好き?…好き。
正常位で、足は腰に絡みついている。
ペニスは気持ちのいいあそこに飲み込まれていて、首に回った腕は、苦しいくらいだ。
でも、耳に吹き込まれるセリフの大袈裟さに、オーランドは、げっそりとしていた。
いくら何でも、遠慮して欲しい。
「オーリの×××が、大きくて、どうにかなりそうだ」
「すごい。オーリの×××がすごくいい」
「×××に感じる」
オーランドは、腰の動きを止めて、自分の下にいるショーンの顔を睨みつけた。
「ねぇ、そういうサービスは、萎えるから、止めてよ」
きつい声を出して、じっと睨みつけても、恋人は、ちっとも動じやしない。
緑の目が、にやにやと笑い返す。
「うそつけ。このでかいもんは、これで萎えてるってのか?」
ショーンが、わざと力をいれて、オーランドのものを締め付ける。
「早く済ませて欲しいんだろ?もう、いい加減、わかってるんだから、いつまでも同じ手を使うなよ」
「いつまでも、同じ手で、反応する自分のことを反省したらどうだ?好きだろう?こういうこと言われるの」
「だ・か・ら!いつも、いつもそういう同じ手で、誤魔化そうとするな!」
オーランドは、ショーンの顔を掴むと、高い鼻に噛み付いた。
びっくりして見開いているショーンの目に少しだけ満足する。
だが、ショーンの性悪さは、こんな事くらいでは直りはしない。
「どうして、そういう悪いことばっかり思いつくのさ。そんなに、俺とセックスしたくない?」
オーランドは、逃げようとしているショーンの肩を掴んで引き摺り戻すと、顔を掴んでしっかり目線を合わせた。目線を合わせようとすると、ショーンの視線が、シーツに泳ぐ。
「だって、お前…ちょっと、めんどくさいっていうか」
ショーンは、捕まえるオーランドの手を嫌がって、顔を顰めながらとんでもないことを言う。
「めんどくさい…って、ショーン」
オーランドは、少し悲しくなりながら、繋がったままの腰をゆっくりと動かした。
ショーンは、オーランドに噛まれた鼻を撫でていた手を止めて、少し顔を顰めた。
「痛くは、ないんだよね?」
締め付けはきついくらいだが、ショーンの内は柔らかくオーランドを迎え入れてくれている。
「…痛くない」
「気持ちよくない?」
「だから、言ってるだろ?オーリのが気持ちよくって、どうにかなりそうだって」
ショーンは、ぎゅっとオーランドを締め付けながら、平気でオーランドを煽ってくる。
「ああ!もう!!」
オーランドは、心にもないことをぺらぺらと口にする嘘つきな唇にかじりついた。
唇は、熱心に吸い返してくる。
しかし、ショーンは、キスに応えながらも、オーランドの耳へと唇を寄せて、リップサービスを続行している。
ショーンのいい声が、オーランドの鼓膜を振るわす。
それも、棚を総ざらいするような大盤振る舞いのピロートークだ。
これを聞いて、平気でなんかいられない。
オーランドの眉が寄る。
目が細められ、唇が、わずかに開いてしまう。
ショーンが、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「…気持ちの良さそうな顔しやがって」
下から眺めるショーンは、オーランドの顔を嬉しそうな表情で笑う。
それも、唇が少しだけ上がった、すごく機嫌の良さそうな顔でだ。
「知らないからな!ショーンなんて、知るもんか!」
ショーンがわざと小さく揺する腰の動きと相まって、オーランドは、とうとう、激しく腰を叩きつけだした。
ショーンがあまり好きでないとわかっていても、腰を抱き上げ、挿入の角度を高くして、何度も何度も尻に腰を打ち付ける。
ショーンの口から、声のついた息が吐き出される。
演技だ。
わかっている。
けれども、オーランドは、そんなショーンの媚態に抵抗できない。
