うさぎさん。

 

昼休みにオフィスを開けたハウスの部下たちは、戻ってみて、上司たちの様子に目を疑った。

何といっても、二人とも、ブレインズボロ病院の部長たちなのだ。それが、ほんのちょっとのつもりだったのかもしれないが、オフィスの床で眠りこんでいる。

「……ウィルソン先生ったら、……かわいいわ」

大の字に近い形で眠るハウスに比べ、ウィルソンは横に傾けた体を小さく丸めるようにして眠っていた。

だが、どういう事情でそんなことになったのか、投げ出されたハウスの腕を枕にするようにウィルソンの頭が乗っている。

「なんか俺今、7匹の子ヤギの話を思い出した」

チェイスの言葉に、キャメロンが大きく頷き、しかし反論した。

「ハウスがオオカミっていうのは、納得できるけど、ウィルソン先生は、そうね、子ヤギっていうより、なんだか、ふわふわの白い兎みたい。でも、どっちも、オオカミに食べられちゃうのは変わらないわね」

部下たちは、強情で意地の悪いハウスと、どうしてウィルソンが仲よくしていられるのかわからず、二人の友情に対して、時々、不穏な想像を抱くのだ。

こんな姿を見せられてはなおさらだ。

恐ろしい想像から逃げ出そうとするように、ぶるりと体を震わせたフォアマンは、わざと大きな靴音を立て昼寝というには深く寝入り過ぎている二人の部長に近づくと、耳元で大きな声を出した。

「ハウス、仕事を始める時間です!」

 

だが。

ベッドの上のハウスの青い目が見開かれていた。

大きく広げられた内腿の筋肉が怯えるように震えている。

痛みの残る足のことを考えれば、この体位が一番ハウスにとって楽に挿入できるカタチだと思うのだが、ハウスは顔のみられるこの恥ずかしい体位を嫌がり、飲まれる息とともに、逃げようともがく強面の友人の足をウィルソンは毎回捕まえなければならなかった。

「ハウス」

ジャケットを羽織っている姿しか知らなければ、腰から尻にかけてハウスがこれほどなだらかな稜線を隠し持っていることなど、誰も想像もつかないはずだ。背が高く、周囲の者に痩せた印象を与えるハウスの腰と尻は、指の沈む柔らかな熟れ肉で覆われ、脱がした者の興奮を刺激した。十分な運動により美しくついていたはずの筋肉は、たった一度の手術によって機能を放棄した気弱な右足のせいで、緊張を保つことを忘れてしまい、今は、ハウスの体にいやらしさを付け加えるための柔らかな脂肪として存在していた。弛みと表現してもいいはずのそれが、だが、裸のハウスを卑猥に見せる。

緩やかに隆起した腹がせわしなく上下するのと一緒に、下腹部を覆う茶色い茂みも動いていた。一本ずつが長い恥毛の繁るなめらかな下腹をウィルソンは手で優しく撫でた。

その先には、物欲しげに揺れているそそり立ったものがある。先端はいやらしく光る液を、小さなくぼみにぷつりと溜め、刺激を与えられることを待っているように硬くなって震えていた。

大きく割った足はこのままだとハウスがわかるようになるまでウィルソンは細い右足首を掴み続け、せわしない呼吸に合わせ上下し続ける柔らかな下腹部の肌を撫で続けた。

ハウスの頭が、ブルーのシーツに押し付けらように動き、威圧的な感情を込めてきらめいていた目が、とうとうウィルソンから外される。

ウィルソンは、諦めを飲み込んだ強面の友人の足をゆっくりと胸へと押しつけるようにと動かしていった。

圧倒的な質感で尻の柔肉がウィルソンに迫ってくる。

場違いに気難しげな顔をしたハウスの目は、枕にさも重要なことでも書かれているかのように、視線を慌ただしく動かしている。

シーツに押し付けられ、その丸みの半分を隠す大きな丘は、だが、大事な部分はすべてウィルソンに見せていた。

股の間に隠された弱々しい体の縫い目には、ハウスの場合、まばらにしか毛が生えていない。垂れ下がる陰嚢を過ぎると、ウィルソンを飲み込む小さな窄まりにかけて、徐々に薄くなっていき、穴の付近では慎ましげな様子で寄る皺を隠しさえもしなかった。初めてハウスを脱がした時、ふてぶてしい友人との落差に、ウィルソンは驚きと同時に、征服欲を刺激される興奮を覚えた。

