妄想企画

アナ×オビで、触手。

 

シャワーから出たばかりのオビ=ワンの前にアナキンが立った。

「……アナキン、退いてくれないか?」

オビ=ワンは、たった一本のタオルしか持たずこの場に立っていたため、前を隠すのに精一杯で、髪からしたたる水滴を拭くことができない。

眉間に皺を寄せる師とは対照的に、珍しくも笑顔の弟子は、オビ=ワンの迷惑も省みず、不意に手を差し出した。

「なんだ?」

濡れた身体で、その上タオル一本しか持っていない師を前にしながら、あくまで退こうとしない弟子にオビ=ワンは舌打ちしたい程の気持ちで居ながらも、アナキンの手の平をのぞき込んだ。

そこには、黒く短い筒のような物体が乗っている。

「マスター。俺、任務でしばらく出かけるじゃないですか。だから、これ、俺の作ったペットです。マスターが寂しくないようにプレゼントします」

バスルームの入り口まで押し掛けた弟子の手の上の5センチ程度の真っ黒い物体は、確かにアナキンの手の上で、蠢いていた。

しかし、ペットと言われても、それはぬめるゴムのようなもので包まれた小さな黒なのだ。それには、目も鼻もありはしない。アナキンは、趣味が悪いとオビ=ワンは思う。

「ああ、ありがとう。アナキン。じゃぁ、後で説明を聞く。とりあえず、服を着たいから、そこを退いてくれないか?」

オビ=ワンは、この弟子の器用さから言って、きっと性能だけはすばらしいのであろう弟子の作り出したものをから意識を離した。

師が服を着たいと訴えているというのに、全くこの場を去ろうともしない弟子を軽く睨む。

アナキンが唇を尖らせる。

「マスター。これは、マスターのために作ったペットなんですよ? ご挨拶もなしですか?」

「ご挨拶? それに?」

オビ=ワンは、眉の間に皺を寄せた。

オビ=ワンは、もう一度アナキンの手の平の上で、蠢くそれを見たが、やはり、どこにも可愛気がない。

オビ=ワンは、それをペットとして、欲しいと思わない。

しかし、弟子は、自作だというペットに挨拶をしないことには、そこを退きそうになかった。

オビ=ワンは、仕方なく口を開く。

「よろしく。私は、オビ=ワン・ケノービだ」

オビ=ワンの声に反応し、ゴムの筒のようなものは、びくりと動いた。

オビ=ワンは、その動きの素早さに、わけの分からない不安を覚えた。

怯えを映した師の目は、弟子を見あげ、そして、師は、弟子の目の中に、してやったりという満足げな笑いを見つけた。

オビ=ワンの中で、不安が明確な形を取る前に、ゴム筒は、いきなり伸びた。

どれほど収縮性のある素材を用いたのか、ぬるつく表面の光沢は変わりなく、オビ=ワンのペットは、アナキンの手を離れ、オビ=ワンの首へと巻き付いた。

首を一周回っても、まだ、余裕を持って伸びるそれは、オビ=ワンの顔を這い回り、目に襲いかかる。

「アナキンっ!!」

弟子の声は落ち着いたものだった。

「角膜を登録してます。マスター」

「先に説明を!!」

首を締め付けるゴム筒の動きは、昔、遠い星で出会ったことのある植物の触手のようで、オビ=ワンは、とっさに爪を立てていた。

しかし、アナキンがどれほどの熱意をもってこのペットを作り上げたのか、ペットの表面はとろりと油の膜が張ったようにぬるついており、まるでオビ=ワンの抵抗を受け付けず、それでもなんとか、オビ=ワンが掴んだ感触も中の機械仕掛けであるはずの構造を全く感じさせないまるで生き物のようにぷりぷりとした弾力だった。

