オデッセウスルール ルールbQ

 

アキレスと、パトロクロスが見舞いに訪れると、オデッセウスは、毛皮の上にだらしなく座ったまま、山のように積みあがった無花果を食べていた。

満足そうな顔だ。

脇には、イタケの兵が立っていた。

兵は、あちこちの王からオデッセウスに届いた手紙を読み上げていた。

それに頷いているが、オデッセウスの手は止まらない。

「もう、喉の痛みは良くなったのか?」

アキレスは、眉を顰めながら、声をかけた。

朝議では、オデッセウスは、静養のため、今日の戦にも出陣しないと発表された。

声が出ないということで、会議の場にも、姿を見せていなかった。

ミュケナイ王から、そこまで手厚い処遇を受けている人物は、うれしそうに顔を緩めながら、干し無花果を食べていた。

今回血を吐く原因となった果物だというのに、全く反省の色が無い。

「おい、痛くないのか?昨日は、何も食べられないと、ごねていたくせに」

オデッセウスは、面倒くさそうにアキレスを見上げ、近くに来いと手招きした。

アキレスは、オデッセウスから体一つ分離して、毛皮の上に膝をついた。

睨むイタケの兵や、眉を吊り上げるパトロクロスが恐いアキレスではなかったが、昨日は、ギリシャ軍全軍を敵に

回したといっても過言ではなかった状況だっただけに、さすがのアキレスも遠慮した。

また、軍師が、血を吐くような事態になってもいけない。

オデッセウスがもっと近づくよう、指で招いた。

アキレスが顔を近づけると、耳を引っ張り、本当に口付けせんばかりの距離まで引き寄せた。

「まだ痛くて、小さな声しかだせないんだ。手間をかけさせるな」

オデッセウスはで小さな声で囁くと、アキレスに舌打ちした。

アキレスは、掠れたような軍師の声に、遠慮なく膝を進めた。

剥き出しの太腿に、足をくっつけた。

軍師は、肌の熱を嫌がり、足を離す。

「無花果なんか食っても平気なのか?」

アキレスは、逃げる軍師を追いかけ聞いた。

軍師の手には、新しい干し無花果が握られていた。

「お前が、私のことを食い意地が張っていると宣伝してくれたお陰で、山のように見舞いの品として届いたんだ。お前だって、持ってきてくれたんだろう?」

ちらりとオデッセウスが見上げたパトロクロスは、手に、袋を下げていた。

「あれ?」

オデッセウスの目は、アキレスを笑っていた。

アキレスは、じろりとオデッセウスを睨んだ。

「皆が持って行けと言ったんだ。軍師殿に、テッサリアの軍ばかりを、前線にやられるのは困ると押し付けられたんだ」

アキレスは、パトロクロスに向かって、顎をしゃくると、イタケの兵に袋を手渡すよう言った。

軍師の緑色の目が、袋の行方を追っていた。

「俺からの見舞いは、完全に喉が治ってから食え。いくら好物だとはいえ、痛くないのか?昨日は、水一杯飲むのにも、大騒動していたじゃないか」

アキレスは、オデッセウスの握る無花果すら、取り上げそうな顔をしていた。

オデッセウスは、背中へと無花果を隠した。

「…平気なんだ。少しは痛いが、食べる分には、支障がなくなった」

「へぇ…」

アキレスは、じろじろとオデッセウスのむっちりとした太腿を眺めまわし、すこしばかり膨らんだ腹を見、散々軍師を居たたまれない気持ちにさせた。

それから、にやりとイタケの兵へと視線を移した。

「なぁ、お前たち、いくらこいつを非常食にする気でも、もう少し節制させた方がいいんじゃないか?この調子で食っていたら、治る傷も、治らないぞ」

イタケ兵は、掴んでいた羊皮紙を破り捨てんばかりに怒った。

オデッセウスは、自分の兵隊に対し、手を挙げることで押し止め、アキレスの頭を抱き寄せるように引き寄せた。

昨日、血を吐いたことは、さすがにオデッセウスにとっても痛手だったのか、大きな声だけは、絶対に出さないようにしようと決めているようだ。

しかし、普段では考えられない接触ぶりだ。

「アキレス。俺のことは、放っておいて貰おう。言っただろう?ルールbPだ。うちの兵隊は、お前にものを言われるとどうしても腹がたつように出来ているんだ。だから、黙っていろ」