ハウスは、所作無げに寄せられた太腿を擦り合わせるようにしながら、まだ頑なに、枕の織り模様ばかりを見つめている。

重く肉をつけた臀部を両手で更に割り開き、指先を小さな窄まりにかけると、ハウスははっと息を飲み込み、そこには、ヒクリと力が入った。

取らされた体位への落ち着かない心情は、小さな穴にも表れていて、早い呼吸のたび、緩んだりしまったりを繰り返す。

「ハウス」

ウィルソンはにこりと笑った。キャメロンをしてウサギのようだと評させたウィルソンは、オオカミのように孤独な印象のあるハウスのそこをたっぷりと舐めて、後の感覚だけで身悶えさせるのが好きだ。

だが、今日は、恥ずかしげもなく股間で勃起している年上のモノへと舌を伸ばすことにした。

言いだすことはしないが、ハウスは、ウィルソンが後の開発に熱心なあまり、小さな穴へと指を差し込み弄り出すと、熱を溜めて悶える勃起には、ほとんど関心が払われなくなることに不満を溜めている。

ハウスを驚かすように、とろとろとした液体が先っぽからゆっくりと溢れ出している高まりを、いきなりウィルソンは口に含んだ。

あっと、ハウスの口が大きく開き、ごくりと唾を嚥下する無精ひげに覆われた喉仏が動いた。

ウィルソンの口の中へと、ハウスの匂いが広がる。

ウィルソンの興奮をそそるいやらしい匂いは、頬を窄めるようにして吸い上げたり、やわらかな舌であやすように舐めるたびに、匂いを強くしていった。

胸に付くほど折り曲げられたハウスのひざ下がピクピクと動き、丸まったつま先がウィルソンの肩を何度も叩く。

口の中で先ほどよりもむくりとサイズが増したものの幹を、口からあふれ出た唾液の滑りを利用しながらくちゅくちゅと扱くと、艶めかしくハウスの腰が捩れて、ピアノのために短く爪の切りそろえられた指先が、頭の上の枕を強く掴んだ。

「ウィルソン……!」

温かな口内でしゃぶられる快感に抵抗できず、ハウスの足が卑猥な形へと開かれていく。よじれたシーツから腰が浮きあがり、下腹に溜まる熱を放出させたがって、ハウスの腰が突き出されていた。

しかし、一度いかせてしまうと、年上のハウスは、回復までに時間がかかる。

柔らかいままのペニスを弄り徐々に回復させながら、揺さぶってやるのも決して悪くはなかったが、いく寸前の濃密な快感を長引かせ、ハウスを悶えさせる方が、ずっとウィルソンの好みだった。

そんな目にあえばハウスは熱に浮かされたように身悶え、普段から下品な単語を平気で口にする薄い唇を仕切りに舌で舐めながら、さらに恥知らずなことを口にした。

性感の高まりを伝え、ドクドクと熱く脈打つものの根元をギュッと握ると、ウィルソンは、腫れたように充血し、淫液を溢れさせる穴のスリットをくっきりとさせた先端をぺろりと舐め、緊張に硬く張りつめるペニスを口の中から吐き出した。

ハウスの鼻から、不満に似た音が漏れる。

だが、ウィルソンは、じんわりと汗に濡れる下腹を疼かせるように込み上げているはずの射精感が治まるよう友人のペニスのヒクつく根元を締めつけながら、いつものジェルを手に取った。