「オーリ、いいよ。おまえの×××がすごくいい」
ショーンが、オーランドの首を引き寄せ、耳元でわざと囁く。
下品に煽ってくるその言葉に、ペニスにどくんと血が集まる。
我慢が利かない。
自分のペースで腰を振ってしまう。
ショーンがうめく。
眉が寄っている。
苦しいからに違いない。
でも…気持ちいい。
オーランドは、ショーンの唇に吸い付いて、嫌がって振られる顔を押さえ込んで、キスを続行させて、ショーンの中で、射精した。
「で…さ。次に言うのは、早く、どけだろ?」
オーランドがショーンの上に覆い被さって、荒い息を吐き出していると、ショーンの足がするするとオーランドの腰から外れていった。
首に回されていた腕は、とっくに、外れて、枕の上に用意されたボックスティッシュを引き寄せている。
緑の目は、とても現実的だ。
「わかってるんなら、どいてくれ」
オーランドを押しのけることは、さすがにしないが、ショーンは、引き出したティッシュをオーランドに押し付けた。
「ほら。使えば?」
額に張り付いた金の髪をかき上げながら、くすりと笑ってオーランドを促す。
「あのさぁ…ショーン。俺、こういうサービスより、キスとかそういうのがいいって、いつも言ってるよね」
オーランドは、のろのろとショーンの中から脱け出しながら、その感触に顔を顰めるショーンの胸に手をついて、首元にキスを落した。
「俺は、そういうのは、めんどくさいって」
ショーンは、首を振って、キスを嫌がった。オーランドの黒髪に手を入れて、軽く撫でながら、わからない程度に押し返そうとしている。
「めんどくさいって、言わない。そういうのは、エチケット違反」
オーランドは、ショーンの首筋にキスマークでも残してやろうかと思ったが、止めて、貰ったティッシュをショーンの後ろに押し当てた。
オーランドの行動に、ショーンは、思い切り顔を顰める。
「だって、ショーン、ジェルでシーツが汚れたって、怒るのはあんただろ?」
「いいんだよ。自分でするから」
ショーンが、慌てたように足を閉じた。
オーランドの手が、すこし柔らかめのショーンの太腿に挟み込まれる。
「あんたのこと、いかせられなかったからね。このくらいのサービスはしとかないと、俺の面子に関わるだろ?」
「…薄っぺらな面子」
ショーンは、馬鹿にするように言って、体を捩ると、シーツを汚しながら、オーランドの手を逃れた。
オーランドのペニスが引き出されるときに、一緒に漏れ出していたジェルがべっとりとシーツにつく。
「汚れたよ?」
「いいんだ」
怒ったようなショーンは、オーランドに背中を向けて、ティッシュのボックスを引き寄せた。
背中が赤くなっていた。
オーランドは、ショーンが、どんな顔をしているのか、覗き込みたい要求に駆られた。
「ちょっと、待って、ショーン。まず、こっちに箱を渡しな。ショーンは、そのままストップだ」
なんでだ?と、疑問を大きく顔に貼り付けて、ショーンは、嫌そうな顔を隠そうともせず、振り返った。
赤くなった顔の眉の間に寄った皺のかわいらしさに、オーランドは笑いがこみ上げてくる。
「だって、あんた、まだ、いってないじゃん。それの面倒くらいは、ちゃんと見させてよ」
オーランドは、背中に覆い被さり、ショーンのペニスを指差すと、手の中から、ティッシュの箱を奪った。
ショーンの皺が益々深まる。
オーランドは、くすりと笑った。
「ゴム外すから、その間だけ、ちょっと待ってて」
オーランドは、それを無視して、手早くゴムを外すと、ゴミ箱の中へと放り投げた。
ショーンは、困った顔をして、オーランドに抱き締められていった。
オーランドは、今日何度目になるのか、わからないキスを顔じゅうに繰り返している。
