情報コラム 2007年9月26日 長焦点ノータッチガイド


  新しい機材がいろいろと登場することもあって、なかなか従来のシステムを 見直す機会がない。 しかしながら、極軸だけはぜひとも見直してほしい 部分の1つである。

  北半球に居るわれわれは幸いなことに北極星が見えることから簡単に極軸 セッティングができるのだが、実はこれが災いしているかもしれない。 ほとんどの 赤道儀には極軸望遠鏡なるものが標準装備になっており、それを覗いて北極星を 導入すれば極軸セッティングは済んだことになっている。 しかし、パターンの位置精度や 極望の取り付け精度、そして時角の誤差などを考えると十分とはいえないだろう。

  極軸セッティングには極望を使わずに星の動きを見ながら極軸を正確に合わせる方法もある。 これを使えば ガイドが安定するだけなく、1000mm以上の焦点距離でも数分間程度ならノータッチガイドも 可能となる。

  とは言うものの、どんなに正確にあわせてもピリオディックモーションや大気差による星の浮き上がりは 防げない。 そこでだいぶ以前に流行ったPEC機能と大気差補正プログラムを赤道儀に組み込めば、 恐らく安い赤道儀でも長焦点でのノータッチガイドが十分可能となるだろう。 例えば ビクセンのGP赤道儀にC11を載せるのは重量的に問題があるが、ε-160ならノータッチガイドも 夢ではない。 最近はソフトウェアで赤道儀をコントロールできるのだから、ちょっと がんばればそんな理想赤道儀ができあがるのではないだろうか。

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