情報コラム 2007年2月2日 気になる光学英語


     どうも最近は光学専門用語の英語が誤って使われていることが多い。 アマチュアなら まだしもプロまでもが堂々と使っているのを見ると、恐らく外国とのコミュニケーションが ないのがその理由だろう。

  一番多く見られる間違いが「コマ収差」の訳で、本来は「コマ」と訳される。  Spehrical(球面)Abberation(収差)は球面収差、Astigmatismはアス、Distortionは ディストーションと訳されているのに、Comaだけはなぜかコマの発音の後ろに収差をつける。  彗星のコマと区別するという意味であれば仕方ないが、光学屋さん同士でコマ収差はちょっと 格好悪い気がする。

  一番格好悪いのがVignettingの発音の仕方で、ビネッティングと発音しgは発音しない。  これもアマチュアの中ではビグネッティングと発音する方がいるのは仕方ないと思うが、 さすがにプロがgを発音するのはあまりにも無知である。 Listen(聞く)をリッスンと 発音すべきところをリステンと言っているようなものである。 因みに、ビネッティングの 意味はケラレであるが周辺減光を意味する。 周辺減光はケラレによって 起こる現象であるからだ。

  星の名前になるとほとんど日本語独自の発音の仕方になっていて、これは間違い というよりは恐らく文化の影響だと思われる。 たとえばオリオン座は「オライオン」と言い、 春の一等星で有名なおとめ座のスピカは「スパイカ」と言う。 恐らく英語で星座の話をしても まずわからないくらい多くの呼び方が違う。  

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