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*ブレインズボロ病院、首脳会議

 

はぁーっとカディはため息をついている。

それをつまらなそうにハウスは眺めている。

「あのね、病院の収益が去年より落ちてるの。患者の数が減っているの」

「そりゃぁ、楽でいい」

長く伸ばした足で、楽しげにリズムをとってカディの苛立ちをさらに誘うハウスを、ウィルソンはこらっと軽く睨んでいる。

「しょうがないよ。病人が少ないことはいいことだろ、カディ」

けれど、そんなことではカディは収まらない。

「あー、もう! 患者さんたちったら、どこに行っちゃったのかしら!」

「さぁな、できれば、天国の方だといいんだがな」