これに似たものに、オビ=ワンは、締め付けられ苦しめられたことがある。

息苦しいほど緑深かった、狂った楽園でだ。

うねうねと動く触手は、オビ=ワンが苦手とするものの一つだった。

「……アナキン、悪いがこれは……」

オビ=ワンは、首をペットに締められたまま、苦り切った顔で弟子に声をかけた。

趣味の悪いペットを提供してくれた弟子にせめて姿の変更をして貰えないものかと思ったのだ。

そして、その問題も含め、とにかく、後だ。と、オビ=ワンは強く思った。

オビ=ワンは、今、タオル一枚で、前を隠しただけの格好なのだ。

気楽に押し問答をしている場合ではない。

髪からは、水滴が滴ったままだったし、師は、身体だって拭きたかった。

「アナキン、悪いが、これに外れるようにと命令してくれ。なつかれたところで、今はどうしようもないのだ」

オビ=ワンの首に巻き付く黒い触手は、多分、それがなついているという態度であるとしたならば、オビ=ワンによくなついていた。

首を起点に、顔に、身体に、両方向に伸びるらしいものは、ずるずるとどこまでも伸びてオビ=ワンの身体を締め付けていた。

とうとう腹に達したそれは、まだ、下に向かうつもりのようだ。

その動きに、なんとなく危機感のようなものをオビ=ワンは感じていた。

アナキンは、楽しげに笑う。

「それ、マスターのことが大好きなんですよ。だから、マスターに気にいられようと思ってるみたいです」

弟子の顔はやたらと楽しそうだ。

「……お前、これに……」

「ええ、ちょっとした人口知能が仕込んであります」

オビ=ワンは、いやらしく笑った弟子の口元に、完全に危険を感じたオビ=ワンは、本気になってペットを振り払おうとした。

しかし、ぬめるそれは、容易に離れない。

それどころか、オビ=ワンが抵抗を始めると、触手は、強くオビ=ワンを締め付け、先ほど見せた機敏さでもって、オビ=ワンの身体を這っていった。

首に巻き付いたままの部分が、オビ=ワンを窒息しない程度に締め上げる。

何処までも伸びる触手は、オビ=ワンの太腿に絡みつき、そこから、上を目指し始めた。

アナキンに向かって隠されている股間とは別に、まったく無防備なオビ=ワンの尻に向かって触手が伸びる。

「アナキンっ!!」

オビ=ワンは、大きな声で怒鳴った。

アナキンが少し困ったような笑みを浮かべる。

「マスター、そんなに大きく口を開けると……」

顔を撫でていた触手の先が、ごぼりっと、オビ=ワンの口の中へと進入した。

それは、 猛ったペニスの味に似ていた。

噛んだところで、全くひるまない触手は、オビ=ワンの口内を占領する。

何がペットだ!と、オビ=ワンは、苦しい胸のうちで毒づいた。

しかし、触手は必死に舌でそれを押しだそうとするオビ=ワンを朝笑うかのように、ずるりとオビ=ワンの口の中で動き回る。

喉の奥を一杯にしながら、オビ=ワンの弱い上顎を重点的に責めるやり方は、目の前の誰かの動きとそっくりだった。

大きく口を開かされ、オビ=ワンの唇からは、唾液が伝った。

太腿に絡みつくもう一方の先端は、もう、シャワーの湯で温かく湿っているオビ=ワンの尻に到達している。

尻肉をかき分けその奥へと進もうとする触手の動きに、オビ=ワンは、恥も外聞もかなぐり捨て、タオルから手を離すと、触手を引きはがしにかかった。

アナキンの視線がペニスを中心に、下腹を覆う金色の陰毛の辺りを睨め付けていくのを感じる。

師の目尻は、バスルームの入り口で、こんな醜態を晒すことに、真っ赤に染まり、つり上がった。

しかし、触手の力は強く、上手くいかない。

「……ア……ナキ……ンっ!!」

酸素を吸い込むだけで精一杯の口で、オビ=ワンは、助けを求めた。

「マスター。なかなか、いい眺めです」