薄く目を開けて、睨むようにウィルソンを非難していたハウスの目が現状を知りたがり、はっきりと開かれる。

サービスのつもりで、もう濡れているペニスの先端へとジェルの中身を傾けると、冷たかったのか、ハウスは激しく腰をわななかせた。

「ウィルソン!」

「ごめん」

ジェルは、確かに、ハウスの勃起を握りしめているウィルソンの手にも冷たく感じた。だが、興奮に熱くなっている体が、次第にジェルの温度を高めてゆき、口にしても害のない潤滑剤のいい匂いを辺りに広めていく。

この匂いを恥ずかしがって苦手にするハウスの鼻がヒクヒクと動いていた。そして、温くなったジェルの粘りで、さらになめらかな動きをするようになったウィルソンの左手で翻弄されるハウスは、右手の指が、小さな窄まりに触れようとしていることに全く気付いていなかった。

中指が窄まった小さな窪みへと押し当てられ、熱い粘膜の蠢く中へと続く入口を押し広げるようにして徐所に潜り込み始めると、ハウスの体が跳ねた。

「あっ!」

指の進攻を拒もうとするように、きつく締めつけてくる。

「ハウス、リラックス」

ウィルソンは、医者らしい器用な指で、熱く熟れた窪みの中をソフトに嬲り、ハウスの緊張が解けるのを待った。

強張りのとけた潤みの中を、そっとウィルソンは穿っていく。と、同時に、物欲しげに揺れていた熱い勃起も、口にした。

前と後ろを同時に責められ、ハウスの喉からは、押し殺そうとして失敗したような、かすれた喘ぎが漏れた。その声が消える前に、続け様に濡れた声が上がる。

あ、あ、あ、と切迫した声を上げたハウスは、つま先に至るまで体中に力を入れて、ビクビクと痙攣した。

「んっ−!」

狭い肉壁の間に道を付けるように、何度も中指の抽送を繰り返すと、唇を噛み、今まで蹂躙されるばかりだったハウスの小さな窄まりが淫らな顔をみせ始め、ウィルソンの指の動きに合わせ、締め上げ始める。

気が早くも、口の中へと含んだかたまりがぐぐっと緊張感を増し、苦笑したウィルソンは唾液まみれのそれを、空気中に吐き出し、ひくひくと震える様子を見守った。

前はしばらく責めることができそうになくて、うねる肉壁をかき分けるようにして、中指を指の付け根まで刺し貫く。

濡れて絡みつく肉の中で、ぐるりと指を回すと、ハウスは跳ねるようにして、腰をのけぞらせた。

「っぁあっ! あっ!」

下腹の奥深いところまで入り込んだ指先を、くいくいと曲げるようにして中を掻くと、ハウスは苦悶に耐えるように顔に皺をよせ、大きく口を開けていた。

短く吐き出される喘ぎが、ハウスの口角にねばついた唾液だまりを作っている。

ウィルソンは、同じくらいねばついた液体を溜めている勃起の先のいやらしい小さな穴に舌を立て、捩じ込むようにして大量の先走りを啜りあげた。もっと舐めて欲しくて突き出される腰の奥のひくつく窄まりにもう一本指をあてがい、突き入れる。

