恐らくパソコンほど高度な機能を多彩に持ち合わせている機械はこの世にないと思う。 テレビにしても 自動車にしてもユーザが動かせる機能は10もあれば十分でそれ以上になると使いづらくなる。 ところが パソコンはというとエンジニアがプログラミングするソフトウェアをインストールすることで新しい 機能が加わわっていく。 つまりインストールすればするほど機能が増えていき、そのパソコンは他のパソコンとは 違って価値が高まっていくと言ってもいい。 天体写真ではパソコン無くしてカメラを制御できない時代になっている。 画面を見ながらピント調整や 構図を決めるからだ。 そう、カメラを制御する上でピントと構図がわかればカメラにとってパソコンの 役割はほぼ十分であるのに、実際のソフトウェアには何十もの設定項目がある。 パソコンにはもちろん記憶する能力が備わっているから、多種・多岐にわたる設定があっても 理屈上では一向に構わないのだが、使い勝手が悪くなるのは否めないだろう。 天体写真は夜暗闇で 撮影するもので、暗闇になると思考能力が低下するのを考えたらシンプルであることが望まれる。 役所の申請用紙に縦一列に質問事項が綺麗に書かれているように、ソフトウェアの設定項目も一目で わかるようにレイアウトして欲しい。 自動車やテレビといったメジャーな商品はユーザ数が多いおかげで商品の数も増え、競争原理によって使い勝手の良い シンプルな商品が作られてくるが、天文機器業界はどちらかというと売り手市場であるのか そうもいかない。 今のようなソフトウェアではユーザが気づかないところで間違った設定をしたために カメラが適切に動かないといったトラブルも良く耳にする。 使い慣れている人手さえソフトウェアの 機能を100%すべてを把握してるひとはいないだろう。 プログラマ以外は。 と、こんなコラムを 日本語で書いてもアメリカ人には読めないか。 TOP |