オデッセウスは、アキレスの耳を噛みそうなほど近くで囁いた。

内容はどうあれ、傍目には、いちゃついているようにしかみえない。

パトロクロスは、普段よりずっと優しい目の色をした従兄弟のやに下がった顔に、呆れた。

まだ、イタケ王は、ひそひそとアキレスに囁いている。

「そこのフルーツをわけてやる。それを持って返れ。今日は、後ろに引くわけにいかないんだ。必ず、俺の立てた作戦を守れよ」

遠征のため、補給に頼るしかないギリシャ軍のものが送ったにしては不似合いな、みずみずしいフルーツがイタケ王のテントには置かれていた。

それに気付いたアキレスは、剣呑な目で誰からだと、訪ねた。

「わからん。朝起きたら、テントの前に置いてあった。りんごを一つ剥いてみたが、上手かったぞ。好きなのを持って帰ってくれて構わない」

オデッセウスは、気楽な調子で、アキレスに返事を返した。

アキレスは立ち上がり、イタケ兵の胸倉を掴んだ。

「お前ら、何のためにここに詰めてるんだ。こんなものを贈れる奴が、ギリシャ軍にいるはずがないだろう!いくらお前んとこの王が食いたがっても食わすな!毒が塗ってあったらどうするんだ!」

アキレスとイタケ兵はもみ合いになった。

しかし、帰りの遅いアキレスを心配して迎えにきたエウドロスが間に入り、なんとか血を見るような事態にはならずにすんだ。

 

その日の戦いは、かなり間抜けな形相を呈していた。

まるで伝言ゲームだ。

オデッセウスは、あれほど元気だったにも関わらず、テントから一歩も出ようとせず、イタケ兵が、戦況を伝えるためにオデッセウスの元まで走っていた。

そして、また、オデッセウスからの指示を聞き、戦場へと駈け戻る。

多分、朝、アキレスが訪ねたことで機嫌を損ねたのだ。

そういう子供っぽいところが、オデッセウスにはあった。

また、それがかわいいとイタケの兵が甘やかすから、王はテントから出ようとしない。

しかし、イタケの兵が大きな声でオデッセウスの言葉を軍全体へと怒鳴っても、あいにく、それは全く生かされていなかった。

最初は、陣形の変更や、使用武器の指示など、いつもオデッセウスが、軽やかな笑いとともに、告げる言葉を叫んでいたイタケ兵だったが、今は、

「アキレース!!作戦を守れ!自分だけが英雄だと思うなよ!!」

と、どこまでも青い空に向かって何度も叫んでいた。

最後の一文は、自分勝手ばかりするアキレスに対する兵士の心の叫びかもしれない。

アキレスは、オデッセウスの立てた作戦をまるで守っていなかった。

先んじて、ギリシャ軍に飛び込むとか、そういう程度の問題ではない。

全くの無視だ。

周りにいるギリシャ兵たちも呆れた。

アキレスが自分勝手に進める戦況をオデッセウスに伝え、駈け戻ってくるイタケ兵は、大なり小なり同じようなことを叫んだ。

「アキレス!お前に耳はついてないのか!ルールbQだ!俺の言うとおりにしろ!作戦を守るってことが出来ないのか!!」

「筋肉ブタ!お前のせいで、陣地まで後退することになったらどうしてくれる!お前一人が戦ってるんじゃないんだぞ!」

「アキレス!お前はもう引け!お前なんか、ギリシャ軍の邪魔でしかない!!」

吼えるイタケの兵を軽くあしらい、アキレスは、ぎりぎりと弓を絞り込む。

ねらいは、ギリシャ軍の大将だ。

戦いが始まって直ぐ、アキレスはトロイ軍の後進に位置するヘクトルとパリスを見つけ、近くにいた兵士の弓を取り上げた。

ヘクトルを狙い弓を引く。

生憎、距離が遠すぎ、アキレスの弓矢は罪も無いトロイ兵を絶命させた。

アキレスは、自分の兵隊に専用の弓矢を取ってくるように言いつけた。

戻った兵の持つ強弓は、アキレスにしか引くことができない。

恐ろしい風音を立てて、弓はヘクトルへと飛んでいった。

さすがに、当たりはしない。

しかし、執拗に、アキレスは、ヘクトルを狙いつづけた。

それが、戦況を混乱させていた。

 

パトロクロスは、楽しげに弓を射る従兄弟を眺めて、呆れていた。

今日も、パトロクロスは戦いには参加することを認められていない。

戦車の上で、ひたすら、混乱する戦況を眺めていた。

「…ばか?」

ヘクトルの盾になろうと、絶命を覚悟でアキレスの弓の前に並ぶトロイ軍の兵士も馬鹿ならば、アキレスに向かって、罵詈雑言を叫んでいるしかできないギリシャ軍も馬鹿だった。

アキレスが狙う弓の標的になりたくない各国の王達は、腰が引けたように遠巻きにしていたし、腰に下げる剣が恐い兵士たちは、誰も手を出してまでアキレスを止めようとはしなかった。

