情報コラム 2008年2月14日 シュミカセとリッチークレチアン


  口径20cmの望遠鏡でベストセールと言えばシュミットカセエグレンかもしれない。 球面の 主鏡はF値を小さくすることができ、その結果望遠鏡全体をコンパクトにすることができる。  焦点距離を望遠鏡の大きさで割った値を望遠比というが、恐らくもっとも望遠比の大きい 望遠鏡でもあろう。

  安価でコンパクトということだけあってシュミカセで天体写真を撮影するアマチュア 天文家は多い。 性能が良く焦点距離も長いのでCCDカメラを使った撮影にはもってこいかもしれない。  アプラナート改造をすればコマが激減して写真望遠鏡として十分な性能を持つことになる。

  シュミカセで十分天体写真を楽しむことができるが、補正板で発生する色収差を 完全に無視できるわけではないため若干像が甘くなる。 となるとリッチークレチアン が登場する。 たった2面のミラーで構成されるおかげで像は極めてシャープで、アイピースを つけて月面を観察するだけでもシュミカセとは明らかに違う鋭さがわかる。 強いて欠点といえば 主鏡が非球面であるためF値を小さくできないことから副鏡がどうしても大きくなってしまうが、 それでも”いつかはリッチークレチアン”であろう。   

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