ラブ・ユー
「オーリ!」
オーランドがドアを開けると、ものすごく嬉しそうな顔をしたショーンが、抱きついてきた。
ドアを閉める間もなく、オーランドの頬へとキスを始める。
「ショーン…」
驚きつつも、ショーンを抱きとめ、苦笑を漏らすオーランドを見ても、キスは止まらなかった。
今日、ショーンは、親しくなった撮影スタッフと飲みに行くと言って、別撮りのオーランドを置き去りにした。
一緒に行きたいと言ったオーランドを、もう、洋服に着替え終わっていたショーンは上から下までじろじろと見て、トロイ人はお断りだな。と、すげなく言った。
ショーンは、酒の匂いをぷんぷんさせていた。
ついでに、煙草の匂いもだ。
ショーンは、オーランドの頬だけでなく、唇にも吸い付き、キスを返さないオーランドに口を尖らせた。
「ほら、まず、部屋に入ろう」
オーランドは、何度もディープなキスを望んでオーランドの唇を舐めるショーンの舌にチュッと音を立ててキスを返した。
絡みつく体に苦笑を漏らしながら、酔いですっかり重くなっているショーンの体を引きずるようにして、部屋の中に入れた。
まだ、人目があるかもしれない場所だというのに、ショーンの手は、オーランドの背中を這いまわっていた。
ありえない。
普通の時ではありえない態度だ。
「ご機嫌なわけだね」
嬉しそうに笑い返すグリーンの目が、ショーンがすっかり酔っ払っていることを示していた。
いつもの聡明な光は薄く、とろりとしてまるで警戒心が無い。
むやみやたらと楽しそうで、ショーンはとても幸せそうだ。
「急に電話をかけて来て、ちゃんと部屋にいるな。なんて言うから、なんだと思ったのに、俺の仕事は、酔っ払いの介抱?」
ショーンは、やっと閉まったドアにもたれて、唇を尖らせていた。
「どうしたの?キスして欲しいの?」
ショーンが、嬉しそうに笑った。
顎を上げたショーンの頬を両手で包み、オーランドは、開いたショーンの唇の中に自分の舌を滑り込ませた。
ショーンの舌が、積極的にオーランドに絡む。
自分から舌を伸ばして、オーランドの口内を舐めようとするショーンに、オーランドは、すこし笑いを漏らした。
「どうしちゃったのかなぁ?ショーン?」
こんなに甘えかかるショーンというのは、見たことがなかった。
「エッチなことがしたくなって、俺のところ訪ねてくれたのかな?」
オーランドは、ショーンが酔っ払ったところなら、何度も見た。
だが、こんな風になったショーンははじめて見た。
ショーンは、目元を赤くして、うっとりとした目をしていた。
「オーリ、オーリ。もっとキスしてくれ」
ショーンは、部屋の奥へと入ろうと、身体を離したオーランドを追いかけた。
首に手を回して、キスをねだる。
さっきのキスで濡れている唇が、開いたままオーランドを誘った。
「どうしちゃったの?ショーン。エッチなスイッチでも入っちゃった?…それとも、誰かに一服盛られた?」
オーランドの頭を両手に抱きこんで、ショーンが、キスを欲しがった。
離してくれなかった。
思わずオーランドがそう呟かなくてはならないくらい、ショーンはいつもと違っていた。
「オーリ!オーリ!オーリ!」
オーランドは、バスルームのドア越しに、上機嫌に自分を呼ぶ、ショーンの声に大きな声で返事を返した。
「わかったって。今、行くから。あんたの着てたもの。ちゃんとしておかないと、あんた明日何着てかえるつもりなんだよ」
ご機嫌のショーンには、常識的なオーランドの言葉など通用しない。
「早く!オーリ!早く来い!」
陽気なくせに、短気な声が、オーランドを急きたてた。
いつまでもホテルのドアから離れようとしないショーンを引きずるようにして、オーランドは部屋の中まで連れてきた。
その間も、ショーンは、オーランドの腰にべったりと縋り付いていた。
長い指が、欲望も露に、オーランドの太腿を撫でる。