戦場はアキレスの独壇場だ。

トロイのヘクトルを狙い打ちだ。

確かに、ヘクトルさえ落とせば、トロイ軍は壊滅だろう。

だが、これだけの距離のある今、採る戦法ではなかった。

いくらアキレスの腕でも、トロイの兵に囲まれたヘクトルの命を取ることは難しい。

アキレスは、闇雲に、ヘクトルを脅かし楽しんでいるだけだ。

しかし、大将を狙われたトロイ軍は、そんな悠長な感想など持ってはいまい。

アキレスの弓が大人しくなり次第、怒りに湯気を立てて、ギリシャ軍へと攻め込んでくる。

昨日の戦いで戦線をぎりぎりまで後退させていたギリシャ軍にとって、それは避けたい事態だった。

オデッセウスの立てた今日の計画は、せめて丘一つ分、戦線を前に押し出そうという慎ましいものだったのだ。

その位、後ろへ下がることは、ギリシャ軍にとって避けたい事態だ。

「おい、お前!」

パトロクロスは、突然かけられたイタケの兵からの怒鳴り声に、眉を寄せて下を見下ろした。

イタケ兵は目を吊り上げている。

「お前、アキレスの従兄弟だろう。あの猛獣を止めろ!オデッセウス様が、とうとう出陣なさるとまで言い出した」

パトロクロスは、元気にしか見えなかった今朝のオデッセウスに、別にいいんじゃないの?と、イタケ兵を見た。

「また、血を吐くような事態になったらどうしてくれる!アキレスのせいで、オデッセウス様は!」

オデッセウスが、血を吐いた引き金は確かに、アキレスだったかもしれないが、その原因を作ったのは、オデッセウス自身だった。

慌てて干し無花果を飲み込んだオデッセウスがいけない。

パトロクロスは、楽しげな顔で、ぎりぎりと弓を引き絞るアキレスを眺め、それを遠巻きにするギリシャ軍を見、それから、もう一度、イタケ兵に視線を戻した。

アキレスの顔には、笑みさえ浮かんでいた。

「…アレを止めるのは、無理だ」

パトロクロスの言葉に、イタケ兵は戦車の上に乗り上げてきた。

「じゃぁ、せめて、オデッセウス様を止めろ。出陣の用意をされているんだ」

手綱を奪われ、パトロクロスは無理やりイタケ王のテントへと連れて行かれた。

 

テントでは、イタケ王が、鎧を身に着けていた。

テントを潜ったパトロクロスを振り返り、冷たい目でちらりと見る。

「赤身ブタは、止まったか?」

朝より声が出るようになったのか、小さかったが、離れているパトロクロスにも声が聞こえた。

ただし、すごぶる機嫌が悪い。

冷たく怒るオデッセウスに気圧されながら、聞きなれない言葉に、パトロクロスは聞き返した。

「…赤身ブタ?」

「じゃぁ、なんて呼んで欲しい?全身筋肉?それともいっそ、ノータリンか?」

オデッセウスが言うのが、アキレスのことだとわかって、そんな場合ではないのだろうが、パトロクロスは思わず笑いそうになった。

赤身ブタはいい。

脂肪一つなく鍛え上げられたアキレスの筋肉は、たしかに、霜降りではないだろう。

パトロクロスは、軍師のふっくらとした腹のあたりをちらりと見た。

それから、柔らかそうな太腿に視線を当てた。

「…何が言いたい?」

軍師の目が切れ上がる。

パトロクロスは、いつの間にか従兄弟の強心臓に近づきつつある自分に気付き愕然とした。

「出陣しないほうがいいと、イタケの兵が…」

後ろからプレッシャーをかけてくるイタケ兵の視線を放って置くわけにもいかず、着々と準備をすすめるオデッセウスにパトロクロスは意見した。

「お前がアキレスを止めてくれるというのなら、俺はいかない。別に行きたいわけではない」

勿論、パトロクロスにあんな楽しげなアキレスを止めるすべは無い。

パトロクロスは、いつのまにか、オデッセウスの御者にされていた。

兜を脇に抱えたオデッセウスは、険しい顔をして戦場を見つめる。

オデッセウスの出陣に、ギリシャ軍の兵士が沸き立つ。

低い歓声が、地鳴りのようにギリシャ軍の端まで広がっていった。

しかし、戦場には、オデッセウスの指示した陣形など跡形もない。

「…くそっ、今日は、楽ができると思ったのに…」

オデッセウスは、喜びに満ちた顔で振り返り、剣を振り上げる兵士たちに目をすがめならが、小さな声で毒づいた。

やはり、そういう理由で不機嫌なのかと、パトロクロスは変に納得した。

 

