情報コラム 2008年9月23日 観る楽しみ


  撮影に没頭していると星を観ることを忘れがちだが、ちょっとした 合間に恒星の輝きを観るとほっとすることがある。 メシエ天体でなくても 大口径望遠鏡を使わなくても、口径6-8cmの望遠鏡に低倍率用のアイピースを 付けて天の川沿いを覗くだけでけっこう感動する。

  もう少し感動したいのであれば、口径20cm以上の望遠鏡と高級アイピースで 明るい恒星を観る。 20cmシュミカセでベガをみるとジラジラ光る様子が 星が燃えているのを想像させてくれる。 もちろん恒星が燃えている様子は見えないが。  30cmドブソニアンでみるシリウスは別格である。 宝石のダイアモンドと言っても 過言ではないほど美しい輝きがある。 空が暗ければスバルの輝きは シリウスに匹敵する。

  究極的に感動を求めようとするなら、熱帯地域で見る惑星が一番だろう。 サイパンで観た 火星は驚くほどシャープで、シーイングが良いといわれる大陸でみる映像よりも 数段シャープである。 

  天体写真撮影も天体観察も贅沢な趣味である上にコストもかかり、特に 移動の費用が半分を占めるかもしれない。 その半分の費用を高級屈折望遠鏡と 高級アイピースにまわせば、都会でも十分きれいな星空をみることができる。  晴れるかどうかわからない週末に山へ行くよりも、平日自宅で10分20分本物の 星がコンスタントに見えるほうが楽しいかもしれない。

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