ダメだって、わかってた。5

 

オーランドは、自分のペニスを晒すと、もう一度、ショーンの足を持ち上げた。

半ば観念する形で、行為に同意したショーンは、もう、抵抗しなかった。

力の抜けた長い足が、だらりと膝で折れ曲がっていた。

体中の力も抜いて、ペニスを挿入されることに同意していた。

だが、オーランドは、そのまま、行為を続けることはしなかった。

身を屈めて、ショーンの丸みのある尻へと唇を押し付けた。

そのまま尻の穴へと唇を近づけていく。

ショーンが、慌てたように腰を振って、抵抗を示した。

「嫌だ。オーリ」

ショーンの声には困惑が混じっていた。

オーランドは、白い尻へとキスを続けた。

「やだよ。舐めたい」

「ダメだ。止めろ。オーリ」

ショーンの足が、オーランドの背中を蹴った。

恥かしがっていた。

オーランドはきかず、尻の窪みに唇で触れた。

「止めろって言ってる!」

「んー、じゃぁ、外側を舐めるだけ」

ショーンの足を高く持ち上げながら、オーランドは、皺の寄った穴の周りをペロペロと舐めた。

きゅっと引き締まった穴の周りに筋を寄せる皺の一本一本を舌で辿った。

淵にうっすらと生えている毛は、舌でべろりと舐め上げた。

ショーンが、尻の穴を、キュッと窄めた。

「力、抜いてよ。ショーン。いいじゃん。べつに、俺が舐めたいって言ってんだから」

オーランドは、鼻を押し付けるようにして、舌で穴の上を覆った。

ショーンは、腰を動かして、逃げた。

「なんで?」

「嫌なんだ。オーリ…嫌だ」

ショーンの態度は頑なだった。

「どうして、そう、潔癖なの?」

オーランドは、簡単には思い通りになってくれないショーンのことを足の間から睨んだ。

尻を高く持ち上げられたまま、ショーンは、文句を言った。

「立場が逆になってみろ」

「きれいにしてないから?俺は、別に構わないよ。ショーン。ここ舐められるの好きじゃん」

実際、ショーンは許しさえすれば、そこを舐められるのが好きだった。

舌を突っ込んでぐりぐりと回してやると、鼻からいい声を上げて、ペニスを濡らした。

ショーンの手が、ゼリーのチューブを放って寄越した。

さっさとやめろと言っていた。

オーランドは、小さく舌打ちをして、しつこく唇で、穴の周りの皮膚を挟んだり、吸い上げたりした。

だが、行為を深めようとすればするほど、ショーンの体が硬くなった。

オーランドは、諦めてチューブを手に取った。

チューブの嘴をショーンの穴の中に突っ込んだ。

どうせ指を突っ込んでも、ショーンから文句を言われることがわかっていた。

ゼリーをぎゅっと押し出して、ショーンの内部を濡らした。

ショーンの中は、夕べ散々オーランドがペニスで擦っていたから、特に準備をしなくても、ペニスを受け入れられるはずだった。

オーランドは、嘴の先をぐちゅぐちゅと動かしながら、中の具合を確かめた。

もっと、チューブを搾り出した。

溢れるほど、ショーンの中にゼリーを流し込んだ。

眉を寄せて、ショーンが、ゼリーの感触に耐えた。

「指で塗ってあげたほうが良かったでしょ」

「大丈夫だ…」

ショーンは強がりを言った。

「…もう、大丈夫とか、そういう話じゃなくてね…」

ショーンの穴からは、ゼリーが漏れ出していた。

量としては、十分だ。

オーランドは、伸び上がって、ショーンの頬にキスをして、そのまま枕もとのゴムを一枚手に取った。

「…つけなきゃ、ダメだって言うよね」

「当たり前」

ぐずぐずしていると、ショーンがオーランドにゴムを付け出した。

ショーンの手に握られて現金にも大きくなるオーランドのペニスに、ショーンは器用にゴムを被せた。

「…ありがと。ショーン」

オーランドは、ゴムに包まれたペニスを見下ろした。

