の場合はほとんどのユーザーの方がサービスサイズで満足していましたが、デジタルではパソコンに接続しているプリンターでA4サイズまで簡単に引き伸ばせます。銀塩以上に手ブレに気を付けなくてはなりません。
どうしてこんなカメラが世に出てしまうのが不思議です。多分出来たカメラを評価する部門で、解像をテストするときは三脚を使い、スナップ的な撮影テストでは画面を大きくしていないのでは?

『メーカーの開発担当の方へ』

 普段からカメラを使っていますか?自分の担当したカメラを使い込んでいますか?
カメラを開発担当する者の必要最低条件はカメラを使うこと。
カメラを使うといっても家族の記念写真や旅行の写真だけでは物足りない、撮影する意図を決め、それに沿った撮影をし、大きく伸ばして。そうすればファインダーのないカメラが生まれるはずがない。

『メーカーのトップの方へ』

開発現場の担当者は3月〜6月間の開発サイクルでは、身も心もへとへと写真を写す時間が合ったら”寝る時間がほしい”。
時間的な余裕を作らないと写真を写す道具として個性のあるカメラは生まれない.どれもこれも同じような製品ばかり、見えてくるのはコスト競争地獄。