アナキンは、もともと上気していた顔を更に赤くして身をくねらす師の姿にうっとりと見入っていた。

触手には、抵抗すればするほど、相手を締め付けるようプログラムしてある。

とうとうオビ=ワンは、触手に足を取られ、床に膝をつき、四つん這いになった。

師は、その姿で、必死にペットを引きはがそうと格闘している。

開かれた足は、尻の間で潜り込む先を探していた触手の動きまで弟子に見せつけた。

産毛のような陰毛に縁取られた尻孔が、入り込もうとのたうつ触手の先端に抵抗し、いつも以上にぎゅっと締められている。

「なかなか、賢いでしょう? マスター、それ、一生懸命マスターのこと喜ばそうとしてるんですよ?」

「……く……そっ……ア……ナキン……お……前っ!」

締め上げられる苦しさのあまり、オビ=ワンの目からは涙がこぼれていた。

どんなに締め付けようが、尻の穴に潜り込もうとする触手に抵抗するため、転がるオビ=ワンは、仰向けになった。

師は、床の上でのたうちながら、大きくアナキンに向かって足を開いた状態で、触手を掴もうとしていた。

しかし、必死な師の抵抗もむなしく、まだ伸びる触手はとうとうその先端で、オビ=ワンの尻孔をこじ開けた。

尻孔の真っ赤な粘膜をめくりあげながら、ずるりっと、触手は、体内に触手が入り込む。

「……っひっぃっ!!!」

オビ=ワンは、喉を逸らして、悲鳴を上げた。

幾らオビ=ワンが拒もうと、オビ=ワンの腸壁をかき分け暗い奥へと触手は進んだ。

十分にオビ=ワンの中を占領した触手は、湿った肉の中で、煽動運動を始める。

アナキンの作り出したペットは、意志を持って、師の腸中を犯し始めた。

「……んんんんっ!!」

師は、狭隘な直腸内でのその動きになれていないとは言えなかった。

触手は、オビ=ワンの尻孔を擦り上げながら出入りを繰り返す。

こんなものに犯されているというのに、オビ=ワンのはしたない肉壁は、甘く熱い快感を拾う。

大きく見開いた目から涙を零すオビ=ワンは、せめてそこから先の痴態をアナキンに見られたくなくて、ずるずると床を這った。

口と、尻をペットだという触手に犯され、オビ=ワンのプライドは恥にまみれている。

最早、触手によってこじ開けられている尻孔を弟子に見られることなど、構ってはいられなかった。

動く触手は、アナキンの設計によるものだろう、的確に、オビ=ワンの快感を捕らえている。

これ以上の恥をオビ=ワンは、恐れた。

「やっぱ、一匹じゃ、マスターのこと拘束しきれないなぁ」

しかし、アナキンは、床を這うオビ=ワンを愛しげな目で見つめながら、懐の中からもう一匹のペットを取り出した。

「ほら、行きなさい。マスターの足、動けないように縛ってあげて」

アナキンの手放たれたペットは、見る間に伸び、オビ=ワンの足に絡みついた。

オビ=ワンは、激しく暴れた。

息苦しさに、咳き上げる。

とうとう苦しさのあまり息を詰まらせたオビ=ワンに加減をしたのか、口の中の触手が引いた。

「……アナキン……お……前!……」

「マスターのと俺のとで、番なほうが良いかと思って、一緒に作っておいたんです。ほんとのこと言うと、俺のは試作品なんで、マスターの程、高性能じゃないんですけどね」

オビ=ワンの足を縛るアナキンのペットは、ゴムの感触だった。

ヌルつきはない。

しかし、ゴムの表面は、肌をぎりぎりと締め上げるのに、とても有効だった。

アナキンの指示により、顔のないペットは、オビ=ワンの足を開いたまま拘束する。

オビ=ワンの尻を抉る触手は、番だというアナキンのペットに助けられ、前よりもより一層オビ=ワンの中を的確に穿ち始めた。

音をするほど、激しく濡れた秘肉が犯される。

オビ=ワンのペニスは、内側から、快楽のありかを蹂躙され、勃ちあがっていた。

ペニスの先がぬるぬると濡れている。

「ぅぁ……んんっ!……ぁっあっ!」