時々、チュッ、チュッと、音を立てている。
「お前…飽きない?」
「飽きるわけないでしょ」
「好きだなぁ…」
「好きだよ。ショーンとするのほんとに大好き」
ショーンは、躊躇いなく返される返事に、思わず目の上を覆った。
オーランドは、その手に口付けを落して、指の間から、目をのぞきこむ。
「なんで、ショーンだって好きでしょ?」
「嫌いじゃないのは、認めるけどな。夜して、朝起きてから、また、してってのにつきあえる程は、好きじゃない」
ショーンは、ぶつぶつと文句を言いながら、無遠慮に覗き込んでくる黒い瞳を、ぴったりと指をくっつけて避けた。
オーランドは、気にせず、ショーンの耳や顎のラインにキスを続ける。
「朝ご飯は、作ってあげたじゃん」
「パンと、卵だけな」
「なに?お腹すいたの?」
オーランドは、ショーンの尖った唇にもキスをした。
ショーンは、うるさげにキスを繰り返すオーランドを払いのけた。
「腹なら、全く、すいてない」
口を尖らせ、緑の目が、オーランドを上目遣いに睨んだ。
「…オーリ、一度つっこんでやろうか。よくわかるぞ?した後は、しばらく何も腹の中に入れたくない」
低い声がオーランドを脅した。
「…そういうもん?」
「だから、味あわせてやろうか?」
わざと恐い顔を作って、ショーンが睨む。
オーランドは、笑いながら、ベッドボードをごそごそと探った。
目当てのものを探り当て、にやりと口元を緩める。
「そんなことすると、ショーンの努力が無駄になっちゃうけど、いいの?」
オーランドは、取り出した小さなピンクのローターを、ショーンの目の前で振った。
あんなにも、恐い顔をしていたのに、ショーンが、耳まで赤く染める。
顔を背け、シーツの中に金色の頭ごと潜り込んで逃げようとした。
「逃げない。この位のなら、もう、全然大丈夫なんだろ?」
オーランドは、赤くなっている背中に追い討ちをかけた。
「この位、小さかったら、気持ちいいんだもんな。これ入れて舐めてやると、ショーン、腰ふっちゃうし?」
ますますシーツの中に埋もれたショーンの大きな体が、まるく小さくなっていた。
オーランドを罵る不明瞭な声もした。
オーランドは、くすくす笑いながら、シーツのなかに潜り込んだ。
「ショーンは、努力家だもんね。おかげで、正常位でも、セックスできるようになった」
赤い背中に何度もキスをした。
「大好きだよ。だからさ、これ、入れさせてよ。舐めてあげるよ?さっき、いかせてあげられなかった分、存分にサービスしてあげるからさ」
ショーンは、シーツの中で、いきなり振り返って、オーランドに覆い被さるように抱きついた。
「やめろ。そういうことを言うな。サービスも、遠慮する」
「ショーンだって、俺に過剰なサービスしてくれたじゃん」
オーランドは、シーツの中のショーンを抱き締めた。
「だから、それは…お前が、あの格好で俺をいかせようとかして、ずっと粘るから…」
「でかいとか。いいとか。そりゃまた、心にも思ってないことをぺらぺら喋りまくって」
「だって…オーリ、お前、お前の努力はありがたいけど、迷惑っていうか…」
「じゃ、どうする?これ?ショーンが自分でしてみせてくれる?」
オーランドは、ショーンのペニスを握りこんだ。
ショーンのペニスは、どうしても、しないと気がすまないという状態ではないが、その状態に持ち込むのが無理のないくらいには、固さを残している。
オーランドは、勿論、手を動かして扱き出し、引き返せないところまで持ち込むつもりだ。
ショーンが、腰を引いた。
オーランドは追いかける。
オーランドの手は、ショーンのペニスから離れず、シーツ越しの薄暗い光のなか、緑の目が、困ったようにオーランドの顔を眺め回した。
「自分でして見せてくれる?」
