偏光度の測り方


  偏光度とは物体の反射光に対して偏光フィルタを180度回転させたときに 得られる強度変化のコントラストで定義される。 しかし偏光フィルタを180度回転 させて最大強度と最小強度見つけるのは手間がかかるので、フィルタを45度ずつ 4箇所測定するとコントラストを導き出すことができる。 このことはStoksの パラメータで表現されており、三角関数を駆使すると偏光度が算出される。

偏光フィルタによる強度変化とコントラスト

  なぜ45度ずつかというと偏光フィルタを1回転させると2回明暗が現れ、半回転で 1周期の強度変化が得られるためその1周期の中の4つの点を測定すればよいからである。  90度ずつ測定しては何も得られないので注意。

45度ずつ測定する

 偏光フィルタの角度と物体からの反射率の位相は必ずしもきれいに45度ずつ 一致することはないが、4点測定するだけで位相はキャンセルされる。

 数式で表すと、4つの強度をそれぞれI0,I45,I90,I135とすると、

Q=I0-I90、R=I45-I135として
偏光度 P = √Q+R/(I0+I45+I90+I135)/2

となる。

  晴天の北の空の偏光度の測定例を見てみよう。 4つの光センサの上に45度ずつ回転角の 違う4枚の偏光フィルタを乗せ時間変化をグラフにしたもので、上の4つのラインは それぞれのセンサの強度を表し、下のグラフは偏光度を表す。 太陽の日周運動に 応じて偏光の向きを刻々と変化するため4つのグラフの強度比は異なるが、偏光度は 偏光の向きとは無関係である。

2005年7月21日の北の空の偏光度の時間変化



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