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もしかして、わたし、乳がん!?

月1回の自己検診をしていますか。「おやっ?」と思ったら検査を受けましょう。もし、乳がんと診断されても乳がんは一刻を争う病気ではありません。まず落ち着きましょう。 そして2〜3週間かけて医師選びに取り組みましょう。医師選びですべてが決まるといっても過言ではありません。命はひとつです。人まかせにしないで自分で守りましょう。

何科を受診すればいいの?
乳腺外科を受診しましょう。
乳腺外科の表示がなくても、一般外科の中に乳腺専門医がいる場合があるので、確認しましょう。
乳腺専門医がいない病院では、一般外科医が兼任するので注意が必要です。
わからなかったら、外科受付で専門医がいるかどうか聞きましょう。
初期治療が予後を左右することがあるので、乳腺専門医にかかるのが賢明です。

近所に乳腺専門医がいなかったら?
インターネットで探す。(「日本乳がん学会評議員」で検索する)
医療情報誌や乳がん関係の本で探す。(専門医が紹介されていることがある)
居住地に近い病院にこだわらず、専門医が多くいる都市部の病院に足を運んでみましょう。
予後を左右する重要なポイントなので、労を惜しまず探しましょう。そのメリットは多大です。
専門医の年間症例数や温存率も考慮に入れましょう。


どんな検査をするの?
視診、触診に続いて次の検査が行われます。

1.エコー検査(超音波)
 超音波を出す端子を体に滑らせて、反射して返ってくるものを映像化するもの。しこりの内部の構造を見る検査。

2.マンモグラフィー検査(乳房のレントゲン)
 乳房を上下に挟んで1枚、左右に挟んで1枚、計2枚撮影する。乳房の内部の構造を見る検査。乳房をななめに挟んで1枚撮影する方法もあります。

3.穿刺吸引細胞診、針生検
 しこりに針を刺して細胞や組織を取り、顕微鏡でその形態を調べる。

4.手術的生検
 局所麻酔をして、メスでしこりの一部ないし全部を切除して組織検査する。穿刺吸引細胞診、針生検で良性か悪性かはっきりしなかった場合に行われる。
――などが標準的な検査で、これらを総合的に判断して良性か悪性か診断されます。いずれの検査も外来でできます。検査結果は、エコーとマンモグラフィーは当日判明しますが、穿刺吸引細胞診と針生検は数日かかります。


悪性と言われたら?
検査結果(腫瘍の大きさ、進行度など)を聞き、自分の状態を把握しましょう。
治療法の説明を受けましょう。

1.外科的治療法は?
(1)ハルステッド法による手術(定型乳房切除術)
 乳房、大胸筋、小胸筋、腋窩リンパ節をすべて切除する方法。今ではほとんど行われていない。この手術法を勧められたら逃げ出すことを考えましょう。
(2)胸筋温存法による手術(非定型乳房切除術)
 乳房と腋窩リンパ節を切除して胸筋を残す方法。
(3)乳房温存法による手術(乳房部分切除術)
 乳腺組織の一部分と腋窩リンパ節を数個切除して乳房を残す方法。
@乳房扇状部分切除(4分の1切除法)
A乳房円状部分切除
B腫瘤摘出術(くりぬき法)
――などの手術法があり、いずれも手術後放射線による補助療法が必要となることが多い。
(4)内視鏡による手術
 新しい治療法で、再発率や生存率のデータはまだ出ていない。

2.抗がん剤による治療法は?
 通常、抗がん剤は手術後の補助療法として投与されるが、乳房温存を希望する場合で、乳房の大きさに対してしこりが大きく、そのままでは温存が不可能なときに、手術前にあらかじめ抗がん剤を投与してしこりを小さくしてから手術をすることがある。縮小率は個人差があり、時にはしこりが触れなくなるほど小さくなることもある。

3.放射線による治療法は?
 通常、放射線は手術後の補助療法として照射されるが、初期治療法の一つとして三次元照射による治療の試みが始められている。
――などの治療法があるが、どの方法が適するかは病状によって違い、また縫合の仕方も@普通に縫合する方法(一筋の傷跡の両側に縫合痕が残る)、A内側だけ縫合し、皮膚はテープで止める方法(一筋の傷痕が残る程度)、Bクリップで止める方法(傷跡に一筋の盛り上がりができる)などがあり、仕上がりに美容上の差があります。どの治療法をとるか、どの縫合法によるかは、医師の考え方や手技により異なります。いずれについても、自分の希望をはっきり申し出ましょう。