オーランドは、唇の両側を持ち上げ、ニヤニヤとショーンを笑った。
「俺は、鑑賞させてもらうけど?」
曲がっている唇にキスをした。
「いい傾向だね。そういう顔、見せてくれるとぐっとくる。恋人の目の前で、処理するのが恥かしい事だってわかってくれて嬉しいよ」
ショーンは、オーランドの言葉に、思い切り困った顔をして顔を背けた。
「だって…仕方ないだろう」
不明瞭な声がごにょごにょと文句を言う。
「お尻だけじゃ、いけないから?だからね。いつも、言うけど、こういうのは、お互いの努力と、経験。ショーンをいかせられないのは、俺も悪いんだから、俺にさせてよ。さっさと、ベッドから逃げられてバスルームに篭られるこっちの気持ちをわかってくれないと」
オーランドは、ペニスを扱きながら、ショーンの赤くなっている耳にキスをした。
「そういうわけで、これは、俺が責任を持って可愛がってあげるつもりだけど、どうする?それとも、俺の目の前で、エッチなショーでも上演しちゃおうか?」
オーランドの目がいい事を思いついたとばかりに、楽しそうに笑っていた。
ショーンは、おずおずとキスをして、オーランドに譲歩を求めた。
とても、かわいらしいキスだ。
オーランドは、ショーンをシーツの中から連れ出した。
ベッドルームは、昨日から続くいちゃいちゃの結果、服は床に落ちたままだし、髪を拭ったタオルも、部屋に辿りついた時の靴だって、そのまま放置されている。
そのめちゃくちゃな状態に、もう、昼になりかけの柔らかな光がカーテンに遠慮してぼんやりと降りかかり、そんな中で、ショーンは、オーランドからキスを受けていた。
オーランドの左手の中には、ピンクの物体が握られている。
ショーンが購入したものだ。
だが、ほとんどの場合、使うかどうかをオーランドが決める。
オーランドは、ショーンに自分にもたれかかるようにして、腰を浮かせるよう指示すると、ジェルに濡れるショーンの穴の中へと、小さなローターを押し込んでいった。
異物感がショーンを襲う。
「入れなくちゃ、ダメか?」
「入れようよ。入れてさ、少しでも早く、こっちでするの好きになってよ。俺にしてもらいたいって、思ってくれるまでになってくれるのが、理想なんだけどな」
いれて欲しくないという意思表明でもあるショーンの疑問に、オーランドは、ゆっくりとローターを押し上げて、その意見を受け入れる気がないことを示した。
ショーンに自身は、それ程乗り気でもないのに、さっきまでオーランドのペニスを飲み込んでいたショーンの部分は、小さなものを無理なく受け入れていた。
「本当に、そんな風になるのか?」
「なるよ。だって、ショーン。最初は、気持ち悪がってただけだけど、今じゃ、なんとかこれ入れながら、いけるようになったじゃん」
オーランドは、慎重に、ショーンのいい部分に当たるようローターの位置を調節した。
ショーンは、肉体の内部で動き回る指と、シリコンの感触に、不安そうに目をさ迷わせていた。
オーランドの肩を掴む指に力が入っていた。
「ここが好きになったら、浮気防止にならないかなぁ」
ショーンの縋りつくの感触が嬉しくて、オーランドは、ローターの位置を決めても、まだ、しつこく入り口を弄り回した。
「だれが、いつ、浮気したってんだ?」
ショーンは、明らかなオーランドの言い掛かりに、眉を寄せて、抗議した。眉が寄っているのは、動き回る指のせいもある。
「色目に、笑顔で返すのって、相手のこと誘ってるって言わない?」
「そんなの常識だろう。マナーだ。マナー。お前と付き合ってたら、浮気する気も起きない。お前、自分がしつこいって、そろそろ自覚しろ」
ショーンは、オーランドの肩で、小さなため息をついた。
「ほんとに、お前ときたら、嫉妬深いは、しつこいは…」