「っー! んっーー!」

一瞬、ハウスはいきそうになった。

だが、なんとかウィルソンの恋人は、はぁはぁと激しく胸を喘がせながら射精を堪えた。

ウィルソンは熱くうねる狭い肉の道の中で二本になった指を交差させるようにして、さらに拡張を続ける。

性感の高まりをなんとかこらえてみせたハウスのペニスは、ご褒美を与えるように、口に咥え、しゃぶりあげた。

目尻にきつい皺を寄せたハウスは、重みを支えていることに耐えきれなくなった足をウィルソンの肩へと投げ出し、開いたままの口から、大きく息を吐いている。

甘く喘く声だけでなく、くそったれや、さっさと入れろ。焦らし好きの変態、藪医者。開きっぱなしの口でそんな言葉を吐いて罵るのがハウスらしい。

しかし、ハウスが耐えきれなくなってきているのも本当のことだった。

「ジミーっ、……もう、我慢できないっ」

訴えるハウスの目は、熱を孕み泣き出す寸前のように潤んでいた。その目が、耐えきれない快感を与え続けるウィルソンを睨んでいる。

「お前、俺が出したら、……もっと、する気だろうっ」

激しい呼吸に上下する胸の、薄く茂った胸毛の中で勃っているピンクの乳首は、はちきれそうなほど膨らんでいた。

セックスは好きだが、ほどほどの快感で十分だというハウスと、愛する相手とは、とことん楽しみたいウィルソンでは、嗜好の相違がある。

「わかるようになったんだ、ハウス」

くすりと笑ったウィルソンは、唾液よりもずっとねばつく液体をこぼし続ける、いきり勃ったものの先端にキスして、甘い苦しみに悶えるハウスを悦楽の嗜虐から解放してやった。しかし、うねり続ける下腹の奥肉の中へと差し込んだ指は、緩やかに動かし続ける。

「僕一人で楽しんでてもつまらないだろ? もし君がいったら、回復するまでじっくり責めてあげるつもりだよ」

ヒッ、とハウスの喉が鳴った。ウィルソンの指の関節が、腫れてこんもりと盛り上がるハウスの前立腺をかすめたのだ。

「それが、……嫌なんだっ! もう、入れろ。じゃなきゃ、いくっ!」

 

 

ジェルのしたたりでジュクジュクと濡れそぼった窄まりの表面はヒクヒクと動き続けていた。ウィルソンが勃起に先を近づけると、指で柔らかに解され、広げられた窪みは淫らに蕩けきって、押し入るものへと吸いつくように絡みついてくる。

「あぁっー! んっ、はっ、……ぅん」

額に汗を浮かべて、ハウスは体の奥深くまで、ウィルソンのものをずぶりと受け入れた。圧し掛かるウィルソンに押され、ハウスの足はすっかり胸へと押しつけられている。

「痛いっ! ウィルソン、痛いって言ってるだろう!」

だが、重い痛みに疼く足を辛がり、ハウスの拳がウィルソンの肩を打つ。

「悪い」

ウィルソンは、ハウスの足を掴んで自分の腰へと回させた。

きゅっとウィルソンの腰を引き寄せるように絡んだ足の右だけ、力の弱いことがウィルソンをせつなくさせる。

ウィルソンは汗に濡れたハウスの額を拭うように撫で、皺の寄ったそこに唇を押し当てた。

「ハウス、痛い思いをさせて、ゴメン」

ハウスは目をそらしてしまった。

だが、友人の硬いペニスを迎え入れた肉壁は、急かすようにヌルヌルの肉路をギュッと締めつけ、収縮を繰り返す。小さな乳首を勃たせている胸も、せわしなく上下している。

「動くよ」

さすがに指よりもずっと質量のあるもので穿たれることに、肉襞は抵抗を示したが、浅い部分から奥へと向かって捏ねるようにウィルソンが腰を使いだすと、濡れた内の肉壁が、うねるような反応を示した。

締め上げてくるどろどろの内壁から、興奮に硬くなっているものをずるりと引き抜くと、胸を波打たせて喘ぐハウスの体が、シーツを乱して、ビクビクとしなる。指で十分な準備をされ、練れた柔肉は、中を穿っていく質量に慣れてしまえば、熱くウィルソンを包み込んで収縮を繰り返した。

すぐに絡んでこようとする肉襞を突き貫くようにして、突きあげるウィルソンの力強い抽送に、ヌチャヌチャとはしたない音を立てるハウスの水穴から、ジェルが次第に掻き出され、大きな尻を伝っていく。

「あっ、……んっ、いいっ!」

息をつめて、内からの熱い刺激に体を痙攣させるハウスが、助けを求めるようにウィルソンの肩へとしがみつき、鼻の上へと皺を寄せたセクシーな顔で苦しそうに喘ぐと、すぐにでもいきそうな自分の体の熱に耐えるように肩へと歯を立てた。