4.腋窩リンパ節生検の方法と切除範囲は?
(1)センチネル(見張り)リンパ節生検法
 色素や放射性物質を腫瘍の周囲に注入し、その物質が最初にたどりつくリンパ節(センチネルリンパ節)を1〜2個切除して、術中迅速診断(病理学組織検査)する。センチネルリンパ節に転移があれば他のリンパ節への転移がある可能性が高く、腋窩リンパ節郭清に切りかえる。転移がなければ他のリンパ節への転移はないであろうと考えられている。
 病理医が常勤していないとできない。
(2)センチネルリンパ節生検法と腋窩リンパ節サンプリング法の併用
 センチネルリンパ節と腋窩リンパ節数個をサンプリング切除して、術中迅速診断(病理学組織検査)する。転移がなければこれで終了し、転移があれば腋窩リンパ節郭清にきりかえる。
 病理医が常勤していないとできない。
(3)腋窩リンパ節郭清法
 転移の可能性のある腋窩リンパ節をすべて(通常20個前後)切除して、術後病理学組織検査する。
 一般的な方法で、病理医が常勤していない病院で多く行われている。
――などの検査法があり、腋窩リンパ節転移の有無は、手術後の補助療法を決める検査の一つです。

5.その他留意点
治療法などの説明は必ず入院前に聞き、納得した上で入院しましょう。
乳がん関係の本を一冊は必ず読みましょう。
自分に合った納得のいく治療を受けるために、疑問点はそのままにしないで質問し、十分話し合いましょう。「一日も早く」と焦って手術を急ぐのは危険です。

術後ケアは?
1.手術後の治療法は?
 腋窩リンパ節転移の有無、ホルモン受容体の有無、核異形度などによって異なるが、基本的には次のような療法がとられる。
(1)内分泌療法
 腋窩リンパ節転移が無くホルモン受容体が陽性のときは、内分泌療法が主体となる。
(2)化学療法
 腋窩リンパ節転移がありホルモン受容体が陰性のときは、化学療法が主体となる。
(3)放射線療法
 乳房温存法や胸筋温存法による手術を受けたとき、断端(+)で再手術を受けないときなどに放射線照射が行われる。
――以上のような補助療法があるが、手術後の病理学組織検査の結果が出ないと具体的な治療方針は立てられないので、一般的な流れとして手術前に聞いておきましょう。

2.リンパ浮腫が起きたら?
 腋窩リンパ節の郭清を受けたときは後遺症として、上肢の浮腫(むくみ)、腋の下の違和感、感覚低下などが起こることがあります。むくみは起きてからでは治りにくいので、手術直後からよく注意し、むくみを感じたらすぐ専門医(リンパ浮腫外来)を受診しましょう。

これでいいのかしら?
―主治医から提示された治療法に疑問を感じたら―
セカンドオピニオン(第3者の意見)を求めましょう。ただし、セカンドオピニオンは、あくまでも今後の治療法を選択するためのもので、転院先を探すためのものではありません。おまちがいのないように。
主治医に、「セカンドオピニオンを受けたい」と申し出てエコー、マンモグラフィー、細胞診、CT、MRIなどの検査結果を貸し出してもらい主治医の紹介状を添えて、他の医師にセカンドオピニオンを求めましょう。
手術後にセカンドオピニオンを求めるときは、手術後の病理学組織検査の結果に今までの経緯がわかるように主治医の紹介状を添えましょう。病理学組織検査後の「グレード」とホルモン受容体が「陽性か陰性か」と腋窩リンパ節転移の有無は必ず把握しておきましょう。
同じ大学出身の医師だと同じ治療法が提示されることが多いので、違う大学出身の医師がいる病院へ行く方が賢明でしょう。
乳がん体験者や患者団体に相談するのも一案です。
初期治療が大切です。急がず、慌てず「納得のいく治療」を受けましょう。

手術を受ければ治療は終わり?
乳がんは全身病です。「手術を受けて終わり」ではありません。
手術後のケア(補助療法)が大切です。
ほっとするのも束の間、これから「がん」とのながーいお付き合いが始まります。がんを根治しようと思うのではなく、がんと共存するという気持ちで向かい合いましょう。 明けても暮れても乳がんづけでは生活全体が憂鬱になり、ストレスが増して免疫力が低下します。
乳がんに罹ったことを自分の人生の一通過点と考え、「乳がんだから…」と乳がんを言い訳にすることなく、一路邁進というよりも楽しみながら・・・・・
ゆるりと参ろう!


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