心に飼う天使 7
交代の時間になり、操縦棹の前を立ったアナキンは、後ろに立っていたオビ=ワンに耳打ちした。
今回の任務では、多数のジェダイが同じ船に乗り合わせている。
僅かに身を屈めたアナキンの言葉を聞いたオビ=ワンは、小さく頷いた。
「じゃぁ、先に行っています。マスター」
「ああ、わかった。アナキン」
オビ=ワンは、そこでの話を終えると、自分も船室に戻ることを告げた。
「わりに早く来れましたね。マスター」
狭い二段ベッドの下段に転がっていたアナキンは、身を起こすとベッドの柵に手をかけたオビ=ワンを見上げた。
オビ=ワンは、口元に笑いを浮かべ、弟子を見下ろす。
「せっかちな弟子が待っているからな。あいつはへそを曲げるとしつこい」
「へぇ。そうなんですか? てっきりマスターが待ちきれなくて、こんなに早く現れたのかと」
アナキンは、師の頭を引き寄せ、強引に唇を重ねた。
アナキンの舌が師の唇を舐めるのに、オビ=ワンは薄く口を開く。
オビ=ワンの手が、アナキンの脇のシーツに着かれた。
アナキンは、師の歯を舐めた。
オビ=ワンの唇から、吐息がもれる。
くすりと笑ったアナキンの唇がオビ=ワンから離れた。
師は舌を伸ばして、アナキンを追う。
「ほら、どっちが飢えていたか、一目瞭然ですよ」
アナキンは、薄く開いた唇から舌を覗かせている師を意地悪く笑うと、ベッドから足を下ろした。
てっきりベッドに引き込まれるものだと思っていたオビ=ワンは驚きながら、弟子のために身を引いている。
ブーツを床に着けたアナキンは、中途半端に身を引いているオビ=ワンの腰を抱いた。
「アナキン?」
ベッドに腰掛けるアナキンにとってちょうど師の腰が目の前に来る。
アナキンは、オビ=ワンの腰に顔を押し付けた。
もはや硬いものをそこに隠しているオビ=ワンは、嫌がって体を引こうとした。
アナキンは、わざとらしくオビ=ワンの股間で音を立てて息を吸い込み、師に嫌がらせをすると、顔を上げてにやりと笑った。
「はら、やっぱり」
オビ=ワンの指が弟子の髪を掴んだ。
髭の中の口が曲がっている。
「お前がしたいのは嫌がらせなのか? アナキン」
「さぁ、どうでしょう? マスターは?」
アナキンの手がオビ=ワンの股間を掴んだ。
布地の上から芯に硬さを持つものを揉む。
「アナキンっ!」
「マスターがこんなに早く現れたのは、俺にしてほしくて堪らなかったせいですね」
アナキンは、自分の上に覆いかぶさろうとする師を押し戻しながら、そのままの体勢でオビ=ワンを嬲った。
オビ=ワンは、立ったまま、正面に座る弟子に嬲られている。
久しぶりの快感に師の腰が揺れた。
皆が詰めている船内では、秘密の時間を持つのは難しい。
「恥ずかしいマスターだなぁ。この部屋だって、俺だけで使っているというわけじゃないのに」
「アナキンっ!」
オビ=ワンの顔が真っ赤になっていた。
師は、弟子を睨んでいたが、その目は頼りなかった。
「あんまり大きい声だすと、どうしたんだって、見に来ますよ?」
「……どうせ、お前が怒られてるんだと誰も見に来やしない」
「どうして、俺のマスターは、こんなに楽天的なんだろう」
わざとらしいため息をついたアナキンは、オビ=ワンの前を緩めた。
下着を押し上げるものに口付けをした。
「サービスして欲しいですか? マスター?」
見上げるアナキンの目は挑発するように輝いていた。
オビ=ワンは唇を噛んだ。
「しようって誘ったのはお前じゃないか」
「そろそろ誘わないと、マスターの機嫌が悪くなると思って」
