いよいよ中判サイズの冷却カラーCCDカメラが登場する。 以前コラムの中で35mm判フルサイズが 実用上最も解像度の高いカメラであろうと述べたが、カラーCCDチップになると話は変わってくる。 ワンショットでカラー映像が得られるからだ。 恐らく非冷却タイプの中判デジタルカメラも一般ユーザ向けに発売されるであろうが、いくら チップの品質が高くても冷却カメラにはかなわない。 それは冷却カメラとキヤノンのEOSシリーズを比べても その差は歴然としており、特に背景のざらざら感は冷却しない限り取り除くことはできず大きな壁となっている。 冷却カメラによる天体撮影に今一歩踏み出せない人が少なくない理由はやはり画像処理の 煩わしさにあると思う。 シンプルなRGBでさえ未だにマスターしているユーザは少なく、ほとんどが 複雑さを極めたLRGBで撮影している。 そのため機材を揃えたもののなかなかフォトコンテスト などに応募できない人も少なくなく、半分あきらめかけているケースもちらほら見受けられる。 そん中ワンショットで高解像の天体写真を撮れるのは一種幸運の女神のような存在かもしれない。 フィルタ操作もなければ画像処理もカラーバランスとトーンカーブを調整するだけである。 おまけに、 これだけの解像度があれば長時間露出しなくても簡単にA4プリントに耐えうるS/Nを得られるから 一晩に何枚も撮影できるに違いない。 スモールサイズの冷却ユーザはもちろん、これから冷却カメラに 踏み込もうと考えている方は中判冷却カラーCCDカメラを考えてみるだけでもきっと楽しいだろう。 TOP |