じぇいこざ
「どうしたの? 博士? 落ち着かないみたいだし、顔が赤いね? 発情中?」
椅子に座るジェイクがからかうように笑おうとする前に、本当にコザックが飛びかかってきていた。まだ何もしていないのというのに、勝手に興奮で息を荒げ、ジェイクの顔に噛つく勢いでどこもかしこも口づける。若いCEOの腰を挟むようにして腿に乗り上げた普段はすまし顔の研究者は、熱く勃った自分の股間をスボンの布越しのまま、はしたなくジェイクの腹へと擦りつける。
性的に高ぶった興奮のままに動き回り、落ち着かないコザックの体が膝の上から落ちないよう支えるために伸ばしたジェイクの手が、いたずら心で軽くコザックの大きく柔らかな尻を撫でると、それだけできゅぅん!と背を反らして鳴いたコザックは、もっとというように尻を持ち上げ、ジェイクの掌に厚みのある尻を押し付けてくる。
ジェイクがにやりと笑って、コザックのベルトに手をかけると、もう我慢ができないと、自分から顔を押し付けるようにして、唇を狙って口づけてきた。
びちゃびゃと唾液で唇を濡らすキスをしながら、ジェイクは、コザックのベルトを抜き、スボンの前を開ける。
勿論、前は、かわいそうなくらい勃っていて、コザックは自分からスボンを脱ぎたそうに腰を捩った。
尻尾のついた大きな尻は艶々と白く、興奮で匂い立つような色気を発している。
こんな風にコザックが性衝動に突き動かされた動物じみた発情期を迎えるのは初めてのことではなく、この先のことを、飼い主であるジェイクにしてもらいたければ、自分のしなければならないことをコザックも知っていて、ジェイクの指にしゃぶりつく。
舌を這わせ、べとべとにした指を大きな目で熱く見つめて、犬はジェイクにねだった。
「これ、入れてほしいの、博士?」
腿の上に乗ったままコザックは、ジェイクの唇を舐め回し、せつなく尻尾を捩る。
「ずぶって、入れて、ぐりぐり奥を弄ってほしいの?」
吸いついて求めたキスでは、ジェイクがまだ許す気がないと知ったコザックは、ジェイクの首元へと顔を擦りつけ、ねだりながら、はぁはぁとはしたなく、息を乱している。
「……いれて、くれ……ジェイク、欲しいん、だっ」
コザックがねだる言葉を言えるまでの間に少しかわいた指を、ジェイクはもう一度飼い犬の熱い口内に突っ込み、奥まで犯した。それだけで、剥き出しのコザックのペニスは繁った陰毛の中でビクビクと先を揺らして震え、ジェイクの腿の上にいやらしい液を零している。
ジェイクは、飼い犬の唾液で濡れてない方の手をコザックの尻へと手を回すと、ふさふさのしっぽをやさしく撫でてやった。
そして、それを掴み、無遠慮に大きな尻を引き上げる。
突然のことに、コザックはきゃんと短く鳴いたが、驚きさえ去ってしまえば、ジェイクの肩に手を置いて掴まったまま、恥ずかしく引きあげられた尻の位置を保ちつづけた。
いやらしい犬が濡らした指で、小さく窄まり皺を寄せた穴の表面を撫で、ぐりぐりとねじ込んでいく。
「……ぅ、っん、んっん」
さすがに痛いのか、コザックが嫌がるように首を振る。
だが、容赦せずに、ジェイクは発情期特有の熱く火照り、腫れたよう盛り上がっているコザックのじっとり湿る肉壁の中へと硬い指を突き立てる。
股の部分まで突っ込んだ指を、熱をもってぬるつく肉の中で円を描くようにして動かすと、はぁっんと腰を揺すったコザックが自分から大きな尻を押し付けてきた。
興奮しきっているコザックは、涙目になって、舌を出したまま、はぁはぁと息を乱し、時折、ジェイクの肩を噛んでくる。
「んっ、……っは、ぁ、はぁっ……ぅ、んんっ」
指で掻き回されることに、もぞもぞと尻を振るコザックの肉壁は、ジェイクが物足りないと感じるほど簡単に解れた。種付けを望む発情期の、熱を孕んだように熱く腫れ、ぎゅむりと盛り上がる柔らかで締まった肉筒の中は、早く硬く太いジェイクを迎えたがってヌルヌルに濡れている。