アナキンは、にやりと笑うと師の下着を濡れた舌で舐めた。
下着越しにでも、オビワンはアナキンの舌の熱さを感じだ。
「あっ、アナキン」
オビ=ワンの腕がアナキンの頭を抱く。
「そんなに押し付けないで下さい。やりにくいでしょ?」
アナキンは、オビ=ワンの白い尻を掴み、鼻を突き出されたペニスに押し付けて師をからかった。
オビ=ワンの下着は先に落とされた下衣と一緒にブーツに絡みついていて、師は自分の腕を噛みながら声を堪えていた。
アナキンの指がオビ=ワンの尻の割れ目を辿っている。
二段になったベッドの上段に片手をついて自重を支える師の足は大きく開かれている。
アナキンは、金色の毛の中で重く持ち上がっているペニスをじゅぶじゅぶと吸い上げていた。
「アナキン……アナキン」
「どうしました? マスター。足が震えてますよ」
アナキンは、唾液だけでないもので濡れて光る唇で愛しい人の名前を呼んだ。
「……アナキン」
オビ=ワンの目が潤んでいた。
唇は熱い息を吐き出し、頬は赤く火照っていた。
オビ=ワンの膝は折れ、今にもしゃがみ込みそうになっている。
「困ったなぁ。じゃぁ」
アナキンはピクピクと跳ねる師のペニスに口付けると、するりとベッドから立ち上がった。
弟子を目で追うオビ=ワンに笑いかけ、それから、しまったと舌打ちする。
「マスターが急かすもんだから、忘れた」
オビ=ワンを恥ずかしい格好のまま立たせた弟子は、もう一度ベッドの中に潜り込み、マットレスの下に手を入れた。
「いるでしょ?」
アナキンが手に持っているのは、ゼリーとゴムだ。
弟子は、それを指に嵌めると、オビ=ワンの背後に回りこんだ。
アナキンは、師の腰を抱くと尻を突き出す形に抱き上げると、白い山の間で、窄むそこに指を沈める。
「あっ! あっ! ああっ!」
ずぶずぶと指がオビ=ワンの尻孔に侵入し、師はあえいだ。
「しっ、マスター、声大きすぎ」
アナキンは、オビ=ワンの耳元で囁くと、背中にぴったりと重なった。
突き出された尻にアナキンは自分の下衣を押し上げるペニスを押し付ける。
オビ=ワンが振り向いた。
アナキンは、入れた指をオビ=ワンの内部へと深く侵入させながら、自分のペニスも押し付けた。
「マスターの中、入れたいなぁ……」
アナキンは、オビ=ワンの耳を噛みながらむき出しになった真っ白い足を義手でなで上げた。
ぞくぞくとこみ上げるものがあり、オビ=ワンは喉をそらした。
「うっ、んんっ……はぁっ……」
内部で動かす指につられて腰を揺する師にアナキンは笑みを浮かべた。
「間が開いたから、痛がるかと思ったのに、ずいぶん気持ち良さそうだ」
アナキンの舌がオビ=ワンの首を舐める。
アナキンは、オビ=ワンの中で指を動かしながら、手を前に回し、濡れたオビ=ワンのペニスを扱いた。
皮の手袋が先走りに濡れる。
オビ=ワンは、胸をあえがせ、何度も唇を舐めた。
「今、ドア開けられても、もうやめられないって顔してますね。マスター」
アナキンは、むっちりと肉のついた尻を押し付けてくる師の肉壁を弄りながらオビ=ワンを嘲弄した。
オビ=ワンが強く歯を食いしばる。
長い睫が伏せられている。
その睫が震えている。
「ねぇ、マスター、自分だけ楽しむ気ですか?」
アナキンは殊更自分のペニスを師に押し付けた。
オビ=ワンのペニスは、もう絶頂の硬さで、後はどれだけ師がこの快感を楽しむために我慢を重ねられるかという状態だった。
弟子に維持の悪いことを言われ、快感のあまり詰めていた息をオビ=ワンが吐き出す。