「アキレス!弓を止めるんだ!」

パトロクロスは、オデッセウスの代わりに叫んだ。

オデッセウスが小声で呟いた原文のまま叫ぶと、パトロクロスは今日帰るねぐらを失っただろう。

アキレスは、オデッセウスの出陣にとっくに気付いていたらしく、にやりと笑うと、また、きりきりと弓を引き絞った。

オデッセウスがパトロクロスの袖を引いた。

「止めろ!アキレス!!」

止めないアキレスに、オデッセウスが、パトロクロスを強く睨む。

小声で、いくつもアキレスを罵倒した。

パトロクロスは、ギリシャ軍及び、トロイ軍のひしめくこんな場所で、尊敬する従兄弟を赤身ブタだの、筋肉デブだの大声で呼ばわる勇気はなく、戦車そのものをアキレスの近くまで走らせた。

オデッセウスが、戦車から飛び降り、アキレスに近づく。

オデッセウスは、アキレスの腕を掴んだ。

「アキレス、ルールbQを覚えてるか?」

オデッセウスは誰も近づけなかったアキレスの側まで躊躇いなく足を進めた。

アキレスがにやりと笑う。

「…俺の言うとおりにしろ。だったか?」

言う端から、アキレスは、弓を射る。

オデッセウスは、弓に手をかけた。

アキレスは、手を離し、オデッセウスに預けてしまう。

そうして、側にいた兵士の弓筒から火をかける様に用意してあった、先に油を湿らした特別な矢を奪い取ると、にやりとオデッセウスに笑った。

力の差を見せ付け、悠々と自分の弓をオデッセウスから取り戻す。

火をつけた矢を、今までで、一番正確にヘクトルへと放つ。

矢は、恐ろしい音を立てて、トロイ軍に突っ込んでいき、最後まで勇気を捨てなかったヘクトルの手前、最後の一人の盾に突き刺さった。

激しくやじりが揺れていた。

どれ程強い力で突き刺さったのか、分かるというものだ。

炎を纏った強弓に、全ての視線が、矢を射ったアキレスに集中した。

つまり脇にたつ、オデッセウスも注目の的だ。

「アキレス、ルールを守れ!」

オデッセウスは、アキレスを叱った。

アキレスに悪びれた態度はない。

「ああ、そうだな。じゃぁ、口を利かないことにしよう」

アキレスは、トロイのヘクトルがこちらを見ていることを十分に意識しながら、軍師の腰を引き寄せた。

仰け反り逃げようとするオデッセウスの背を抱いて捕まえ、思いっきり唇を奪う。

まったく無音になった戦場のなかで、オデッセウスは、力ではアキレスに敵わないわが身を呪った。

アキレスの唇がぴったりと重なり離れない。

兵士たちの視線が突き刺さるようだ。

明日から、どんな顔をして軍を指示すればいいのかわからない。

「…オデッセウス様…」

小さな誰かの呟きが聞こえ、それが始まりのように、兵士たちが叫び出した。

「オデッセウス様を放せ!オデッセウス様に触るな!」

「アキレス、死ね!」

「オデッセウス様に、何をするんだ!!」

津波のように押し寄せるギリシャ軍の兵士をアキレスは剣をぐるりと振り回し、それだけで、ぴたりと止めた。

未だ、オデッセウスの腰を抱いていた。

アキレスは自分を取り囲むギリシャ兵を見回した。

そして、遠くでこちらを見ているヘクトルにも視線を送った。

最後に、怒りに震えているオデッセウスを見、にやりと笑った。

オデッセウスは、緑の目できつくアキレスを睨んだ。

「…口を利いていないとでも、自慢する気か?」

声が大きくなっていた。

アキレスは、もう一度にやりと笑う。

「お前の脳みそは、一つしかルールを覚えられないのか!繰り返す、覚えとけ!ルールbQだ。俺の言うとおりにしろ!お前はもう帰れ!お前みたいな邪魔者は、いない方がマシだ!!」

オデッセウスは大声で叫んだ。

咳き込んだ。

ギリシャ軍の兵士たちが心配そうな顔をしてオデッセウスを見つめた。

さすがに、もう血は出ない。

無花果が食べられるほど回復しているのだから当然だろう。

オデッセウスは、顔を上げ、戦争を放っぽりだしているギリシャ兵たちを睨んだ。

咳き込み、涙ぐんだ目できつく睨むオデッセウスに、兵士たちの心とは別の部分が燃え上がる。

兵士たちは、理由もなく自分の持つ槍や剣を強く握った。

その中を気が済んだのか、悠々とアキレスがパトロクロスの戦車に戻った。

「オデッセウス。今日のところはお前の言う事をきいてやる。だだし、高く付くと思えよ」

アキレスは、平気な顔で戦場を去った。

 

オデッセウスはトロイに、丘二つ分、戦線を後退させた。

意気消沈した大将を冠するトロイに対し、非情で冷酷なオデッセウスの采配に、トロイ軍のみならず、その作戦を実行させられたギリシャ兵も、震え上がった。

 

 

END

 

 

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ルールbQ(笑)

なんか、もう、このフレーズだけで笑えるんですけど。

今回、チュウまで行きました。

アキちゃん!ファイト!!