レゴボロBOX 〜旅の途中編〜 11〜15

 

*気に入ったみたいだね。

 

今日は朝から機嫌のいいボロミアが、せっせとガンダルフの世話を焼いていた。

「ご高齢にはこの坂はきつくございませぬか?荷物をお持ちしましょうぞ」

朝日よりも輝く笑顔に荷物を取り上げられ、ガンダルフは小さなため息をついた。

「なぁ、緑葉よ」

ガンダルフはレゴラスを呼びつけた。

「お前、ボロミアに自分の年齢を告げてみてはどうだね? どうやら、ボロミアは老人には気遣いを忘れぬ性格のようだ。きっと、早く寝かせて貰えるようになるだろうて」

二千と三百歳のエルフは昨夜のお勤めが過ぎて、眠そうな顔だった。

 

 

*世界地図

 

あまりにボロミアに対してちょっかいをかけるアラゴルンにレゴラスが文句を言った。

「アラゴルン、私は、あなたが、夕星姫に対して、あなたが世界の全てだと告白したのを知っているのですよ」

「私はあれから、冒険の旅に出て、世界がもっと広いと言うことを知ったんだよ」

 

 

*そうなんだけどな!

 

夜番を勤めるアラゴルンは、夜回りから帰ると、エルフの行状に頭を抱かえた。

「あいつら、こんな時に、何、やってるんだ……」

ふと目を覚ましたサムが、軽蔑したような目でアラゴルンを見た。

「旦那、あんたは、馬鹿ですかい? 何って、ナニに決まってるじゃありませんか」

 

 

*メリピピという人種

 

「ねぇ、俺、昨日借りたパイプって、返したっけ?」

メリーがピピンに尋ねた。

「多分、まだ、返して貰ってない」

「そっか。困ったな。だって、もう一回借りようと思って聞いたのにな」

(立場を代えてエンドレス)

 

 

*護衛の価値

 

旅を成功させるため、アラゴルンは自分の立場についてもう一度皆に確認させる必要があると思った。

「旅のリーダーは誰だね?」

「う〜ん。何でも知ってるガンダルフかな? まぁ、アラゴルンでもいいよ」

メリーと、ピピンが元気に答えた。

満足のいかないアラゴルンは、柄に手を掛け、自分の立場を誇示しながら尋ねた。

「では、皆の命を握っているのは誰だね」

皆が答えを言おうとした。

今度こそ、自分の価値をはっきりさせたいアラゴルンは、わざわざフロドを選んだ。

「えっと……、サム。だって、サムがご飯を作ってくれなきゃ、俺たち死んじゃうもん」

 

思いついた時に……。

忘れちゃう。忘れちゃう(苦笑)