部屋ですっかり寛いでいたオーランドは、短パンにTシャツしか着ていなかった。
ショーンの手が、オーランドの素肌を触り、そのまま短パンの上から、ペニスを触ろうとする。
オーランドは、何とかソファーまで引きずってきたショーンをそこに転がすと、上から伸し掛かり、幸せそうな酔っ払いの顔を両手で挟んだ。
ショーンが、嬉しそうに笑いながら、オーランドを見上げた。
顔がすっかり赤くなっていた。
誰が、どう見たって酔っ払いだ。
「犯しちゃうぞ」
オーランドは、冗談めかして、ショーンに言った。
ショーンは、唇を突き出して、キスをねだりながら、オーランドの腰に腕を回して、自分へと引き寄せようとした。
足は自分から絡めてきていた。
「…ショーン…」
オーランドは、眉を情けなく顰め、この上なく幸せそうな恋人を見下ろした。
ショーンの体が、いい匂いをさせていた。
すっかりその気だ。
このまま犯してくれと全身が誘っていた。
「絶対に明日、俺が怒られることになるんだろうなぁ…」
そう言いながら、オーランドは、抗い難いショーンの魅力に、唇に吸い付いていた。
ショーンの舌が、オーランドの唇を舐める。
それだけでは、気が済まずに、頬も鼻も舐め回す。
ショーンの手は、忙しそうに、オーランドの尻を撫で回していた。
オーランドは、ショーンの頬にキスをしながら、鼻を首筋に押し付けた。
「…酒くさ。どれだけ、飲んだのさ。一体」
ショーンの髪に、酒と煙草の匂いが、染み付いていた。
首筋から立ち上る体臭も、いつもより、酒臭い。
だが、ショーンのいい匂いを消してしまうほどではなかった。
オーランドは笑いながら、ショーンの首筋へとキスを続けようとした。
オーランドは、明日の朝、ショーンに叱られるのを覚悟した。
ショーンの手は即物的に、オーランドのペニスを求めて前に回っていた。
こんなことをするほど、求められているのに遠慮するのは馬鹿げた行為だ。
ショーンが、オーランドを押し退けた。
「…風呂に入ってくる」
オーランドは、ショーンの手のひらに、鼻が押しつぶされていた。
ショーンの顔は、頑固に眉が寄っていた。
「…ショーン?」
「風呂に入る。服を脱がせろ。オーリ」
オーランドが、ショーンの手のひらに幾ら口付けても、ショーンの気は変わらなかった。
一度言い出すと利かない。
酔っ払いにはよくあることだ。
ショーンは、ソファーに寝転がったまま、オーランドがショーンの服を脱がすのを待っていた。
「お風呂に入ったら、続きしてくれる?」
オーランドは、立ち上がりかけている自分のペニスの今後の行方が心配だった。
「オーリ、服を脱がせろ」
地団駄を踏み始めかねないショーンは、一つだって自分でシャツのボタンを外さずに、オーランドに命令した。
オーランドは、丁寧にショーンを脱がしていった。
気が変わらないものかと、脱がせたショーンの肩や胸にキスをしたら、頭を叩かれた。
「早く!俺は風呂に入るんだ。さっさと脱がせろ。オーリ。ああ、もう、本当に、じれったい!」
ショーンは、へらへらと笑っているだけくせに、オーランドの手際の悪さを責め立てた。
ピンク色になっている胸をさらしていた。
乳首なんて、尖っている。
重い尻を持ち上げてズボンを脱がせたら、オーランドがプレゼントした揃いの下着を履いていた。
身体にフィットした下着越しに、ショーンのペニスの形が見えていた。
「…本当に、風呂に入っちゃうの?」
ショーンは、自分から尻を持ち上げて、オーランドに下着を引きずり下ろさせた。
行為を急いていた割に、全く大きくなっていないピンクのペニスが、オーランドの前に現れた。
飲みすぎだ。
「ねぇ、このままで、いいんだよ?」
「絶対に、風呂に入る」
ショーンの意思は変わらなかった。