「ぁ、っ……、っん、あ、っぁ!」

ハウスを抱きすくめるように、腕の中へと囲い込んだウィルソンはこらえ性のない年上の恋人に肩を噛ませたまま、ぐいぐいと奥を突きまくった。ウィルソンの体が重しとなり、攻めから逃れることのできないハウスは、腰をうねらせながら、嫌だと喚いている。

しかし、熱い粘膜は、何度も力強くめり込んでくるものへぴったりと吸着し、狭い肉道をわなないている。

「んんっ……ぁ! あっ! あ!」

二人の体の間に挟まれたハウスの熱く硬いものは、もう漏らしているかのようにビチャビチャとウィルソンの下腹部を濡らしていた。

「もう、いきっ、たい……無理っ! ……ウィルソンっ、もうっ!」

緊張の高まる自分のものを、ウィルソンの腹へと押しつけ、窮状を訴えようとするハウスは、まるでサービスするように腰を振っていた。

辛そうに皺を寄せた目が、許しを得ようと今にも瞑ってしまいそうなほど少しだけ開く。

「ウィルソンっ!……ウィルソンっ!」

ウィルソンは、密着した二人の体の間に腕を入れ、爆発寸前のハウスのものを握り込んだ。

ハウスの顔が甘く蕩ける。

濡れて卑猥にビクつくものを、ウィルソンが扱き出すと、ハウスは開けた口の中で赤い舌をヒクヒクとさせた。

上がった顎が小刻みに動き、あ、あ、あ、と、短い声が息とともに吐き出される。

 

「ハウス、分かってると思うけど、君だけいったって、僕がいくまでは付き合って貰うよ」

 

耳元での囁きに、ハウスの眉間には一瞬、きつい皺が寄ったが、それでも今は出したいばかりで、年上の恋人は従順に何度も頷いた。

すっかり柔らかくなった下の口を奥深くまで犯しながら、ウィルソンが熱く緊張したハウスのものを扱きつけてやると、年上の背中がしなるようにのけ反る。

ビクビクと下腹を震わせ、中のウィルソンを引き込むように締めあげながら、ハウスのものが精液を吹き出す。

 

「うっ……い、くっ、」

懸命に唇を求めて近づいた口は、ほんの一瞬ウィルソンをかすった。

 

「いくっ!……いくーっ!」

痙攣は長く続き、膝がガクガクと震え、ハウスは、ウィルソンの背中をかきむしった。

ヌルヌルのあそこは、思いもよらないタイミングで、ウィルソンを締めつけてくる。

 

 

 

 

はぁっと、涙に濡れたような力の抜けた溜息を吐きだしたハウスを抱きしめ直したウィルソンは、乾いた唇にそっとキスをした。

見つめ合った青い目は、やはり涙で潤んでいた。

ウィルソンは、ハウスの唇をもう一度優しくついばんだ。

 

「さぁ、ハウス、もう少し頑張ってもらうからね」

 

 

 

 

検査室からオフィスに戻ろうとしていたハウスの部下たちは、ガラス扉を押し開けようとして、浅く椅子に座る自分たちの上司の足元へと膝をつく腫瘍学部門部長の姿を見つけた。

何をしているのかと一瞬身構えたが、ウィルソンは、顰面のハウスの右足をマッサージしているらしい。

白衣で跪くウィルソンは献身的に見えた。

渋面のハウスが威圧的に杖を掴んだままだから、なおさらそう見える。

「やっぱり、ハウスとウィルソン先生が友達ってことが、信じられないわ」

ウィルソンの姿に、感動を覚えているらしいキャメロンは大きく肩を竦めた。キャメロンのように素直に感動することのできない男二人は居心地の悪さに目を合わせる。

 

だが、しかし、部下たちは、自分たちが抱いている疑惑をさらに深めている。

「あ、……また、変なところを見られちゃったな」

いいことをしているにも関わらず、困ったように笑うウィルソンが、鼻へときつい皺を寄せるハウスの側に立つのだから、なおさらだ。

 

 

END

読んでくださって、ありがとうございますv