熱く疼く場所を指で弄られ、自分では処理しきれない激しい興奮に、とうとうぽろぽろと涙を流しながら唸り、主人の肩を噛んだままになったコザックの頭を撫で、ジェイクは飼い犬の尻を両手ですくい上げた。
発情したこの時期特有のいくらか緩い後口を狙って突き刺す。
肩口ではっ、はっと息を吐くコザックは、上手にジェイクのものをぬるついた肉筒の中に受け入れていった。熱く湿った肉がジェイクを猛ったペニスを包み込み、締めつける。
突き上げを始めると、コザックはぶるぶると震えながら、全身でその快感を受け止めていた。目をきつく瞑った顔を真っ赤にして、ジェイクにしがみついている。
だが、それだけでは足りなくて、自分でぎゅうぎゅうと後腔を締めつけながら、もっと、と破廉恥に大きな尻の肉をジェイクの硬い下腹に擦りつけねだりだす。くねるコザックの尻尾が、心地よくジェイクの太腿を何度も撫でていった。
ジェイクは、自分が犬に対して甘すぎだと自覚があった。だが、かわいくてしかたのない犬の赤い頬や唇に何度もキスをしながら、コザックが喜ぶように深く、浅く突き入れを繰り返す。腰へときつく足を絡めてくる足癖の悪い飼い犬の尻を腿の上で抱き直し、ずっぷりと濡れ肉を奥まで抉り犯す。
「ぁん、ぁんんっ……」
奥まで広げられるように揺すられるコザックは、尻の中へと突き立てられた硬いものは気に入っているようだが、繰り返されるキスからは逃れようとするように身を捩り始めた。
「こら、キスさせろ」
ジェイクが口を開けて近付いても、逃げて行く。
「……い、っ、やっ、だ、……も、それより、ぁ、もっと……いやっ」
後ろの穴に咥え込んだジェイクをぎゅうぎゅうと締め上げながら、ゆさゆさと自分で大きな尻を揺さぶっているくせに、キスはもう嫌だと、コザックはぎゅっと口を閉じて、濡れて潤んだ目でジェイクを拒む。その犬の身勝手さに、思わずジェイクは笑ってしまう。
「抜かれたいんだな、このバカ犬め」
閉じている口にジェイクは無理矢理口づけ、舌を捻じ込むと、強引で深いキスを強要し、大好きな犬のために腰を大きく突きあげた。
「んっ、んっ!」
キスから逃れようともがくコザックの尻を掴んで、しっとりとペニスを包み込む濡れ肉をぐいくいと割り裂く。
「ぁ、っ……っんん! んっ、……っんん!」
キスしたままでは息苦しくなって、激しく首を振るコザックを許し、ジェイクは締めつけてくる粘膜を下から思い切り突き上げつづけた。
熱くぬるついた肉道の中を硬いもので何度も擦られ、ゆすぶられる膝の上で鳴くコザックは、はしたなくも、勝手に自分で腰を大きく揺すって、ジェイクの腹へと自分のペニスを擦りつけだすと、ピンクに染めた身体をぶるぶると震わせながら、白いものをペニスの先からぶちまけた。
はっ、はっと長く間、熱い息を吐いていたが、少し鼓動が落ち着くと、汗に濡れた身体を押しつけ、ぺろぺろとジェイクの首を舐め出す。くすぐったくて、ジェイクは身体をぶるりと震わせた。
その中からの動きに自分もぶるりと身体を震わせたコザックは、しっとりと欲情で濡れた目でじっと見つめ、自分に嵌められたままの硬く太いものが、もっと自分を気持ちよくしてくれるのかどうか、主人の機嫌を窺いだす。
「……もっと頂戴なんだ、博士?」
コザックの赤い顔をからかうように尋ねたものの、発情期のコザックの正直さがジェイクは嫌いじゃなかった。普段はみられない赤い頬や、涙で濡れた目尻が、興奮をそそる。
「……したい、ジェイク。……もっとしてくれ」
顔を赤くしたコザックが、唸るように言う。
ジェイクは膝の上のいやらしくもかわいい犬をぎゅっと抱きしめて、くしゃくしゃの髪を更にくしゃくしゃにするために撫で回した。
「じゃぁ、博士、床に降りて、四つん這いになって、大きなお尻を上げて、俺にむけて。……出来るよね?」
おわり。