同等でない異質

 

窓の外には、太陽が出ていた。

大半の生徒は、授業を受けに出ていて、部屋は無人のはずだった。

だが、ウルヴァリンは、目的を持って、静かな廊下を歩いていた。

落ち着いた色調の内装が、ウルヴァリンの足音を吸収していた。

 

「開けるぞ」

ウルヴァリンは、声と共に、一つのドアを開けようとした。

しかし、ドアは、鍵がかけられ、ウルヴァリンがノブを回そうとするのを拒んだ。

よく磨かれた金属のノブがかちゃかちゃと音を立てるのみだ。

「いるんだろう?」

深い色をしたドアの向こうには、確かに人の気配があった。

ウルヴァリンの耳を持ってすれば、中の住人が、カチャリと、何度も音を立てるライターの音まで聞こえた。

繰り返される音はせわしなかった。

持ち主が、苛立った精神状態にいることは、想像に難くなかった。

 

ウルヴァリンは、手の甲で、ドアをノックした。

こんこんと、言う音にウルヴァリンのため息が重なった。

「なぁ、礼儀正しく、ノックしろってのか?」

ウルヴァリンは、うつむくような姿勢になり、ドアに額をつけた。

この学園の居住まいのよさが、ウルヴァリンには、居心地が悪かった。

長い間、一人さすらってきたウルヴァリンにとって、あまりに贅沢にしつらえられた空間は、自分を拒絶するもののように感じていた。

「・・・時間に遅れたのは、悪かった。ドアを開けろ。こんなところにいつまでもいたくない」

ウルヴァリンは、もう一度、ドアノブをまわした。

まだ、鍵は開けられない。

「パイロ。教授に、呼ばれたんだ。わざと遅れたわけじゃない」

ウルヴァリンは、やりきれない表情で、ドアに体をもたせ掛けた。

謝罪の言葉を口にすべきなのか、唇を噛んだ。

ウルヴァリンは、口を何度も動かし、一人この場所に立たされているくらいなら、言ってしまったほうが簡単な言葉を口にしようとした。

目を閉じ、胸で大きな息をした。

 

「パイロ」

ウルヴァリンが、口を開こうとしたところで、ドアがカチャリと音を立てた。

ウルヴァリンの体が押された。

不機嫌な顔をしたパイロが、ドアにもたれかかるウルヴァリンを睨みつけながら、ドアを押し開いた。

ウルヴァリンは、ドアから体を離した。

「入れば?」

パイロは、堅く結ばれた唇を曲げたまま、顎を上げ、ウルヴァリンを中へとうながした。

ウルヴァリンは、パイロの後ろを付いて中に入りながら、パイロの手首を掴んだ。

パイロの手の中には、いつものライターが握られていた。

サメの付いた銀のライターは、ずっと握っていたに違いないパイロの体温で熱くなっていた。

 

「しばらく、これはいらないだろう?」

ウルヴァリンは、覆いかぶさるようにパイロの唇を奪った。

ウルヴァリンのほうが、パイロよりも大きな体をしていた。

パイロは、ウルヴァリンの顔を打った。

ただの寮部屋だというには、あまりにも品よく整えられた部屋の中に、皮膚を打つ破裂音が響いた。

パイロは、ウルヴァリンを押しのけ、自分より大きい大人の男を睨みつけた。

「ローガン、あんた、自分の欲求を満たして貰いに来ているんだということを忘れたのか?」

ウルヴァリンは打たれた頬を晒したまま、にやりと笑った。

悪人の顔をしていた。

「パイロ。お前も、自分の欲求に正直になれよ」

ウルヴァリンは、パイロの肩を捕まえ、強引にベッドへと押し付けた。

 

