三鷹光器物語



 三鷹光器といえば、その名のとおり三鷹にある光学機器メーカで世界をリードする技術屋の集団である。  わたしが紹介するまでもないがあえて書かせていただくと、人工衛星に搭載する計測機器や医療用器具を 先駆的かつ独創的なアイデアで製作し大手メーカでさえ敵わない最先端技術を世の中の貢献している 真のメーカといっていいだろう。

 それはさておき、望遠鏡メーカとしても当然有名でプロ用機材を作っており、たいていの公共天文台等には 三鷹光器の望遠鏡が備わっている。 昔はGN-170という小型赤道儀が販売されていて、デザインの良さと 精度の高さからアマチュア天文家には高嶺の花であった。 これをもっている人は一種天文家としての ステータスを手に入れたようなものである。 その上位機種GN-22もデザインが良く剛性も増しているが 何分値段も高価なためこれを所有するユーザは多くない。 

 実はGNシリーズはGN-170が最小サイズでその上位機種はたくさんあり、アマチュアの手が届くのはGN-22 が精一杯だろうと思っていたら、なんと、GN-26やGN-30を所有する方もいらっしゃるとか。 一般の アマチュアからすると別世界の人たちである。

 常日頃そう思っていたら、GNS-26を入手することができた。 一生使える赤道儀しかも三鷹光器の赤道儀。  ところが、従来品GN-26と1文字名前が違う、GNS-26。 どこが違うかというと、移動可能なGN-26赤道儀 とのことで、基礎部分が分離し二人がかりで移動させることが可能である。 とはいっても総重量100kg超、 分割しても赤経体部分は60kgもありとてもポータブルとは言いがたい。 バランスウェイトは1つ20kg。  それでもポータブルと言わんばかりに大型赤道儀にはありえない極軸望遠鏡もくっついている。 

 GNS-26が手に入ったことで夢はいろいろとふくらみ、30-40cmくらいのアストロカメラでも買おうかどうか 悩んでいる最中、なんと今度はGN-30赤道儀が入手予定。 26型よりちょっと思い程度かなと思いきや 重量300kgもあるそうで運ぶにはクレーン車が必要だ。 なんで26型と30型でそんなに重量が違うのかと 思ったら、GNS-26の特注内容は基礎部分が分離するだけでなく、アルミ仕様だとかで軽量化が図られている。  あんなに苦労して運んだGNS-26は三鷹光器的にはポータブルのだろう。 やはり別世界だ。

 GNS-26は人力で運ぶことができるが、GN-30はさすがに機械が必要なので、保管することなく観測所に 設置する予定。 口径50cmくらいの望遠鏡は乗るだろうが、観測室のスペースと相談して何を乗せるか これから考えることにする。 

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