金色のヘアーから、ちらちらとペニスを晒してオーランドを誘惑して止まないくせに、風呂に入ると繰り返した。
「わかった。じゃぁ、右足を上げてよ」
オーランドは、ショーンから、靴下を脱がした。
ショーンは、何がおかしいのか、反対の足でオーランドの肩を打ち、くすくすと笑った。
「ほら、今度、左」
足を広げているショーンのために跪いているオーランドには、ショーンの太腿の間が、良く見えた。
項垂れたかわいらしいペニス。
ソファーの生地を擦っている二つの玉。
「オーリ、早く!」
ショーンが行儀悪く、オーランドの肩を蹴る。
そして、笑い転げる。
「…もう…仕方のないショーン」
ショーンが邪魔するから、脱がせ難いのだという文句をその光景に免じてオーランドはぐっと耐えた。
大声でオーランドを呼びつづけるショーンのために、服をきちんと畳み、バスルームに入ったオーランドは、今度は、ショーンの体を洗うという役目をおおせつかった。
全身を晒したまま、恥かしげもなく立っているショーンは、やっと現れたオーランドに、遅いとひとしきり文句を言った。
「洗え」
酔っ払いは強気だ。
普段は、決してバスルームへとオーランドを入れないくせに、仁王立ちで命令している。
「はいはい」
ショーンの望みをかなえなければ、何も先に進まないと諦めたオーランドは、スポンジでシャボンを泡立てると、ショーンの体を擦っていった。
ショーンは、オーランドに言われるままに腕を上げたり、右を向いたり左を向いたりしていたが、足の指を洗うため、オーランドが床に膝をつくと、泡塗れの身体を折り曲げて、耳元で小さく聞いた。
「…酒臭い?」
「大丈夫。平気。全然平気。ごめん。俺の言ったこと、気にしたの?」
オーランドは、ショーンを見上げた。
ショーンは、首を振って、オーランドの頭に抱きついた。
ショーンのペニスが目の前だった。
さっき、オーランドが手の中に入れて綺麗にした。
だが、洗う以上の行為をショーンは許さなかった。
「…ショーン、うれしいよ。嬉しいけど、あんた、泡塗れなんだ…」
オーランドは、ショーンが来る前に、シャワーを浴び、髪も乾いた後だった。
「じゃぁ、オーリも脱げ。なんで、お前だけ服を着てるんだ。ずるい奴だな」
ショーンは、もっとオーランドを汚そうとするように、体を擦りつけた。
どこが、どうずるいのか、オーランドには理解できなかった。
だが、ショーンは、ずるいを繰り返すのだ。
仕方なしに、オーランドはTシャツと短パンを脱ぎ去り、ショーンにお仕えするためだけに、立ち上がっているペニスを晒した。
ショーンは、オーランドを大声で笑った。
ショーンは、オーランドのペニスを握って、固さを確かめると、ぽいっと放り出した。
「俺は絶対に、こんなとこでは、やらないからな」
ショーンが意地悪く笑う。
オーランドが、ショーンのシャボンを流すため出したシャワーの下で、つやつやの肌を見せつけながら、流し目で、オーランドを煽ってくれた。
「オーリ」
ショーンの上機嫌は、自分だけお湯に浸かり、オーランドに肩や首をマッサージさせた後にも続いていた。
そうとうご機嫌がいいらしく、濡れた体の雫をオーランドが拭いきれずに入るうちに、歩き出してしまった。
オーランドの手を握っていた。
髪などまだ完全に濡れている状態で、ショーンは、ベッドにころりと横になった。
「オーリ、キスしよう」
手を引いたショーンに引っ張られる形で、オーランドはショーンの上に覆い被さった。
唇をしっかりと合わせてキス。
ショーンが、満足そうな顔で、口を開けた。
「ここなら、させてくれるの?」
お湯の中でもショーンはオーランドに見せつけるだけで、決してセックスには持ち込ませなかった。
下心を込めて触れようとするオーランドの手を叩いてはご機嫌に笑っていた。
質問の答えは、言葉で返されず、ショーンの舌がオーランドに絡みついた。
