反射望遠鏡では焦点位置が光路上にあるためどうしても斜鏡や副鏡を配置して 望遠鏡の外に出さなくてはならず、その鏡が遮蔽となって光のロスを生んでいる。 惑星用 の望遠鏡では中央遮蔽の大きさによってコントラストが変わってくることから、 できるだけ小さくするのが常識である。 では写真撮影用ではどうだろうか? 画面中心だけの明るさを議論するなら 当然中央遮蔽は小さいほうがいいが、そうすると周辺減光の増大を招いてしまい 画面に均一性が保てなくなる。 ということは中央遮蔽を大きくしてでも 周辺光量を確保したほうが良い写真になるのではないかと思われる。 口径25cmF4.0のニュートンで計算してみたところ、短径90mmの斜鏡を 使うのがφ50のイメージサークルでは一番光を集めることができる。 もちろんこの計算は 中央遮蔽による損失に加え、φ50の面積に降り注ぐ各所の周辺光量を掛け合わせての トータルのフォトン数で評価している。 これは直径方向で36%の遮蔽になり、一見 遮蔽が大きすぎるような気がするが、これが一番もっとも光を多く集める数値である。 これ以上大きくすると入射光量の損失が大きくなり、これ以上小さくすると周辺減光の 影響が大きくなる。 TOP |