10年ぶり以上にシュミットカメラを手にすることができた。 かの有名なJSOの16cmF2.5の シュミットカメラである。 1996年頃まではこのシュミットカメラにテクニカルパンを 貼り付けて散光星雲や彗星を撮影していたが、その後渡米と伴に八王子の師匠のところに 一時預かってもらった。 ちょうどその頃からデジタルカメラの波が大きくなりつつあり、帰国してもシュミットカメラを 触ることがなかった。 ちょうど2000年あたりを境に銀塩からCCDへ天体写真は以降したと言っていいだろう。 第一印象非常に軽い。 軽量アルミニウム筒の中に主鏡から4本インバーが飛び出てて、その先に フィルムホルダーが取り付けてある構造である。 今のデジタルカメラを 装備するには強度が不十分と思われるが、銀塩フィルムを取り付けるだけであれば十分のようである。 しかも インバーが主鏡から焦点までの位置を温度変化に関係なく保持してくれている。 軽量化かつ洗練された 作りで、例えるなら世界大戦のゼロ式戦闘機である。 CCDカメラで撮影できるようにするにはフラットナーだけでは足りない。 補正板を20cmほど 手間に移動しなければならない。 良像範囲はせいぜいAPSサイズが限界で若干の色収差(倍率の色)が 発生する。 ゼロ戦を現代兵器として使おうとするのだからそれなりに無理はあるが、それでも あの頃のシュミットカメラを思い起こしながら今でも使えるのであれば意味ある喜びがあろう。 何ができるかぼちぼち取り組んでみるつもりである。 TOP |