情報コラム 2007年11月30日 3CCD冷却カメラ


  いい天体写真を撮るためにはいかにフォトンを集めるかが鍵である。 フォトンをたくさん 集めるには望遠鏡を大きくしF値も明るくするか、感度の高いCCDセンサを選ぶか、フォーマット サイズの大きいCCDを選ぶかである。

  CCDカメラに使えそうな明るい望遠鏡といったらF2.0や2.8が一番明るいクラスであろう。 F4.0 の望遠鏡に比べればそれぞれ4.0〜2.0倍の明るさの違いがある。 CCDセンサは一番感度の高い 表面照射で量子効率が65%超、裏面照射になればさらに1.5倍の95%の感度が得られる。 フォーマット サイズは大きいものだと35mm判フルサイズを超え、KAF-402MEセンサに比べたら40倍以上の面積がある。

  ハイアマチュアになればこれらハイエンド機種を持っており、これ以上の効率で フォトンを集めるのが難しい。 しかしながら、もし大型のダイクロイックプリズムが製作可能であれば 3CCDカメラが実現し、一気に3倍の高効率化を図れる。

  ムービーカメラではすでに3CCDカメラが市場に出回っているのだから、原理的には大型の冷却CCDカメラを3CCD化する ことは可能であろう。 ダイクロイックプリズムが作れないとしても、ビームスプリッターを 使えばかなり現実的である。 かなり高価なカメラシステムにはなるが、コストパフォーマンスは 裏面照射よりも安いに違いない。 裏面照射カメラを越えるには3CCDしかないだろう。

TOP
mail