情報コラム 2005年4月4日 ミード RCX400


  今月のS&T誌に載っているミードのRCX400望遠鏡内部を見てビックリしたのは、 補正板を電動調整できるよう工夫されていたことである。 シュミカセユーザなら わかるだろうが、副鏡の光軸調整を行うには顔を接眼部と望遠鏡開口部の間を何度も往復 しなければならず、これが肉体的にも精神的にもちょっとした負担である。 手が長い人なら20cmシュミカセの接眼部を 覗きながら片手を伸ばして調整することはできるが、それでもつらい姿勢を強いられる。

  RCX400はシュミカセ同様副鏡が補正板にくっついていて、電動コントローラで 補正板をチルトすると副鏡も一緒にチルトされて光軸調整が容易にできるようである。  補正板は少々傾いても星像にはさほど影響を及ぼさないので、補正板ごと動かす というのはなかなかの名案だと思う。 気になる点は、副鏡が非球面で ある場合チルト調整だけでは完全な光軸調整ができず、上下左右方向の ズレがどの程度星像に影響するかである。 ついでに言えば補正板の中心が光軸上に 来ていないと性能が落ちる可能性も十分にある。 そのような未知数がある中、主鏡がセルに完全固定されてるようで シュミカセと違い光軸ズレが起きにくく安定した星像が得られそうだし、鏡筒も カーボン製なので温度変化によるピント位置の移動も少ないだろう。 何にせよ 従来のシュミカセよりは完成度の高い望遠鏡になりそうである。

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