ジッパーを押し下げ、パイロのジーンズに頬を擦り付ける相手の髪を、パイロは掴んだ。

「ローガン」

短くカールの強い髪を引っ張られ、ウルヴァリンは、濃い眉の間に皺を寄せた。

ウルヴァリンは、パイロの膝の上にのしかかり、彼の動きを封じ込めていた。

「ローガン、俺の上から退け」

ウルヴァリンは、パイロの腰に覆いかぶさっていた。

ラフなパーカーを着込んでいる体は、よく鍛えられた筋肉で覆いつくされていた。

腕は、まだ、体の出来上がっていないパイロよりもずっと太く、その力強さは、ウルヴァリンの破壊力を物語っていた。

しかし、この男は、盛り上がった肩から、太い首にかけてのラインに、不思議な色気をたたえていた。

パイロは、ウルヴァリンの髪を掴んだまま、ゆっくりと自分の顔にかかった髪をかき上げた。

「聞こえないか?俺の上から退け」

肉体に価値観を見出すならば、完全にウルヴァリンに劣っているはずのパイロは、ウルヴァリンの顔をしっかりと上げさせた。

一見、強面に見えるウルヴァリンの顔は、じっと覗き込めば、驚くほど繊細に整っていた。

眉の間に寄せられた皺と、常に力強く光る瞳のため、彼の顔は力強く見えた。

だが、顔立ちそのものは、酷く柔らかい。

パイロは、ウルヴァリンの頬をぴたぴたと叩いた。

「どけよ。ローガン。てめぇは、重いんだよ」

 

「この体制が気に食わないのか?パイロ」

ウルヴァリンは、掴まれた髪のまま、口元に笑いを浮かべた。

パイロを押さえつける足の位置も動かさない。

ウルヴァリンは、自分の髪が抜けるのもかまわず、パイロの股間に顔を摺り寄せた。

「じゃぁ、これは、どういうつもりなんだ?」

パイロのペニスは、ウルヴァリンの体に興奮を示していた。

ウルヴァリンの瞳に、意地の悪い光が浮かんだ。

「俺に舐めてほしいだろう?」

ウルヴァリンは、舌を伸ばした。

 

温度の低い部屋の中で、ウルヴァリンと、パイロのいる場所だけが、熱を発していた。

遠くに聞こえる学園のざわめきは、この部屋の中で行われていることを邪魔しなかった。

部屋の中では、ウルヴァリンが、パイロのペニスに吸い付く音だけが響いていた。

この学園は、静けさと安全をパイロに与えていた。

俗世とは、無縁の楽園を築いていた。

エグゼビアは、この安閑とした空間の中で、何が正しいのかという目を、ミュータントに与えようとしていた。

そんな正しい教育とは、無縁に、ただ、対抗する力だけを蓄えてきたウルヴァリンは、年若い男の股間にむしゃぶりついていた。

顎を伝う唾液が、ウルヴァリンの胸を濡らしていた。

濃い体毛で覆われたウルヴァリンの胸は、汗と、自らの唾液で濡れていた。

パイロは、ウルヴァリンの盛り上がった肩を見下ろしていた。

退けと、言ったパイロの言葉に従ったウルヴァリンは、ベッドの上に乗り上げ、壁に寄りかかるパイロの足の間に体をうずめていた。

低く上体を倒し、頭を上下させている。

よく肉が付き、引き締まった尻が、突き出されていた。

ペニスを音を立ててすするウルヴァリンは、無意識に腰をよじっていた。

パイロは、ウルヴァリンの頭に手を置いたまま、壁に反り返った。

若い皮膚が、ウルヴァリンの口腔からの刺激に、ひくひくと動いた。

 

「いい・・よ。ローガン」

パイロは、正しい教育というものの型に嵌ることが苦手だった。

この学園が作り上げている安穏とした平和というものに、時々、叫びだしたいような苛立ちを覚えた。

外の世界は、もっとパイロに冷たかった。

 