ショーンは、もう一度ベッドに横になろうとしていた。

「嬉しくなさそうだけどな。こうした方が絶対にいい」

子供の機嫌をとるように、ショーンがオーランドの頬にキスをした。

「…はい。はい。それの説明は、もう、何回も受けました」

オーランドは、ショーンのきゅっと締まった足首を掴み、足をVの字に開くと、ペニスの先をショーンの尻穴に擦り付けた。

昨日から続くセックスに柔らかくなっているショーンの穴は、オーランドがぐっと腰を押し付ければ、ペニスの先端を飲み込んでいった。

柔らかな締め付けが、ペニスを包み込んだ。

ゼリーの量も申し分ない。

ずるりと抵抗なく、ショーンの肛門がオーランドを飲み込んだ。

ショーンの腹が、何度も上下していた。

呼吸を繰り返し、すこしでも、楽にオーランドを迎え入れようとした。

オーランドは、半分くらいまで押し込んだところで、急にペニスを引き抜いた。

こんなに簡単にショーンと繋がる気になれなかった。

ショーンの尻を一つ叩き、くるりとショーンをうつぶせにした。

「膝をたてて、ショーン」

ぴしゃりと容赦なく言うオーランドの声に、ショーンは、のろのろと膝を立てた。

オーランドは、ショーンの腰に指を食い込ませ、ぐいっと一気に挿入した。

ずぶりと音がしそうだった。

「オォ…リ!」

ショーンは、潰れたような声を出した。

尻肉が、勢い良くオーランドのペニスに噛み付いた。

オーランドが掴んでいる腰の肉も、硬くなっていた。

オーランドは、遠慮せず、腰を動かし始めた。

尻の肉がたぷんと揺れるほど激しく揺さぶる。

「オォ…リ!おいっ、オーリ!」

揺さぶられるショーンは、シーツにしがみつき、必死になって動きに逆らおうとしていた。

背中にぴんと一本軸でもはいっているようだ。

「ショーン。お尻の肉がたぷたぷ言ってるよ。もう、ほんと、やぁらしいんだから」

オーランドは、ショーンの制止も聞かずに、ぴたぴたと尻に腰を打ちつけた。

ペニスの激しい挿入に、ぬるぬるの穴の中からは、ゼリーが零れ出していた。

オーランドは、ショーンの背中に覆い被さり、項にキスをした。

「ショーン、ゆっくりにして欲しい?」

「…止め…ろ。オーリ」

激しい挿入だって、ショーンは辛いばかりではない。

その証拠に、声が時々、ひっくり返った。

ペニスだって反り返っていた。

今度、オーランドは、ペニスをぐいぐいと押し込み、ショーンの奥深くで小刻みに動かした。

ショーンの尻を包みこむように、自分の腰をそこに這わせ、隙間なくぺったりと押し付けたまま、ぐりぐりと奥を抉った。

ショーンの喉から、焦ったような声が出た。

自分から、腰を持ち上げ、オーランドに尻を差し出した。

オーランドは、ショーンをぎゅっと抱きしめた。

腰をゆっくりと動かし、ショーンの奥を刺激した。

ショーンは、鼻から、甘い声を上げた。

オーランドは、一層、ショーンを強く抱きしめた。

「……ショーン。俺ねぇ。前の彼女と別れる別れないで揉めてたときにね。彼女の友達に言われたんだ。お互い別々の人間なんだから、深いところまで触らせてあげないと、分かり合えないのよってさ。…ショーンはさ、俺に、気持ちの深いとこなんて触らせないじゃん。だから、せめて、身体の奥深いとこ、俺に触らせてよね」

ショーンが、驚いたように、オーランドを振り返った。

緑の目がうっすらと涙で濡れていた。

快感に頬が赤い。

オーランドは、ショーンが言おうとしていた言葉をキスで封じ込んだ。

その時だけの謝罪の言葉など、いらなかった。

オーランドは、ショーンを抱きこんで、ショーンが夢中になって、オーランド名を呼び出すまで、腰を使いつづけた。

 

 

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