「ショーンが大好きだからね」
オーランドは笑って指を抜くと、ショーンの肩にキスして、ローターのスイッチを一番緩く入れた。
ショーンの表情を確かめながら、ゆっくりとベッドに押し倒す。
ショーンは、わずかに早く胸で息をしていた。
唇が開いている。
「どう?気持ちいい?」
「…そういうことを聞くな」
ショーンは、腕で目を隠しながら、その上、顔を反らした。
「コミュニケーションはとらないと、じゃ、もっと、強くしてもいい」
オーランドは、ショーンの太腿にキスしながら、聞いた。
ショーンの足が、慌てたようにオーランドの身体を挟み込んだ。
それから、ゆっくり、白状した。
「…いまのままがいい。これが、気持ちいい」
オーランドは、胸までを赤くするショーンに満足して頷くと、へっこんだり膨れたりしている腹に唇を寄せてキスをした。
そのまま下へとずり下がっていき、金色のヘアーを軽く唇で噛む。
ショーンの腰が、じれったそうにシーツから浮き上がる。
尻から、ピンクの尻尾がかわいく生えている。
オーランドは、入り口を指先でマッサージするようにゆっくりと押しながら、オーランドの唇を待っているペニスをぱくんと口に含んだ。
「…んっ」
ショーンが押し殺したような声を上げる。
オーランドは、舌先で、ペニスの先を舐め回しながら、指先を穴の中へと潜り込ませた。
見上げるショーンの顔は、眉が寄っているが、苦しいからと、いった理由からではない。
伸ばしていた足を折り曲げ、オーランドの身体を挟み込むようにして二つの山を作っている。
その足には、時々力が入って、本当にオーランドを挟み込む。
オーランドは、機嫌よく太腿に片手を置いて、下から、ペニスを舐め上げていった。
先端まで行って、舌が離れると、ペニスが揺れる。
ショーンの手が伸びてきて、オーランドの頭を押さえ込もうとする。
「ショーン、あんまり押さえつけないで、動きにくい」
「…悪い…」
オーランドは、ペニスを唇で締め上げながら、入り口よりも深く入り込んだ指で、粘膜をあちこち撫で回した。
動いているローターに触れ、ショーンのいい部分の裏側に回りこむと、そこに向かって強く押した。
ショーンの腰が跳ね上がる。
「オーリ!」
「なに?だめ?気持ち良かったでしょ?ちょっと、いきそうだったでしょ?」
ショーンは、オーランドの頭を押さえ込んでいた手を離して、自分で、握ったり開いたりした。
結構、強く握り込んでいる。
息が荒くなっていた。
「いっても、いいのに?」
オーランドが我慢するショーンを笑うと、肘を突いて身体を起こしたショーンは、何度も息を吐き出しながら、オーランドの顔をじっと覗き込んだ。
しばらくそうしていたが、何も言わなかった。
オーランドは、首を傾げた。
ショーンは、何も言わなかったが、いきなり、ペニスを舐め回していたオーランドの顔を引き寄せ、唇にキスをした。
あまりに、急な動作だった。
「どうかした?ショーン?」
オーランドは、珍しいショーンの行動に、思わず舌が絡んでいるというのに、顔を離してショーンを見上げた。
ショーンは、目元を赤くして、目を伏せた。
自分の行動に少し、戸惑っているようだった。
「ショーン?」
オーランドは、もう一度問い掛けた。
ショーンは、口を開いた。思いがけない告白だった。
「お前のこと、好きだなぁって、思っただけだよ」
怒っているような不貞腐れた言い方だった。
「…それは…どうも、ありがとう」
オーランドは、どう答えていいものか、とっさに思いつかず、間の抜けた返答を返した。
あまり、ショーンは、こういうことを口にしてくれない。特に、セックスの最中は。
オーランドをいかせたくて、リップさービスをしている時は、別として。