ウルヴァリンの口内は、温かな締め付けで、パイロを追い詰めていた。

開いた口の間で、ペニスが擦られる。

舌が、パイロの筋張ったペニスを舐め上げ、ウルヴァリンの高い鼻が、パイロの腹を擦った。

そこが好きなのか、ウルヴァリンは、自分の上顎をパイロのペニスの先で何度も擦る。

ウルヴァリンの鼻から、甘い息が漏れている。

口が、パイロのペニスでいっぱいになり、ウルヴァリンは、しきりに、鼻で息を繰り返した。

「・・いかす気なのか?」

パイロは、下半身に集まろうとする塊を吐き出したくなりながら、ウルヴァリンの背中を見つめた。

パーカー越しにも、ウルヴァリンの背中は、鍛えられた筋肉の存在を訴えかけていた。

ウルヴァリンは、パイロのペニスの先端を舐めながら、顔を上げた。

「ダメだ・・・全部、こっちにくれ」

ウルヴァリンは、何もパイロに教えなかった。

ただ、パイロから、奪い取ろうとした。

ウルヴァリンは、パイロを抱くようにして体を起こし、自分から、ジッパーを下ろした。

 

パイロは、勃ち上がっているウルヴァリンのペニスを握った。

長大なウルヴァリンのペニスは、その威力を発揮する場所もないというのに、十分な硬さになっていた。

身じろぎしたウルヴァリンの重みに、ベッドがぎしりと音を立てた。

「期待しっぱなしかよ」

パイロは、膝をウルヴァリンの足の間に入れ、垂れ下がっている玉を押し上げた。

膝立ちのウルヴァリンを引き寄せ、引き締まった尻を大きく左右に開いた。

指先で、今日、使われる性器である堅く閉じた尻穴の上をなぞる。

ウルヴァリンの穴の中が、濡れているのは、パイロにとって、当然のことだった。

ウルヴァリンは、その肛口をパイロに使って欲しいのだから、パイロの心地よい状態でいるべきだった。

パイロは、ウルヴァリンの引き寄せた尻をそのまま自分のペニスの上に落とした。

ぬちゃりと白いクリームを溢れさせている尻穴は、強く押さえつけなければ、パイロのペニスを飲み込もうとはしなかった。

弾力のある皮膚が、パイロのペニスを拒む。

反発する粘膜をねじ伏せ、パイロは、ウルヴァリンの肛門をえぐった。

パイロは、ゴムさえしていなかった。

ウルヴァリンの再生能力を考えれば、免疫力の高さからも、病気の心配はありえなかった。

生の皮膚が、ウルヴァリンの内膜を押し開いていく。

ウルヴァリンが、低い声で呻いた。

強引な挿入に耐えるには、拡張が甘かった。

パイロのペニスは、痛いほど強くウルヴァリンの尻穴で締め付けられた。

 

パイロは、ウルヴァリンの胸を突いた。

「緩めろ」

ウルヴァリンは、激しい息をしていた。

目は潤み、眉の間には皺がより、痛みに耐えていた。

どれほど治癒能力が高くとも、ウルヴァリンは傷を受ける瞬間の痛みを感じないわけではない。

パイロは、遠慮なしに、ウルヴァリンを揺さぶりながら、もう一度、きつい声を出した。

「緩めろと、言っている」

「パイロ、いい加減にしろ!」

ウルヴァリンの爪が、パイロの喉元を狙った。

研ぎ澄まされたアダマンチウムの爪先が、冷たくパイロの喉を突き刺そうとした。

パイロを見下ろすウルヴァリンの顔には、怒りの他に傲慢と言っていい表情が浮かんでいた。

ウルヴァリンが、よく見せる表情だった。

ウルヴァリンは、戦闘能力において、パイロに勝る自分を誇っていた。

いつでも、パイロの息の根を止められる優位さをウルヴァリンは隠そうとしなかった。

パイロは、鋼の爪に指先で触れた。

「俺が殺して、ローガン、あんたどうする気なんだ?」

パイロは、冷たい目をして、ウルヴァリンを見上げた。

獲物を前に、舌なめずりする獣の傲慢ちきな顔を見上げながら、腰を突き上げた。

「殺しちまったら、終わりだせ?」

獣の胸が、弾んだ。

鋼の爪が伸びた手をベッドに付いて、鍛えられよく張り出した胸を前に突き出すようにして、腰を降り始めた。

 

