情報コラム 2005年1月13日 天体撮影のルール


  私の趣味は天体写真ですというと、ロマンチックな趣味ですねと返事が返ってくることが 少なくないが、実際天体観測をした人のみぞその過酷さを知っている。 過酷なだけなら良いが 最悪な場合怪我や死に直面することもあり、これはアマチュアに限ったことでなく プロでもその危険性は残っている。

  危険を避けるためのルールをいくつか決めてある。 その中の1つに「宿泊施設のない場所での 観測は2夜連続行わない。」を設けている。 これは自宅から観測地までの長距離ドライブを 睡魔と闘いながら2回連続行うことは体力的にも精神的にも非常に無理があり、撮影に 集中できなくなる以前に大問題また大事故が発生しかねので、第一に念頭においている。

  もう1つ紹介すると、「観測地には平らな場所を確保し、もし近くに崖や溝がある場合には 危険箇所を知らせるライトを設置する。」を設けている。 名前は忘れたが、歴史的有名な 天文学者が星を見ながら穴に落ちる笑い話があるが、実際天文をやる人にとっては笑い話ではなく 教訓である。 私の場合、観測地の近くに危険な場所があるときには必ず黄色や赤のLEDライトをいくつか おいて、そこには近づかないよう注意している。

  マックホルツ彗星がスバルに近づいた1月7日と8日はこれらのルールを1つ破ってしまった。 当然自分で作ったルールなので違反していることを意識しながら撮影し、事故には いたらなかったが、ふとした拍子に事故は起きるものなので注意せねばならない。 幸い 「一晩の撮影時間は3,4時間以内にすることを心がける」というルールを十分に守っていた おかげで事故がおきなかったのだと思う。 ルール違反をすればペナルティが課せられるのだから 覚悟も必要である。

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