階調UP


天体用CCDカメラは画素数が少ないために、大きくプリントしてもなかなかきれいに出力されません。画素数が少ないだけでなく、プリンタの特性にも依存するようです。
きれいにプリントするためには、プリンタが優れていることはもちろんですが、画像自体が良くないとなりません。
そこで、プリントにも耐えられる画像を作ってみましょう。

プリンタと画像は256階調仕様であるので、これをいじることはできません。しかし、画像の画素数を増やすことで、単位あたりの階調が膨らみます。たとえば、ある単位面積あたりに100という強度を持っていた画像があったとします。これを2x2に画素数を増やして、画素強度を100,100,100,101とします。平均の単位面積あたりの強度は100.25となり、見掛け上階調が増えたことになります。

画素補間のやり方はいくつかありますが、もっとも簡素な直線補間を例にとって見ましょう。
直線補間は増やしたい画素の周囲にある4つの元画素を使います。図を見ましょう。


オレンジ色の部分が元画像の画素をあらわして、青い部分を作り出そうとします。まず、A1とA2に相当する部分を元画像2つから加重平均で求めます。次にA1とA2の加重平均を求めてできあがりです。
この方法のメリットは、中間階調が平均的かつ連続的に広がっていくので、滑らかになっていくことです。
欠点とすると、ピークを作り出すことができないということです。
階調を広くした画像を作るのが目的であれば、もっとも簡素で効率良く階調が広がっていきます。

実際の画像を当てはめて見ましょう。
元画像を2x2と4x4に広げて比べてみます。

左:元画像、中:2x2に処理、右:4x4に処理




2000,5,27 

Astronomy

TOP

mail