2色分解合成



 星雲の発光スペクトルを調べるとHα、OIII、SII、HeII・・・といった様々な物質が光っているが、発光強度はHαとOIIIの2つが支配的である星雲が多い。 ということは、この2色を撮影し適切なカラーチャネルにこの2画像を入力すれば、ほぼ星雲の色を忠実に再現することができる。

 まず中でもHαとOIIIが支配的に光っている惑星状星雲のスペクトルを見てみよう。

惑星状星雲のスペクトル

一見してわかるように、500nm付近のOIIIと、656nm付近のNII(658nm)またはHα(656nm)の2つしか光っていないのがよくわかる。 実際他の物質も光っているが、相対的に非常に弱いので写ってこない。

 次に、一般的なRGBフィルタ特性にこれらの波長がどこにくるか見てみると、下のグラフで明らかなようにOIIIはBチャネルとGチャネルの中間、NIIまたはHαはRチャネルに位置することがわかる。 

RGBカラーフィルタ特性とOIII、HαまたはNII

 これにしたがって、OIII画像をBチャネルとGチャネルに、Hα画像をRチャネルに入力してカラー画像をつくると次のように自然な色合いになる。

2色分解合成による惑星状星雲カラー画像


August 15th, 2002


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