情報コラム 2010年4月17日 ダークフレームは現場で撮る


  CCDの温度とはどこを指しているかご存知だろうか? 多くの場合温度計はCCDの裏側や側面に付いていて CCD表面の温度ではない。 厚み数mmのCCDセンサではあるが裏と表とでは若干温度が異なる。 

     その理由はCCD表面の温度は3つの熱量のバランスで決まるからである。 1つは良くご存知のペルチェ素子からの 冷却熱、2つ目はCCDチャンバー内の空気からの接触熱、そして3つ目は宇宙や望遠鏡からの放射熱である。

  温度センサは米粒ほどの小さなもので周囲にあるガスからの接触熱の影響はあまりない。 またCCDセンサの陰に隠れている 事が多く放射熱の影響もあまりない。 つまりCCD表面の温度と表示温度にはわずかな差がある。

  特にの差が顕著に見られるのは、電子冷却能力が強くなくチャンバー内のガスが断熱効果の低い普通の空気が充填されたカメラで、外気温が10℃ 違ってくると表示温度が同じであってもCCD表面温度は2-3℃異なりダーク減算がうまく行かなくなる。 過去のダークフレームを 見直し、シーズンの異なるフレーム同士で引き算を行いホットピクセル・クールピクセルが多くある場合には現場で毎回撮影するのが良い。

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