ぴんっと立ち上がった乳首が、胸を覆う胸毛の間から見えていた。

色の薄い乳首は、小さいながらも、その存在を懸命主張していた。

パイロは、張りのある腰を両手で捕まえ、ウルヴァリンの動きをコントロールした。

「ローガン。あんた、間に合わせで我慢している身なんだぞ」

簡単に、パイロの手に入ったウルヴァリンだった。

疎外感というものが、二人を結びつけたのかもしれなかった。

なじめないと考えている者は、どうしてもその空間から浮き上がる。

この豪華な建物に似合わぬ粗雑さを、ウルヴァリンと、パイロは備えていた。

「・・・お前もな。パイロ」

ウルヴァリンは、肉体がもたらす甘い刺激に次第に息を荒げ始めた。

胸に汗が浮かんでいる。

パイロは、盛り上がった尻を両手で強く掴んだ。

手に余る大きさの尻を掴んで、何度もペニスをずりずりと擦らせた。

ウルヴァリンの内部は、パイロのペニスを熱く締め付けていた。

パイロは、黒い剛毛が密集する尻穴の周りを指先で撫で回し、ウルヴァリンの喉を後ろへそらさせた。

中に入っているものの重量で過敏になっている皮膚を触られることは、ウルヴァリンにとって、強い刺激になった。

反り返った喉が、短い声を繰り返し上げた。

中途半端に爪のひっこんだ手が、ベッドの上を掻いた。

きっちりと糊まで利いているシーツの表面が、鋭い金属に切り裂かれる。

「ローガン」

パイロの声に、ウルヴァリンは、はっとしたように爪をしまった。

鋼が皮膚に閉じられるのとほぼ同じ速度で、皮膚に薄い膜が張り、それが、元通りの皮膚へと変わっていく。

 

ウルヴァリンは、パイロの腹に手を付き、本格的に腰を使い出した。

目を閉じ、内部の感触を味わいながら、甘やかな、ため息を落とす。

パイロは、奥歯を噛み締めながら、体の上で蠢くウルヴァリンを見ていた。

ペニスをがっちりと咥え込んで、ウルヴァリンは、自分の中の感覚にだけ沈み込んでいた。

引き締まった腹が、せわしない呼吸を繰り返していた。

腹から続く毛の間では、大きなペニスが、てらてらとしずくを滴らせ、揺れていた。

 

「ローガン。そろそろ・・・・いい・・・か?」

激しく締め付け、腰を揺するウルヴァリンに、パイロは大きく胸をあえがせていた。

ウルヴァリンの尻の感触は、パイロに主導権を握らせなかった。

ウルヴァリンを満足させることの出来るほうが、若いパイロにはめずらしかった。

ウルヴァリンは、飢えた目をしてパイロを見下ろした。

「・・・だめだ。まだ・・・」

汗をかいている尻が、パイロのペニスを締め付け、激しく上下した。

パイロの硬いペニスの刺激に、胸をあえがせている。

「あんたのお望みの、奴だって・・、満足させてくれるかどうかは、・・わからないぜ?」

パイロは、弾む息を抑えながら、ウルヴァリンの尻の奥でペニスをぐりぐりと動かした。

激しく感じるところを突かれ、ウルヴァリンが、大きな声を上げた。

 

