ついーと(に書こうかなぁと思って、自粛しました)のCJ 5
*S2−6エピの後の話
ベッドについた手の上に胸を乗せた格好で、丸みのある大きな尻を掴まれ、チョウにされるがままに揺さぶられている。
ジェーンの目は閉じられていて、尻を穿つものに、軽く開いた口は、高めの喘ぎを漏らしている。
一つの事件が解決し、ジェーンの盗聴事件も不起訴に終わると、「ねぇ、今日、しようよ」と、さりげなく側に身体を寄せてきた金髪が耳元で甘く誘ったのだ。
だが、本来なら、ジェーンは、こういう一方的なセックスは、好きじゃない。
それが、部屋について、ベッドに腰を下ろせば、まるでチョウの衝動を弄ぶような上目づかいで自分から、「入れたい?」と誘いかけてきて、「したいよね」と、自分からスラックスを脱ぎながら、勝手に決め付けた。
肉をつけた尻を、ぐっと突き上げられる度に、ベッドへと頭を擦りつけるようにして前のめりに身体を揺さぶられるジェーンの背中は、シーツの中で何度も捩られ、赤くなり、汗をかいている。尻をきつく掴まれ、奥を深く突きあげられる自分が高い声を上げるのに、羞恥を感じて、赤くした目元を皺が寄るほど強く瞑っているくせに、その口元は、満足そうに笑いの形に緩んでいる。
「……っ、刑務所の中で、上手いことトップを取り込んで、んっ、場を仕切るのって、ここのところっ、ちょっと感じたこともなかったような、ぁ、緊張感があって、すごく楽しかったんだけどさ、」
あっ、と、高い声を上げて、赤くなったジェーンの背が、反り返った。
その背を丸めこみ、また、ゆっくりと、ジェーンは口を開く。
「……ぁ、でもさ、こうやって、手放しで、負けた状態でいるのって、すごく気持ちがいいね。んっ、僕は、君に押さえつけられてて、っ、動けないし、ぁ、好き勝手に、されてるのに、君に、勝てなくても平気なんて、変だね……っ、あ、でも、解放感があるよ」
従順に伏せた背中は、チョウの突きあげるセクシーな律動で揺れ、その度、快感を溜めて潤んでいく肌は目が吸い寄せられるような色気だ。
チョウは、ジェーンの深々と腰を突きいれ、無言の望み通り、満たしてやる。
「お前が、負けてて平気なのか? 勝つのが好きだろう?」
ジェーンは、一瞬だけ、首を捩じり、振り返って青い目を見せた。
潤んだ目が、甘く微笑む。
「……んっ、チョウにだけだよ」
だが、チョウが、ぐいぐいと突くのに、シーツに顔をうずめてしまう。
そのまま、揺さぶられるのに、ジェーンは、歪めた顔をシーツへと擦りつける。
ペニスで割り裂いた狭い肉の筒のなかは、とろけそうな熱さを孕んで、ぎゅうぎゅうとチョウを締めつけてくる。
「……ぁ、っチョウ、」
「だったら、ぶっそうな刑務所なんて二度とごめんだって言え」
シーツの中から、くぐもった声が聞こえる。
「それがさ、っ、あそこも、結構、楽しいんだよ、ぁっ。ああいう敵意ばっかりの場を自分のペースに引き込んでいく、スリルは、なかなかで、さ」
チョウは、いきなりジェーンの腕を掴むと、身体を引き起こした。ジェーンの身体を裏返し、一方的な受け身でありたいという、今日のジェーンの望みとは逆に、正面から抱きしめる。
大きく足を割られて、卑猥に緩み濡れた場所へと、もう一度、硬いペニスをあてがわれるのに、ジェーンは戸惑った顔つきで、チョウを見上げる。
「どうしたの?」
ずるりと入れられて、あっ、声をあげ、ジェーンは背をのけ反らせた。
「こっちの方が、好きだろう」
「……機嫌が悪くなったよね? なのに、どうして?」
シーツの上の腰を引き寄せられながら、ジェーンは、遠慮がちにチョウの肩に腕を回し、抱きしめる。
「このまま、全部、お前の望み通りなんて、しゃくだからだ」
ぎゅっと胸を寄せて抱きついてきたジェーンが、チョウの耳元でくすりと笑う。
「そうなんだ」
「そうだ。ジェーン」
チョウは、顔を顰めた。
その耳へとジェーンは、口づける。チョウの耳へと押し当てられている金髪の口元からは、満足とも、安堵ともとれる息が深く吐き出されている。
「やっぱり、チョウって、ちょっと扱いづらいよね。でも、……だから、大好きなんだけどさ」
END