銀塩フィルム VS CCD (画素数編)



 銀塩フィルム VS CCD (光子数編)では受光した光子数で銀塩フィルムとCCDを比較しましたが、次に画素数で比較してみることにします。
 乳剤面に塗布してある塩化銀の並び方はCCDのように規則正しくありませんが、大局的には画素と同じようにみなすことができるとでしょう。 そこで経験から銀塩粒子の大きさを20ミクロン画素と計算して(35mm判が2.2Mピクセル相当)画素数を比較することにします。 (カメラメーカでは35mm判フィルムを3-4MB程度と認識しているらしいですが)

銀塩フィルムとCCDの画素数比較(横軸:画素数[Mピクセル])

 これによると、主流チップであるKAF401EとKAF1602Eは35mm判にも及ばないことがわかります。 KAF1001Eチップも受光できる光子数が圧倒的に高い数値を示していたのに画素数はかなり低いです。 この画素数は光学系との組み合わせによって意味の出てくる数値なので、画素数が高いからといって高画質になるとは限りません。 光学系の恒星像が1ピクセルを満足するようなときに初めて、画素数の意味がそのままでてきます。
 受光した光子数と画素数で高い数値を示してるKAF6303Eは間違いなく中判フィルム以上の写りを見せてくれるでしょう。 同様にKAF1602Eの4コマモザイク画像もすばらしい写りを見せてくれるでしょう。 大面積冷却CCDでもっとも普及しているのがKAF1602Eチップですから、そのうち誌面を賑わす高画質な画像とはこの2-4コマモザイクになると予想しても不思議ではないでしょう。 


2001,8,31

Astronomy

TOP

mail