仕方なく、強く掴んでいたベッドの柵から手を離したオビ=ワンは、手を後ろに回そうとした。
だが、後ろ手では、アナキンの服を緩めることもできない。
師の手は、ただ、アナキンの前を撫でるだけだ。
「また、そういう手抜きをしようとする」
アナキンは息の荒いオビ=ワンを抱きしめ、振り向かせると唇を合わせた。
オビワンの目は決まり悪そうに伏せられている。
目尻が赤い。
「……アナキン」
オビ=ワンがアナキンを抱きしめようと手を伸ばした。
アナキンはその腕を受け入れはしたが、笑って、オビ=ワンに、あごをしゃくるとベッドを指し示した。
「狭いですけど、あっちにしましょうか」
オビ=ワンの手を引き、先にベッドに転がったアナキンは、師に自分の上へと乗り上げるようにと言う。
「ほら、早く」
「……ああ」
オビ=ワンのためらいは、ほんの僅かだった。
ブーツに絡みついた下衣と下着を片方だけ脱ぎ落とすと、アナキンの上にまたがった。
アナキンの下衣をかき分けるオビ=ワンは白い尻をむき出しにして、弟子の上に這っている。
「全く言い訳できない格好ですね。マスター」
「……うるさい」
「お得意ですね。そのセリフ」
渋いものでも噛んだように、顔を顰めながらも頬を染めているに違いない師に笑いかけながら、アナキンは、自分の顔の上へと突き出されたペニスを口に含んだ。
「あっ……」
オビ=ワンの膝が崩れた。
師は、弟子の股間に顔を擦り付けながら、腰を振っている。
アナキンは、師の太ももを軽く叩いた。
「マスター、自分だけ、ってのは、ずるいですよ。もうずいぶんサービスしたでしょう?」
嫌々だとすっかり分かるのろい速度で、オビ=ワンの手が動いた。
下衣の中から弟子のペニスを掴みだし、それを扱く。
アナキンはため息を吐き出した。
「マスター。……きもちいい」
アナキンの動きが止まっていた。
オビ=ワンの腰が請求するように揺れる。
「……アナキン、……アナキン」
「わかってます。ちょっとくらい感激したっていいでしょう? 俺だって久しぶりなんだし。そんなに急かさないで下さい」
アナキンはオビ=ワンのペニスを口に含みながら、股の間に手をくぐらせ、ひくつく穴に指をねじ込んだ。
「……んんっ! ああっ!」
「マスター、いく時、いくって言ってくださいね。さすがに、この船の中じゃ、シーツ汚すわけにいかないんですから」
オビ=ワンの髭がアナキンのペニスに触れた。
師の熱い口内がアナキンのペニスを飲み込んでいく。
いきなり喉の奥まで咥えられ、激しく吸い上げられるのに、アナキンがうめく。
オビ=ワンは熱心にと言うよりも、執拗にアナキンのペニスを咥え込んだ。
師は髪を振り乱すほど、激しく頭を動かす。
「……マスター、あなた、さっさと済まそうと思ってますね」
容赦ない刺激を与え続ける師のやり方に、アナキンは、ゆるく抉っていたオビ=ワンの内部で、指を捻じ曲げた。
「そういうことするとですね」
そのままぐるりと指を動かす。
「んっ!……んんんっ!……ん!」
広く穴を開かれ、オビ=ワンの背が反り返った。
尻には力が込められ、太ももが震えている。
オビ=ワンが首を捻じ曲げ、白いシーツに皺を寄せる太ももを震わせながら、アナキンを振り返った。
アナキンの腹についた手が震えている。
「……早く、終わらせないと、拙いだろう?」
髭も唇も濡らした師は、激しい息のままに強がりを言う。
アナキンは、狭く濡れそぼった肉壁の中から、少し膨らんだ部分にバイブレーションを与えた。
「もういっちゃいそうだってことですか?」
