レゴボロ BOX 〜裂け谷編〜 11〜15
*聖地
ボロミアは、エルロンドに言った。
「昨夜は、とても月のきれいな晩でしたな。私は、レゴラスにつれられてこの谷の中を散歩させて頂いた。本当にこの地は清浄だ」
だが、そこで、ボロミアは憂い顔になった。
「けれども、どうしたことか、朝起きたら、とても背中が痛いのです」
エルロンドは、ため息とともに、ボロミアを自室に招いた。
ボロミアに服を脱がせ、背中を見ると苦い声を出した。
「お客人、ここはエルフの地。人間が立ち入るべきでない場所がある」
「私の背中、どうにかなっておりますか?」
「いや、背中は大丈夫だ。だが、客人の尻に、私の先祖が没した日付を読みとることが出来る」
*思い出の品
朝食に向かうボロミアは、ちょうどアラゴルンの後を追う形になった。
先を歩くアラゴルンがロケットを落とした。
拾ったボロミアの手の中で、ロケットの留め金が開いた。
なかからは、つややかな黒髪が出てきた。
ボロミアは、アラゴルンを呼び止めた。
「アラゴルン、落とされましたぞ」
受け取ったアラゴルンは大事そうにロケットを受け取った。
「アルウェン姫のものか?」
「いや、違う」
アラゴルンの否定に、ボロミアは困惑した。
「では、誰の……?」
「義父はあれで、とてもロマンティストなんだ。二度とまみえることがなくなる時のためにと」
「……エルロンドさまが? とてもお元気そうだが」
「ああ、だが、髪は、いつまで残ってるかわからないだろう?」
*俺に何を教えろと?
「とても勇猛な戦士が剣を手に襲いかかってきたとき、弓しか持たぬ私が、どうしたらいいのか教えていただきたい」
レゴラスは、野伏として幾多もの戦いを切り抜けてきたアラゴルンに尋ねた。
「私は、彼にどうしても怪我をさせたくない。そして、絶対に逃したくないんだ」
*酒のせいか?
ボロミアは、エルロンドが注ごうとした酒を断った。
「申し訳ない。私はその酒が苦手なのです。翌日どうしても頭が痛くなる」
エルロンドは、ならば、と、エルフに伝わる秘蔵の酒を取り出した。
「これなら、いかがかな? 滅多にお出しする物ではないのだが」
ボロミアは、赤い色をしたその酒が大層気に入り、すっかり酔っぱらうまで飲み干した。
正体のなくなったボロミアは、レゴラスに担がれ、部屋へと戻った。
翌晩の酒宴で、エルロンドは、気持ちよく酒を飲むボロミアが気に入り、また秘蔵の酒を出した。
「エルロンド殿、申し訳ない。その酒は非常に旨いし、翌日頭が痛くなるようなこともないのですが、どうやら、人間には合わないようなのです」
ボロミアは、言いにくそうに口を開いた。
「これから、人間にお勧めになる際は、気を付けられたほうがよい。その酒を飲むと、何故か、人間は、尻が痛くなるようなのです」
*明確に質問して欲しい。
レゴラスは、食後のデザートに果実を配るボロミアの側へと近づいた。
色とりどりの果実を前に、ボロミアがレゴラスに聞いた。
「お前の望みはなんだ?」
「私の望みですか? そうですね。あなたのその身体を両手で抱きしめ、柔らかい尻を揉み、それから、片手を白い太腿に這わせ、硬くなり勃ち上がりかけているあなたのものを指先で扱き、もう一方の手を胸に這わせ、ぷちんと立ち上がった小さくてピンク色をした乳首を摘んで……」
客人に溢れる部屋のなか真っ赤になったボロミアを見ながら、レゴラスは、小首を傾げた。
「ああ、もしかして、果物の種類のことですか? それなら、ボロミア、イチジクを下さい」
ニッチなニーズにお応えし(笑)
レゴボロ。も、そうですが、デコの光に反応、ありがとう!