ショーンの手が、立ち上がっているオーランドのペニスを握った。
両手で握りこんで、忙しく動かした。
「触ってくれるの?」
オーランドは、ショーンの頬にキスしながら聞いた。
ショーンは、笑った。
「オーリも触って…」
オーランドは、言われるまでもなく、ショーンのものを握った。
ショーンのペニスは柔らかい。
ショーンは、そうとう飲んだようだ。
オーランドは、くにゅくにゅとショーンのペニスを動かした。
ショーンがちいさなため息を付く。
「きもちいいの?」
「きもちいい。もっと、してくれ、オーリ」
ショーンは、自分から、足を広げて、オーランドに触りやすいようにした。
オーランドは、なかなか反応を見せないペニスを手の平で握りこんで、ショーンの願いをかなえてやった。
ショーンはうっとりとした顔をして、半ば目を閉じかけていた。
潤んだ目が、ぼんやりとオーランドを見つめていた。
時折、思い出したように、オーランドのペニスを扱いた。
だが、長くは続かない。
自分の快楽で手一杯なのだ。
「オーリ、身体にも触ってくれ…」
ショーンが、くるりと横を向き、オーランドに身体を寄せた。
「いくらでも、触ってあげるけど…それより、舐めたげよっか?」
オーランドは、空いている手で、ショーンの背中を撫で、そのまま、肉付きのいい尻を掴んで何度か揺さぶった後、ショーンの目を覗き込むようにして言った。
ショーンの目元が赤くなった。
だが、酔いで箍の外れているショーンは、普段なら決して口にしないことをはっきり言葉にした。
「舐めてくれ。オーリ。一杯舐めて欲しい。気持ちよくしてくれ…」
ショーンは、まだ、大きくならないペニスをオーランドの腰に擦り付けた。
正確に言うと、ペニスは、オーランドの手の中に握られていた。
だから、オーランドの腰に押し付けられたのは、オーランドの手の甲だ。
だが、その行為は、とてもオーランドを煽った。
「どうしよう。…かわいい」
オーランドは、するするとベッドの上を移動していき、ショーンの太腿を大きく広げた。
さっき、オーランドが綺麗にしてやったつやつやの金髪にショーンのペニスが隠れていた。
「ショーン、どこが舐めて欲しい?」
オーランドは、まるで答えを期待していなかった。
大きく開脚させた足が抵抗しないだけで、満足していた。
小さいままなのに、どうやら、とても気持ちよくなっているらしいペニスをぱくんと口に含んで…それから、さっき触った時も、とてもいい感触だった玉を口の中に吸い込んでやって…。
オーランドが計画に従って口を開けようとしたとき、ショーンが、思いがけない返答を返した。
「…ペニスを…舐めてくれ。…あの…いつもみたいに、きゅっと吸い上げて…くれると」
オーランドは、今晩、ショーンを飲みに連れ出してくれた人間に感謝した。
ショーンは、期待に瞳を濡らして、オーランドを見つめていた。
こんな欲望を露にしたショーンは珍しい。
「ふーん。先っぽは舐めなくていいの?」
「先っぽも舐めて欲しい…オーリ、意地悪しないで、早く舐めてくれよ…」
オーランドは、すっかり口の中に治まるペニスをぱくりと咥えこんで、その上、付け根を舌先で、擽った。
「あっ…」
ショーンは、小さな声を上げて、オーランドの頭を抱きこむように身体を丸めた。
「ショーン、大人しくして、ちゃんと舐めたげるから」
オーランドは、ショーンの手を頭から離させ、太腿を両手で抱え上げると、尻の穴までさらすような格好にして、ショーンのペニスをぺちゃぺちゃと舐めた。
オーランドの口から、零れる唾液が、ショーンの股の間を伝っていった。
玉も、毛も濡らして、小さな穴の上を濡らしていく。
オーランドは、ファラチオに少しだけ、大きくなったショーンのペニスを熱心に舐めた。
ショーンは、気持ちの良さそうな鼻声を上げた。
「なかなか、固くならないね。ショーン」
