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マリマンとエミネムの周辺事情

音楽以外のニュースが絶えないこの２人だが、両者はカトリック系の宗教団体からフェスティバル出演の妨害活動を受けている。8月25, 26日にスコットランドで開催されるギグ・オン・ザ・グリーン・フェスティバルに出演する予定になっていたが、彼らの言動がこの宗教団体には耐えられないようだ。
しかし、両者はこのフェスのために2日間の出演許可が与えられた。
抗議活動の中で行われたこの件に関するグラスゴー市議会は、サンプルとして両者の歌詞の提出を要求し審理を行ったが、あっさりと出演許可を与えると決断。
両者の出演に反対しているカトリック系の宗教団体は審理当日、その妨害活動の手段として、市議会前にピケを張って抗議した。
そのフェスのステージでマンソンは、自殺した少女の母親を慰めるためにライヴ後に時間をとった。
はみ出し者扱いされ、イジメに苦しんでいたことが原因で自殺した少女に関心を持ったマンソンは、その少女の母親と楽屋で面会した。
その場でマンソンは「俺も"はみ出し者"だったが、バンドという形で自分の痛みや怒りのはけ口を見つけた。そうしなければ今よりずっとひどい、社会的にもっと忌み嫌われるような犯罪的なことに走っていたかもしれない」と語っている。
ライヴでは、大きく引き伸ばした少女の写真を観客に見せ、"Fight On"を彼女に捧げた。
少女の母親は「とても優しく思いやりのある人でした。彼のような大スターが私に会うために時間をとってくれたことにすごく感動しました。彼や彼のショウについてはいろんなことが言われているようですが、私にはごく普通の人に思えました」とその時の印象を語っている。
7月にミシガンで行なわれたコンサートで、マリリン・マンソンはセキュリティ・ガードの頭に股間をこすりつけたとして8月16日に起訴された。
性的暴行で有罪になれば最高で2年の懲役刑を言い渡される可能性もある。
マンソンはセキュリティーの背後から歩み寄って彼の頭を叩き、足を彼の体の上部に巻き付け、頭と首に性器の部分を押しつけたらしい。
8月28日にケラング！アウォーズの授賞式にゲストで登場したマンソン。
コロンバイン高校での惨劇について「レコードを作る気にさせるほどいい出来の学校襲撃ではなかった」とコメントし、また論争のネタを自ら提供した。
事件の犠牲者の母親は「実際にこのような結果を引き起こしており、破壊と痛み以外の何も生み出さない」として、彼らのライヴをボイコットするよう訴えている。
一方のエミネム。
彼はデトロイトのラッパーのイーシャムからエミネムが命じて自分を襲わせたとして訴えを起こした。
事件はワープド・ツアーの開催中にニュージャージー州カムデンで起こった。イーシャムはD12を含む40人ほどのギャングが楽屋を襲撃、蹴ったり石を投げたりしてきたと主張。
イーシャムは鼻を骨折し眼球に裂傷を負ったほか、脳しんとうを起こし左耳の鼓膜にも傷を負い、もう1人のラッパー、TNTは打撲傷と裂傷を負っている。
D12とネイタスの名前で出ていたイーシャムとTNT、それにマスタマインドは共にツアーから追放処分になった。
D12は声明の中で「エミネムはデトロイトの家にいて事件当日はD12と一緒にツアーに出てはいなかった」としている。
イーシャムと彼のスポークスマンはこれは罪のなすりつけだと主張。イーシャムは「エミネムはツアーに姿を見せもしなかった。どれだけ計画的な話かわかるだろ。本当に俺は殺されそうになったんだ。死ぬかと思ったよ」と話している。

今年猛威をふるった口蹄疫だが、そのチャリティ・イベントとして10月27日にカーディフでファーム・エイドを開催するとグラストンベリーの主催者であるマイケル・イーヴィスが発表した。
現在出演者集めが難航しているようだが、マイケルは「みんなこの問題に関わりたくないと思っているようだ。農家の現状がちゃんと伝えられていないからだろう。しかし、私たちは多くの農家が苦しんでいることを忘れてはならないはずだ」と語っている。

グリーンピース、フレンズ・オブ・アース、ピープル&プラネットの主催で9月6日にロンドンのファブリックで行なわれるアンチ・エッソ・コンサートに、ニュー・オーダーのバーナード・サムナー、プライマル・スクリームのマニ、デス・イン・ヴェガスのリチャード・フェアレス、カルト映画監督のハーモニー・コリンらが出演。石油会社のエッソにもっと環境に優しくなるよう圧力をかけるのが今回の目的。
マニは「すぐに参加を決めたよ。これは僕たちみんなが関心を持つべき問題だからね。辛辣なパーティになるだろうな」と語っている。

カリフォルニアにあるMHTラグジュアリー・アロイズ社が、「メタリカ」という名前のホイールを製造したことに対し、バンドの「メタリカ」がアメリカの自動車製品メーカーに対し、法的措置を執ると警告した。バンドの「メタリカ」の弁護士によると「バンドの公認商品としてメタリカのホイール・カヴァーを販売し、自動車業界に進出している。彼らの行為は我々のマーケットを侵害するもので、これは不正なことである」ということらしい。
MHT側の代表者は、バンドの存在を知らず、偶然この製品名になったと主張。彼らはすでに取引先に対し、製品のリコールを呼びかけているそうだ。

相変わらず爆弾テロが横行するイスラエル国内だが、その影響でレッド・ホット・チリ・ペッパーズのテルアビブでの公演がキャンセルとなった。
すでに発売された20,000枚のチケット代金はすべて払い戻しされる。
バンド側はぎりぎりまで公演の実現のために準備を進めていたようだが、やはり情勢が不安定な現在のイスラエルでは公演を見送らざるを得ない状況だったようだ。
メンバーはテルアビブでの破壊活動が沈静化すれば再びショウを計画したいと考えているそうだ。

