淡い部分や微光星が写る写らないはノイズが起因しているのだが、どのノイズが 壁になっているかで対処法が変わってくる。 主なノイズは4つあり、フォトンノイズ、 スカイノイズ、ダークノイズ、読み出しノイズが挙げられる。 フォトンノイズとは信号自信がもつ揺らぎでフォトン数の平方根がノイズとなる。 たとえば100個フォトンが入射すれば、そのうち10個はノイズとして現れる。 スカイノイズとは空の明るさのことであるが、これもフォトンノイズと同じで、 バックグラウンドが10000フォトンあるような空ではそのうち100フォトンがノイズとして 現れる。 したがっていくら背景を10000引き算しても、100はばらつきとして残り 引ききれない。 ダークノイズはCCDセンサがもつ暗電流で、露光してもしなくても同じ場所に同じ値前後の ノイズが出現する。 映像側からすると邪魔者であるからノイズであるが、物理的には 信号である。 読み出しノイズとは、カメラがもつノイズのことで最新の冷却カメラであれば かなり低い。 デジカメなどは内部処理が複雑に働くため生データをそのまま残せず 変換されたデータになるため一種のノイズとして解釈してよいだろう。 ノイズによって限界が出てくるのだが、カメラや撮影場所によって大きく異なる。 次のような 場合分けになることが多いので、いまぶつかっている限界を乗り越えば次のステップへ進める。
基本的にシグナルは時間に比例して向上しほかのノイズは時間の平方根に比例して増大するので、露出時間を 伸ばせば伸ばすほどS/Nは良くなっていく。 ただ効率よくS/Nをあげるには上記のような性質を理解した 上でうまく対処するのが良い。 TOP |