オーランドは、いつもに比べたら、ずっと柔らかいペニスの先端を唇で擽りながら、くすくすと笑った。
「ん…でも、気持ちいい。もっとして、オーリ」
ショーンは、自分から腰を浮かす程、積極的だ。
オーランドはためにし、自分で、足を持ち上げてくれないかと言ってみた。
ショーンの目が、オーランドを見た。
だが、その目は、熱っぽいショーンの現状を伝えただけだ。
せわしなく息をするショーンは、手を伸ばして、自分で太腿を抱え込んだ。
オーランドは、自由になった手で、ショーンの玉を触りながら、ペニスをきゅっと吸い上げた。
「あっ…オーリ」
ショーンの足が、ぷるぷると震えた。
オーランドの頭を挟み込もうと、何度も太腿が寄せられた。
「穴にも触ってもいい?ショーン?」
「うん…触って、オーリ、触って」
思いもかけない積極的なショーンに、オーランドは、すこし圧倒されながら、唾液で濡れた尻穴を指先でつついた。
ひくんと、穴が収縮した。
オーランドは、ペニスを口に含んだまま、指先で、穴の周辺を撫でた。
指の腹で、優しく皺を辿っていった。
ひくひくと動く穴は、オーランドの指をくわえ込みたそうだった。
オーランドは、いつまでも含んでいたいような柔らかさと滑らかさのペニスを口からだして、ショーンに笑いかけた。
「どっちが舐めて欲しい?」
ショーンは、足を大きく開いたまま、「お尻…」と、正直に答えを返した。
指先で触れられた感触にそこを舐められる快感を思い出したようだ。
はぁはぁと息が上がっていた。
オーランドは、太腿を持ち上げているショーンを手伝うように、更に腰を上げさせると、ショーンが疲れないように、その下に枕を入れ込み、ちょうどいい高さになった尻穴に唇を寄せた。
キスをした。
それから、舌先で、苛めるように擽った。
ショーンが、焦れたように尻を振った。
オーランドは、吸い付くように肉付きのいい尻の間に顔を埋め、鼻が皮膚にめり込むほど、ぐりぐりと舌先で、ショーンの穴の中を抉った。
「あっ、あっ……オーリ!」
穴のなかで、舌を動かす。
ショーンの肉が、舌を締め付けようと動く。
オーランドは、指を穴の淵にかけて、赤く色付いている粘膜を曝け出させると、そこを舌でべろべろと舐めた。
「あんっ…あああ…・オーリ!オーリ!」
ショーンの足の指が、すっかり丸められていた。
身体を小刻みに揺らして、すっかり感じているくせに、ペニスは、半立ちのままだった。
「…どのくらい飲んだのさ」
オーランドは、小さく笑いながら、ショーンの中を舌で弄った。
「オーリ、もっと!もっとして!」
「はい、はい」
すこしの怠慢をショーンは、責めた。
普段なら、考えられないポーズで、足を広げて、オーランドに要求した。
「ショーンが可愛いから、チューしてあげよう」
ずずっと吸い込むような音を立てて、オーランドは、ショーンの中に溢れる唾液を啜った。
ショーンは、そんな行為にも、腰を震わせて、オーランドにしがみついた。
オーランドは、ふやけてしまいそうなくらいショーンの穴を舐めていた。
だが、その行為にも、ショーンは焦れ始めていた。
オーランドが緩んだ穴の中に指を入れてかき混ぜた時の方が、強く締め付けた。
舌で中を探るより、固い指をずぼりと入れた時の方が喜んだ。
オーランドは、にやにやと笑いながら、すっかり濡れきった尻の間から顔を上げ、指でくちゅくちゅと穴の中を弄りながら、ショーンの顔を覗き込んだ。
ショーンがペニスを入れて欲しがっているのは、見ているだけでよく分かった。
「…もしかして、これも、おねだりできちゃうかな?」
オーランドの指は、3本纏めて、ショーンの穴のなかを広げていた。
奥まで突っ込んで、ぐいぐいと動かすと、ショーンは腰を捩るようにして、強く指を締め付けた。
オーランドはショーンの目を覗き込んだ。