「あっ! あっ!……んっ、お前だって、……保たないくせに!」
オビ=ワンが汗で前髪の張り付いた眉間に皺を寄せ、アナキンを睨んだ。
アナキンはオビ=ワンを睨み返したが、そのうち、ふっと瞳が緩んだ。
「まぁ、確かに保ちませんけどね」
アナキンの指が、緩やかに動き出し、オビ=ワンの唇も緩んだ。
「アナキン、お前はこういうときになると、威張りすぎだ」
オビ=ワンは、上を向くアナキンのペニスに舌を伸ばしながら弟子に注意を与えた。
弟子は、師のきつい腸壁に阻まれて動きの悪い指を動かしながら、返答を返す。
「いえいえ、マスター、あなたには適いません」
「そんなことはない。お前は態度が悪い」
オビ=ワンの唇がアナキンのペニスを包む。
アナキンは、師のやわらかい太ももへと舌を這わせた。
「マスターのことが大好きなんです。だから、意地悪したくなるんです」
アナキンは切ないため息を落とした。
「ああ、……ほんとマスターの内に、いれたい」
オビ=ワンの尻穴がアナキン指を締め付けきゅっと締まった。
体はまるでそうされたいと返答を返していたが、オビ=ワンは別の返事をする。
「……さすがに、それは無理だ」
オビ=ワンはアナキンを諭そうとでも言うように緩やかにペニスを吸い上げる。
師はアナキンのために口腔を明け渡している。
アナキンは、もう一度ため息を吐き出した。
今度は満足のため息だ。
「……じゃぁ、そろそろ終わりにしましょうか。マスター」
それでもアナキンは、意地悪くオビ=ワンの中の指を激しく動かした。
「あっ! んんっ! ……アナキンっ!」
オビ=ワンの尻が跳ね上がる。
アナキンは注意を与えた。
「マスター、狭いですからね。頭、ぶつけないようにしてくださいよ」
そんなこと聞いていられないオビ=ワンの足がアナキンの頭を強く締め付けていた。
今にもいきそうなペニスをオビワンは強く握っている。
「俺ね、ジェネラル・ケノービがこんなすごい格好をするんだって、いっそ誰かに見つかりたい気がするんですよ。マスター」
オビ=ワンはアナキンのベッドを占領し横になり、アナキンはそんな師の髪を撫でていた。
「……疲れた……」
欲求を満たしたオビ=ワンは、腹の上に置いた手が沈み込む程、大きく息を吐き出す。
オビ=ワンの顔は艶やかに輝きながら、弛緩していた。
目が眠そうに閉じられようとしている。
「マスター、休憩時間なのは、俺なんです。ベッドちゃんと返して下さいよ。寝るんだったら、自分の部屋に」
アナキンは、師の前髪をかき上げた。
オビ=ワンが、どんな用件を口にしてこの部屋へと引き上げてきたのか知らないが、もうずいぶん長い間、この船での最高位に立つオビ=ワンをアナキンは独り占めしている。
「ちょっとだけ……」
まだ、頬に色づきを残す師は横を向き、体を丸めてしまった。
アナキンは、ドアに目をやり、それから、ちいさく笑った。
「そういうこと言うと、一緒に寝ちゃいますよ」
アナキンは、オビ=ワンの隣に滑り込んだ。
師の腹に腕を回して抱きしめ、肩に顔をうずめる。
「アナキン……人が見たら、変に思う……」
もう半分眠りの中から、オビ=ワンが声を出した。
軽い寝息を立てる師の手は、アナキンの腕を軽く上から押さえている。
「気持ちよかったですね。マスター……」
「……ああ……」
コルサントにたどり着くには、まだ長い時間がかかる。
END
この二人、馴れ合ってる……。(笑)
どんなのでもいいから、とにかくオビにエッチさせたい!という欲求のままに。
あちこちぼろぼろかと思いますが、今回(も)大目に見てください。