ついーとのCJ7

 

*人様から頂いたネタから始まってます。「チョウ先輩が不能」おもしろいそうっ!が発端(笑)

その日のチョウ先輩は、ナニが勃起しなくて、事件の最中だというのに、トイレに行ってナニの状態を確かめたりしてます。それで、そのたび、ジェーンが「ねぇ、どうだった?」って鬱陶しく付き纏ったりしてます。今回事件は、チョウのが勃たないと解決しないのかもしれない……。とかなんとか。

(ここまでは、おしゃべりでしてて、作文じゃないです)

 

「ねぇ、どうだった?……その顔は、ダメ、……だよね」

多少いいにくそうに口にするジェーンを、じろりとチョウは睨んだ。それよりも大事なことがあるだろうと、チョウは口を開く。

「何か手掛かりはみつけたのか?」

「うんん。まだ」

青い目は、なんで?とばかりに、きょとんとしている。

「なんでじゃないだろ。事件なんだ。さっさとみつけろ」

だが、ジェーンは相変わらず付きまとって来る。

「君のことが気になって」

 

容疑者を取り調べるチョウを、隣室から見守るリズボンとジェーンは、普段の切れのなさに、眉を寄せた顔を見合わせている。容疑者に言い返され、また、チョウは、言葉に詰まって咳払いだ。ガチャリと控室のドアが開く。

「まだですか?」

普通ならば、もうとっくに落ちているはずの容疑者の供述を欲しがり顔を見せたリグスビーは、鏡越しの隣をみると、「なんだ? あいつ、体の調子でも悪いのか?」とチョウを心配するような顔だ。

 

「チョウ、リラックスして……うん。いいよ。そう、ゆっくり呼吸して、そう。ゆっくり息を吐いて、うん。いいよ。肩の力を抜いて」

ジェーンの手が、鍛えられた肩をゆっくりと撫でていく。

「僕に任せて。催眠で、何が原因だったのか、原因を探ってみようね。……きっと、治るよ。大丈夫」

ジェーンは、チョウの呼吸を誘導するように、自分もゆっくりと大きく息を吐く。そして、吸う。

「アレに、関することで、何があったのか、教えてくれる?」

ジェーンは、怖いほど気真面目な目をまっすぐに向けてくる催眠状態のチョウの視線が少し照れくさい。チョウは素直に口を開ける。

「お前に咥えられた」

……ああ、うん。……そうだったね。昨夜した。そんな真顔で言われるとなんだか、居心地悪いけど」

普段のチョウも無表情に近いが、催眠状態で椅子に座るチョウは、さらに表情がない。そんな真面目な顔つきの彼に、赤裸々な下半身事情を語られている。

「僕が、したことで、なにか嫌なことがあったの?」

昨日は楽しかった。それが、ジェーンの感想だ。

「お前は、慌てて咥えてくるから嫌だ」

だが、チョウは違うようだ。

「ちょっと、それ、どういう?」

「やりかたが、雑なんだ。自分が咥えることに夢中で、相手のことを考えてない」

催眠状態にある以上、チョウの言うことは、本音だ。

「勃ってたくせに!」

「舐められれば、勃つ」

「いいって言ってた!」

「お前は褒めないと、すぐ飽きる」

ジェーンはかなりのショックを受けている。しかし、チョウは、付け足した。

「だが、夢中になって咥えてる時のお前の顔は好きだぞ。かなりくる」

チョウの言葉に、怒っていいのか、喜んでいいのか、ジレンマを感じたジェーンは気持ちを切り替えるため髪をかきあげ、本来の目的に立ち帰り、もう一度、まっすぐにチョウの目を覗きこんだ。

「昨夜のフェラは、それなりに、君を満足させたんだね? じゃぁ、君の大事なものには、一体何が起きたんだろう。昼間は、朝には、何かなかった?」

「朝、ぶつけた。ものすごく、痛かった」

「はっ?」

「おかげで、お前に咥えられてた時にも、痛かった」

やりたいと強請ったのは、ジェーンだ。我慢して付き合ってくれていたのかと、ジェーンは呆れる思いだ。

……ねぇ、そういうことは、早く言おうよ!……病院に行ったほうが?……ええっと、昨夜勃起した時に痛くて、……あ、もしかして、今朝、僕がいたずらしようとして、舐めようとしたから、痛い思いがしたくなくて、勃たなかった……とか?」

「さぁ?」

焦って口からこぼれた独り言に、律儀にチョウが返事を返してくる。

「ああ、うん。そうだよね。チョウ、君に聞いてもわからないよね」

少し苛立ちながら、どうしようかと迷ううちに、どんどんっと、ドアを大きくノックする音がする。

「ジェーン! 何してるのかしらないけど、置いて行くわよ。こそこそ、チョウを使わないで」

大きなリズボンの声だ。

ジェーンは慌てる。待たせたら、踏み込まれる。仕事中の部下を催眠にかけているなんてばれたら、どんな風に詰られるかわからない。勿論、理由なんて説明できない。

チョウの額に額を擦り合わせた。

「大丈夫、チョウ、君のは勃つよ。僕が保証する。ぶつけたのは昨日の朝なんだし、もう、勃起しても痛くない。気にする必要なんてないよ」

そっと、ジェーンはチョウの股間に手を置いた。

「もう平気だから。勃っても大丈夫」

少し本当に大丈夫かなと、心配しながらも、優しく撫でてみる。

「もう、ジェーン! 本当に置いていくわよ!」

外野はうるさいが、ジェーンは努めて、穏やかな声を出す。

「さぁ、チョウ、目を覚まそうか。もう、君は安心して目を開けられる。いいよ。さぁ、起きて」

ぱんっと、チョウの肩を叩いた。

覚醒したチョウは、大きく目を見開き、……その後、強くジェーンをにらんだ。

……あれ? ありがとうじゃないの?」

「ジェーン、まじめに捜査しないなら、解雇するわよ!」

「こんな場所でアレを撫でまわした挙句、勃起させといて、どうやってボスの前に出て行けと?」

 

普段は着ないジャケット着用のまま、事件の聞き込みに回った眼光鋭いチョウ捜査官が掴んだ手掛かりを元に、その日の午後には、事件はスピード解決した。

 

おわり。

 

 

あ、その後の聞き込みでは、責任感じてジェーンが、チョウについてまわって「気にしないで。普段からこの状態なんです」て余計な解説くわえてたりしてるらしいです。(Rさん案)vv