ブッシュ米大統領のエネルギー計画に反対する運動を先導していくため、いくつもの環境保護団体との協力体制をとるセイヴ・アワ・エンヴァイロメント・コーリションと手を組み、「ニュー・パワー・プロジェクト」と名付けられたグループが誕生した。
このプロジェクトに参加するビースティー・ボーイズのマイクD、アラニス・モリセット、ジャクソン・ブラウン、ベアネイキッド・レイディース、デイヴ・マシューズ・バンド、モービー、フィッシュのトレイ・アナスタスオ、ジェイムス・テイラー、トム・ペティ＆ザ・ハートブレイカーズらはウェブサイトやEメールリスト、コンサートなどを通じてファンたちにブッシュ政策に対する注意を促していく行動に出ている。
また、アラニス・モリセットは、7月31日にブッシュ大統領が石油を採掘しようと計画している北極野生生物保護区に近い、アラスカのアンカレッジでコンサートを開催し、早速ブッシュ政策に対する独自の考えを行動で示した。

"Elevation"ツアーでフランスを訪れたU2のボノは、フランスのライオネル・ジャスパン首相と会見しフランスが後進国の債務帳消しに協力したことに感謝の意を表した。
ボノは会見の席で「フランスは最も多くの債務を帳消しにしてくれた国である。僕は首相とシラク大統領に感謝の意を表するために訪問した。彼らは我々の活動に多大なる協力をしてくれた」と語り、さらなる協力を要請している。
また、いまだもって解決しない北アイルランド問題に関して、UKツアーの初日のマンチェスターでの公演で、北アイルランドの人々に平和を与えようと主張。
ボノはステージから満員の観客に向けて、「妥協という言葉は、それほど悪い言葉ではない。勇気ある人々が勇気ある決断を下すことと、小さな島の中で再び戦争が起きないことを、我々は祈っている」とファンへメッセージを投げかけた。

P・マッカートニーとジャミロクワイのジェイ・ケイは"Animal Defenders"と呼ばれるキャンペーンに参加し、飼い主からひどい扱いを受けていた象のラネーのヴァルボ動物園（スペイン）への移管に一役買った。
ポールは「ラネーは何年もの間、無知な人間のために苦しみに耐えてきた。ヴァルボ動物園は彼女を虐待しないと思うが、繁殖用に使う計画があるのは問題だ」と、ジェイ・ケイは「本来野生であるべき美しい動物が精神的・肉体的に虐待されているのを見るのはまったく耐え難いことだ。人間は恥を知るべきだ！」とそれぞれ語っている。

U2の北米ツアー最終日にクリントン前大統領らが現れる

6月22日U2春の北米ツアー最終日となったニュージャージー州イーストラザーフォードでのコンサートにビル・クリントン前大統領、国連事務総長のアナン氏、R.E.M.のマイケル・スタイプとマイク・ミルズ、ビースティー・ボーイズのアダム・ヤウクら有名人が会場に姿を現した。
ボノは当日ステージ上からクリントン、アナン両氏にお礼を述べた。２人はそれぞれ貧困諸国の負債を救済する運動やアフリカのエイズ蔓延と戦うための資金支援をしている。

レディオヘッドの新作『アムニージアック』に収録された「アイ・マイト・ビー・ロング」が、来年のソルトレイク・シティー冬季オリンピックの公式TVスポットに起用されることになった。
この事に関してギタリストのエドは「靴下とかヒゲ剃りクリームのコマーシャルなんかはやらないよ。オリンピック委員会は慈善団体だからね。オリンピック精神を広く伝えるものだからやるのさ」と語っているが、一方でトムは「彼らは冬季オリンピックの応援歌を作曲してくれと言ってきたんだ。そそられる話だけど、あれには資金提供とか広告とかが絡んでくるだろ。僕はレディオヘッドがオリンピックのスポンサーになってるたばこ会社なんかと関わりを持つのが嫌なんだ」と曲の提供に否定的な考えを述べている。

ジョンの故郷であるリバプールの空港が2002年春の新ターミナル完成を機にスピーク空港から「リバプール・ジョン・レノン空港」と改称されることになった。
また、この空港の新しいロゴには、ジョンの自画像と「イマジン」の一節があしらわれる予定で、オノ・ヨーコは「とても名誉でうれしいこと」と喜んでいる。

6月28日、ミシガン州オークランド郡裁判所はエミネムに１年間の保護観察と罰金2,300ドル、裁判費用の支払いの判決を下した。
彼は'00年6月にインセン・クラウン・ポッシのスタッフと起こした事件と銃器所持により控訴されていたが、'01年4月にはその罪を認め、減刑を要求していた。
裁判官はエミネムの与える社会的影響を指摘し、今後は社会奉仕活動や、才能をポジティヴな方向に発揮することを求めた。また「エミネムが保護観察処分を守らなければ、迷わず実刑判決を下すだろう。これは彼にとって若者に手本を示すいい機会であり、今こそ彼が立ち上がるときである｣と述べている。

マリリン・マンソンは、'99年にコロンバイン高校で起きた射殺事件以後、初めてデンバーでショウを行なった。
地元の教会指導者団体と被害者の家族達は"住民の平和と品位を守る会"という団体を組織し、マンソンのショウ開催に反対していたが、6月21日にオズフェストにマンソンは出演。会場では約35人の抗議者が集まり、チラシなどを配布していたそうだが、ショウは何事もなく無事終了している。