「ローガン、・・・静かにしたらどう・・なんだ」

パイロは、暖かく絡み付いてくる濡れた肉の感触に必死に耐えながら、ウルヴァリンをからかう言葉を口にした。

突き上げるパイロの動きにウルヴァリンは、腰を揺すりながら、大きく口を開けている。

「いい!パイロ。そこっ!・・・ああっ、いい!」

パイロは、乾く唇を舐めながら、浮き上がりそうになるウルヴァリンの尻を押さえつけた。

よく肉のついた尻に腹を押し付け、ぐっと奥を擦り上げる。

「ローガン、もし、あいつが、淡白だったら、どうする気、なんだよ」

「いい!パイロ。いい!」

ウルヴァリンは、激しく頭を振って感じていた。

「なぁ、あいつが、あんたとなんか、やりたくないって、言ったら、どうするつもりなんだ?」

ウルヴァリンは、白い肌を赤く染め、叫びだしそうな力強さで、パイロのペニスに感じていた。

伸びきった尻穴は、がっちりとパイロのペニスに噛み付き、太ももがパイロの腰を強く挟んでいた。

パイロは、ベッドの硬さを利用して、力強く腰を突き上げていた。

「いくら、具合が良くても、こんな毛むくじゃらな獣に、あのお上品な顔した奴が、欲情するか?」」

ウルヴァリンの尻が、パイロの腹の上でのたうっていた。

尻からの刺激だけで、ペニスからこぼれている先走りが、パイロの腹を濡らした。

パイロは、強く奥歯を噛み締め、こみ上げる射精感に堪えていた。

ウルヴァリンをなじり、その彼を喘がせている自分に舌なめずりした。

「ローガン。てめーの尻を、あの男がやりたいなんて思うのか?」

パイロは、締め上げる肉の熱さに、歯を食いしばって抵抗した。

頭の大半を占めるのは、ウルヴァリンの中に出す瞬間の快感だけだった。

パイロは、たっぷりの精液をウルヴァリンの中にひっかけ、この仲間というには、不誠実な男を汚してやりたかった。

「ローガン、こんなに好きな尻をしていて、ただ、好きだなんて笑わせるな」

「煩い!自分が、間に合わせだという自覚があるのなら、ごたごた言わずに、さっさと俺を満足させろ!」

ウルヴァリンは、パイロの顔に噛み付くようなキスを降らせた。

潤んだ目をして、開いたままの口で、パイロの唇を激しく嘗め回した。

 

パイロは、腰を突き上げた。

「いい、パイロ。そこを、もっと!・・・」

ウルヴァリンの体が激しく痙攣した。

パイロは、ウルヴァリンに唇を塞がれながら、ぐいぐいと尻の奥をペニスで埋めた。

ぴったりと嵌りこんだペニスは、もう、引き抜けないのではないかというほど、ウルヴァリンの中にちょうど良く納まった。

それを強引にパイロは引き抜いた。

ぬめる粘膜を擦り上げながら、パイロはずるずるとペニスを引き出す。

「んんっ・・・・ああ!ああっ!」

ウルヴァリンは、感じる中を刺激され、何度も息を止めながら、喉の奥からかすれた声を絞り出した。

丸みのある尻が、すっかり汗で濡れていた。

ウルヴァリンは、パイロの顔を掴んだまま、強く顔を擦り付けた。

パイロの顔を掴む両手からは、短く爪が伸びている。

パイロは、短い間隔で、ウルヴァリンの尻を打ちつけだした。

「あっ!ああ・・・ああっ!」

ウルヴァリンは、腰をよじった。

パイロの口も早い息を繰り返した。

パイロの肌まで、ウルヴァリンの汗が伝い、それを清潔なシーツが吸い取った。

「ああっ!いい、パイロ!」

「さっさと、いきやがれ。この獣が!」

滑る肉壁は細やかな痙攣を起こしながら、パイロのペニスを締め付けた。

パイロはたまらず、ウルヴァリンの肌に爪を立てた。

骨が当たるほど、強く、パイロは、腰を打ちつけた。

「・・・いくっ!ああっ・・・ああっ!」

ウルヴァリンが、反り返った。

筋肉が、激しい痙攣を起こしていた。

汗に濡れた眉の間には、深い皺が刻まれた。

パイロの腹を勢いよく濡らしながら、ウルヴァリンは、射精した。

 

 

 

パイロが感じている疎外感は、二つあった。

一つは、この世界になじめぬこと。

そして、もう一つは、誰にも愛されていないということだった。

 

 

END

 

            

とりあえず、一作(笑)。