「…オーリ」
ショーンが熱い息を吐き出しながら、オーランドを呼んだ。
唾液でべっとりと濡れたオーランドの顔を引き寄せ、ショーンはキスを望んだ。
オーランドは、やはり、口に出すのは恥かしいのかと思った。
ショーンに口付けながら、やっぱり挿入までおねだりさせるのは無理だなと、考えた。
指を捻るようにしながら、ショーンの中を犯した。
ショーンの肉が、オーランドを締め付けた。
「んんっ…ああ…オーリ」
ショーンは、太腿をあわせて、オーランドの腕をはさみこんだ。
潤んだ目が、じっとオーランドを見つめた。
「オーリ、ペニスを入れて…くれ」
ショーンは、言った。
「どういう風に?」
言わすことなど出来ないと諦めていたはずなのに、オーランドは、ショーンが口にするとすかさず、次の質問をした。
「後ろから…」
「バックがいいの?うしろから、ぐいぐい犯して欲しいの?」
「…オーリ」
ショーンの目が、いやらしいことを聞くオーランドを睨みつけもせず、ただ、求めていた。
「あの体位が好き?いつも、なんにも言わなかったけど、実は、あれが好きだったの?」
オーランドは、ショーンの体をうつぶせにして、ひくひくしている穴へとペニスの先を擦りつけた。
「オーリ、入れて。俺の中にペニスを入れて」
ショーンが、尻を突き出すポーズを取った。
「…ショーン」
オーランドは、ショーンが目を潤ませて求めてくるのが嬉しくて、意地悪く、穴の周辺をペニスからの先走りで濡らして苛めた。
「…オーリ」
「後ろから犯されるのが大好きって言えたら…」
「…早く、入れろ。オーリ!」
酔っ払っていても、ショーンは、ショーンだった。
余りに焦らしすぎたせいで、怒ってしまったショーンは、片手を上げて、オーランドの太腿に爪を立てた。
四つん這いの扇情的なポーズのまま、尻を揺らして、オーランドを睨みつけた。
「早くしろ!オーリ」
オーランドは、苦笑して、ショーンの尻に伸し掛かった。
そこからのショーンは、飲み過ぎの後遺症で、なかなかいくことができず、苦しんでいた。
随分、長いこと、オーランドは、綺麗な背中が波打つのを見ながら腰を振っていたのだが、とうとうショーンが好きだというその体位では、ショーンをいかせることができなかった。
オーランドのペニスを咥えこんで、きゅっと閉まっている穴はいつもどおり、最高の締め付けだというのに、ショーンのペニスは、いつもの調子を忘れてしまったようだ。
甘い声は、箍が外れているせいで、いつも以上に、ショーンの唇から突いて出た。
ショーンは、全身汗まみれになるくらい、すっかり感じているようなのに、射精することができなかった。
かなり気持ちがいいようなのだが、出すことができず、ひたすら、ショーンは、オーランドに突上げられることを望んだ。
いつもなら、とっくに離せと文句を言われているだけの時間ショーンを揺さぶっても、ショーンは、オーランドの腰に足を巻きつけて、もっとと望んだ。
ペニスが、いつもの大きさまで大きくならないのだ。
だから、気持ちのいい終わりがやってこない。
オーランドは、ショーンの中で一度射精していた。
それでも、ショーンが離さなくて、ぐちゅぐちゅと音を立てそうなショーンの穴の中をオーランドはかき混ぜていた。
「…諦める?ショーン?」
ショーンは、甘い鼻声を上げていたが、次第に疲れてもきていた。
ひっきりなしに上げていた声が、オーランドを奥を抉るときにだけ、押し出されるように上がるようになっていた。
オーランドに揺さぶられるままに、首に縋り付いて、身体を揺らしていた。
ショーンは、頑固に首を振った。
これも酔っ払いの頑固さなのか、どうしても出すまで止める気はないようだった。
「もっと…オーリ、もっと」
声が掠れてしまっていた。
オーランドは、ショーンのいい部分を狙うように中を突いた。