尻を突き上げる触手は、的確にオビ=ワンを辱めるポイントを探っていった。

オビ=ワンの尻が、その動きに、とうとう振り立てられるようになった。

師は、真っ赤にそまった顔から涙を零しながらも、大きく口を開け、喘ぐ。

「っっぁ……はぁっん……んっんっ」

オビ=ワンの首はしきりに振られていた。

左右に揺れる尻以上に、オビ=ワンは、激しく首を振った。

その首を触手は愛撫するように這い回る。

「……ぁ、アナ……キン……」

「気持ちいい? マスター?」

師の乳首は、触手に潰され、その肌には、締め上げられた赤い跡が残っていた。

アナキンの作ったペットの分泌する液体で、オビ=ワンの肌がつややかに光っている。

赤く色づき、艶めく尻が、誘うように揺れていた。

師の尻孔は、きゅっと力が入り触手を締め上げている。

アナキンは、床に膝をつき、師に手を伸ばした。

「マスター、俺の作ったペット、気に入ってくれました?」

触手の与える快感にのたうち、涙と唾液で顔を汚す師は、縋る目つきで、アナキンを見あげた。

「……ア……んんっ、ナ……キン……」

「明日から、半月も一人で任務に出る俺に対してあんまり素っ気ない態度はやめて欲しいです。俺がいない間に、あなたが心代わりして、浮気するんじゃないかって、心配になるでしょう?」

アナキンは、快感で上気した師の顔を優しく撫でた。

オビ=ワンは、ただ、ただ、喘いでいる。

アナキンの手で作りだされたペットには、終わりがない。

全く容赦なく、生身のオビ=ワンを苦しいほどの快楽へとたたき込む。

オビ=ワンのペニスからは、精液が漏れだしていた。

床は、汗と唾液と、先走りで濡れている。

アナキンは、師の頬に口づけた。

「そのペットは、浮気防止用です。特にあなた用のは、細心の注意で作り上げましたから、どこまでも、あなたのこと気持ち良くしてくれますよ? たまには遊んであげてくださいね。あんまり放っておくと、死んでしまうようになってますから」

「嫌っ……だ。嫌だ。……アナキン」

オビ=ワンは、泣きながら弟子に縋りついた。

触手に締め上げられた苦しい身体で床を這い、弟子に抱きつく。

師の身体は、尖った乳首も、もう、漏らしているペニスも、大きく拡げられた尻孔も、全てが、触手に蹂躙されていた。

「こんなものは、……嫌だっ!……い……や……っ」

その快感は、相当なもののはずなのに、オビ=ワンは、アナキンを求めた。

尻の中を十分に太い触手に犯されたまま、オビ=ワンはアナキンの腕に縋り、泣き声を上げる。

ペットに対して、優しいことを口にしたくせに、いきなり、アナキンは、オビ=ワンの穴を穿っている触手をずるりと引き抜いた。

「退け。もうお前の仕事は終わりだ。マスターは、俺のでやって欲しいんだってさ」

師がどれほどの努力で持って抵抗しようとも抜けなかったものが、肉壁を擦り上げながら、ずるりと抜けた。

師は、その衝撃に耐えられなかった。

「っあああっっ!!!」

まだ、名残惜しそうに触手がまとわりつくオビ=ワンのペニスから、精液が吹き上げた。

だが、触手によって開かれた尻孔が、ひくひくと蠢いてアナキンを誘っている。

「満足は、してないですよね? マスター」

「……アナキン……」

早い息で、胸を喘がすオビ=ワンの顔は、ぐっしょりと濡れていた。

だが、その目は、自分を助け出した弟子に対して全くもって間違った愛情を傾けていた。

オビ=ワンの手が、アナキンの腕を強く掴む。

床では、あの獰猛さはどこに行ったのか、小さくなったペットが弱々しく蠢いていた。

迷惑なペットを置きみやげに任務に出かけた弟子は、赤い鬱血跡の残る師の身体を抱きしめ、その晩一度も離さなかった。

 

END

 

で、オビ、アナキン不在の半月の間、ペットのこと構ってあげたの?(笑)