情報コラム 2009年3月7日 シュミットカメラ宇宙へ行く


  宇宙望遠鏡といえばリッチークレチアンがほとんどであるが、地球型惑星捜索の ために打ち上げられたNASAのケプラー望遠鏡は、なんと口径0.95mのシュミットカメラである。 木曽 シュミットがそのまま宇宙へ打ち上げられたとイメージして間違いない。  このシュミットカメラの内部には42個のCCDを搭載され総画素数は9500万に達し、 各CCDはシュミットカメラ特有の像面湾曲に沿って曲面上に配置されている。 画角は 12度に及ぶという。

  銀塩時代には望遠鏡の最高峰の1つと考えられていたシュミットカメラであるが、 像面湾曲があるために平坦なCCDは不向きでCCD登場以降影に隠れていたが、ようやくここで 脚光を浴びそうである。 海外のCCDユーザの中にはシュミットカメラ内部にCCDカメラを 配置して撮影している例が2,3ある。 小さいCCDセンサであれば像面湾曲も最小に 抑えられるからである。 また大きなCCDセンサを使った場合でも、平凸レンズを CCD直前に取り付けて撮影している例もある。 ケプラー望遠鏡に補正レンズが組み込まれているか 不明であるが、実にユニークな望遠鏡設計といえよう。

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