「いろいろ問題はあるが、お前のことが大好きだ。だから、俺を疑わないでくれ」
ショーンは、ペニスを握って、尻の穴に指を突っ込んでいるオーランドに向かって、結構本気で、かき口説いていた。人が見たら、間抜けな光景だろう。
だが、とても、恋人らしい態度だ。こういう時に、こういう話をするなんて、とても、オーランド好みだ。
オーランドは、すこしばかり、いい気分なった。
「疑ってないよ?ただ、心配してるだけ、ショーンは素敵だからね。他人に取られたくないって、いつも思ってるだけ」
オーランドは、伸び上がって、赤い目尻にキスをした。
ショーンは、大人しくオーランドのキスを受け入れた。
オーランドは、ますます気分が良くなった。
「だからね、俺仕様にショーンのこと改造してね、俺じゃなきゃ、ダメって身体になってもらいたいなぁって思ってるだけ」
オーランドは、本心を語った。
ショーンは、額に皺を寄せた。
「それは…迷惑な…話だ」
ショーンもきっと本心だろう。
オーランドは、出来た皺にキスをした。
それから、ショーンにとって、迷惑な改造を実践するため、もう一度、熱心な作業に戻った。
ショーンは肘をついた中途半端な格好で、じっとオーランドを眺めていた。
黒い巻き毛が、足の間で、何度も上下する。
ときどきアヒルのようになるかわいらしい唇が、ペニスをくわえて扱いていく。
もう、慣れた感触になりつつある指が、身体を起こしたせいで、押し出されそうになっているローターを元の位置に押し上げた。
内から熱くなるような、きもちのいい振動が、ショーンを襲う。
オーランドしか与えてくれない、逆らえない快感だ。
ペニスを湿った感触が締め上げる。
後ろが、自分でも分かるくらいに、オーランドの指を締め上げる。
どっちも、いい。
でも、多分、後ろを触られることのほうが気持ちがいい。
自然に腰が揺れる。
オーランドの目が、その動きを笑っている。
そして、さらに深く指を入れ込む。
痺れるような快感がショーンに沸き起こる。
ショーンは、ベッドに倒れ込むように仰け反り、存分に白い喉を晒して、オーランドの口を汚した。
オーランドは、口を濯いでベッドルームに戻り、そこの光景にがっかりした。
ショーンは、だらしなく、床に落ちていた服を引っ張り上げて着ただけだとわかる格好で、ベッドに横になっていた。
その格好は、いい。
散々文句を言われたが、中のゼリーは、オーランドが綺麗にしたし、とりあえず、まず、ショーンの体を拭ってさっぱりさせたのも、オーランドだ。
裸で待っていてくれなんて、言わない。服を着てくれて、構わない。
オーランドをキスで迎えてくれなんて無茶なことも言わない。
ただ、できたら、テレビをつけるのは、止めて欲しかった。
問題は、付けられているテレビのチャンネルだった。
ニュースなら、我慢する。この際、バラエティーや、ドラマでも、譲歩してもいい。100歩譲って、リアルタイムならば、スポーツ中継だって許してもいい。
だが、5度は見た、ビデオのサッカーの試合では、オーランドの口からだって、ため息が漏れる。
「ショーン、俺が好き?」
「ああ、大好き」
試合中には、いとも簡単に返されるショーンの好きのセリフにオーランドは、肩を竦め、もう、どこでシュートが決まるのか、覚えてしまった試合を見るため、ショーンの隣に一緒に転がった。
END
BACK
橘 桜様に、本当に、花豆サイトを教えていただいたんですよvv
すごく嬉しかったです。
その上、ご親切に、お勧めサイト様まで、教えてくださってvv
お礼なんて、とても言えないのですが、お好きだと言う事なので、花豆を書いてみました。
いかがでしょうか?
いつものいちゃいちゃです。
ぬるい?ぬるいですか?(笑)←あそこ様にはかないませんって(笑)