「あんっ、あ…・あああ」
ぷるぷるとペニスは、震えるのに、ショーンはいけない。
苦しそうに、顔を顰めて、必死にオーランドにしがみつく。
「もう…のみ過ぎるからだよ」
オーランドは、かわいそうだと思いながらも、しつこくショーンのいいところばかりを攻め立てた。
同時に、ショーンのペニスをかなり強引に扱いた。
「いや…オーリ…オーリ」
いきたくてもいけないショーンは、苦しそうな顔で、頭を振った。
「でも、いくまで、やめないつもりなんでしょ?これ以上長引くと、明日の仕事に差し支えるからさ、ちょっと我慢してよ。なんとかいけるまでやってあげるから」
オーランドは、ぽたぽたと涙をシーツに染み込ませているショーンの目尻にキスをして、腰の動きを早めた。
ショーンの腰を抱き上げて、ちょっときついかもしれないというところまで、ぐりぐりとペニスをねじ込んだ。
ショーンの奥が、小さく震えていた。
いや、震えているのは、ショーンの体が、震えているせいか。
「もう少し、お酒、控えなよね…わかった?ショーン」
オーランドは、何度も何度も、ショーンの奥を突上げた。
ショーンが、悲鳴じみた声を上げた。
絞り出すように、オーランドがペニスを扱き上げると、やっとショーンのペニスの先から、ぽたぽたと精液が溢れ出した。
「おはよう。ショーン」
すこし浮腫んだ顔をしたショーンがゆっくりと目を開けた。
二日酔いがあるのか、顔を顰めていた。
オーランドを見て、少し驚いた顔をした。
「…いろんなこと、憶えてるかな?」
オーランドは、ショーンの瞼にキスをした。
ショーンは、昨日のことを思い出したのか、茫然とした顔をした。
目の上を手の平で隠して、大きなため息をついた。
「…ごめん。オーリ」
ショーンが思い出さなければ、オーランドは、叱られてやる覚悟だった。
叱られようとその位のことたいしたことが無いと、いうほど、昨日のショーンはオーランドを楽しませてくれた。
ショーンは、覚えていたようだ。
忘れてしまいたいだろう、あんな格好や、こんな格好をしたことも憶えているのだろうか?
「二日酔いの薬、いる?」
「…いらない」
「じゃぁ、鎮痛剤いる?」
ショーンが情けない眼をして、オーランドを見上げた。
「痛いでしょ?一応、消炎剤は塗っておいたけど、でも、随分長いことやってたからね。俺は、ああいうショーンも大好きだけど、体のために、お酒は程ほどに控えた方がいいと思うな」
ショーンは、シーツの中にもぐりこんでしまった。
「…悪かった。オーリ。酒は程ほどにする…もう、迷惑をかけない」
ショーンの声は小さかった。
オーランドは、シーツの山を抱きしめた。
「迷惑かけてよ。俺に迷惑かけずに、誰のとこ行こうってのさ。あんなこと、他人にしたら、許さないからね」
オーランドは、丸まっているショーンの身体をシーツの上から、撫でた。
ショーンは、足まで折り曲げて、小さくなっていた。
「ショーン、昨日は、酔っ払ってからか、しょうがないって、諦めてたんだけど、謝る前に、言って欲しいことがあるんだけどな」
オーランドは、ショーンに言った。
シーツの山の中で、小さな声が聞こえた。
「聞こえない。ショーン、もう一回」
「うるさい。オーリ!愛してるよ!畜生。自己嫌悪でどうにかなりそうなんだ。しばらく俺を放っておいてくれ!」
ショーンは歯軋りの音まで聞かせた。
オーランドは、ちょうど頭のある辺りのシーツに音を立ててキスをした。
「俺も、ショーンのこと、愛してる。気が済んだら、顔を見せてよ。早めに反省は切り上げなよ。今日の打ち合わせ遅れるよ」
オーランドは、起きてきたショーンが口に出来るものを用意するため、フロントに電話を入れることにした。
END
BACK
酔っ払い豆vv
時々、無性にエッチな豆が書きたくなる・・・(笑)
今回、花は役得だったと、いうことで。