3、五木白髪岳(1,244m)& 五木国見山(1,271m)2004/05/01(掲載5/9日,25日)

 

  この時期、お山はいろいろな花々が咲き乱れている。その花々をたずねて歩きたいのだが、ここ数年九州の山にはご無沙汰していたので、どうもその勘が戻っていない。そのため山行に際しどこへ行っていいのかすぐにはぴんと来なくなっている。その点父はずっとこちらにいたので変化に敏感である。そんな父の薦めもあって、今回は山芍薬とヒカゲツツジを尋ねてみることにした。
 いつものように、8:00、熊本市より出発、泉村から氷川ダムの横を抜け、端海野を経て白髪岳の登山口に9:50分到着した。端海野から登山口にいたる道は、最近舗装されたようで予想に反してきれいな道であった。途中、白髪岳を回り込んでいるところで石灰岩の岩壁の孔の中に動物がいるのを見つけ覗き込んだところ、ホンドギツネの子狐がいた。丸いクリクリした目がとてもかわいい子狐であった。


白髪岳の山芍薬、可憐で涙が出るほど好きです!

 

@五木白髪岳(1,244m)

 

 白髪岳という山は熊本県内に二つ存在する、ひとつは人吉盆地を望む上村にある白髪岳で1,417m、もうひとつは今回紹介する、五木村にある白髪岳である。便宜上両山を区別するため、あえて五木白髪岳と今回の山を当HPでは記載したが、正式な名称はどちらも同じである。

 登山口の標高は1,160m、標高差から見てお分かりのとおり、あっという間に登れる山である。登り口は杉の人工林でこんなところに山芍薬があるのかな?といった感じである。10:00登山開始。

白髪岳全景、登山口より 鈍頂である
 

 登り口から15分ほど行くと、杉の造林のなかに山芍薬の姿が見えてきた。咲いてる咲いてる!ヒトリシズカの花もある。やはり山芍薬の花は可憐だ、一株に一輪しか咲かないのも淑やかな感じを受ける。しかし、こんな山奥にこんなに大きな花が沢山、人知れず咲いている光景はまさに山の醍醐味である。大きな岩がごろごろしだすともう頂上である。登山口から実に二十分の短距離である。10:20

 

白髪岳山頂

 

 山頂からは全く眺望がきかない。実は最も高いと思われるところから少し下ったところに一等三角点(熊本県内には18点存在、詳細はここ)があり、山頂の標識が立っている。そしてその周りは写真のように牛の毛草で覆われて芝生広場になっている。(一等三角点の点の記にはなぜか【白ヶ岳】の表記がある、しかし2万5千地図上は【白髪岳】である??)あたりは、石灰岩でできた岩がごろごろしている。その間に山芍薬が咲き乱れ、一面の群落である。実に素晴らしい景観である。帰りは、来た道を戻って1 5分で登山口に到着。山登りというより、山遊びである。

山芍薬群落

 

A五木国見山(1,271m)
 

 これまた国見山という山は多く存在する、一般に見晴らしの良い山に多い名称のようである。文字通り国見なのである。今回紹介する、五木村にある 国見山も山頂からの眺望はその名に恥じず、遠く霧島連山や市房、近くは五木の主な山々や川辺川ダム問題でゆれている頭地などを俯瞰できる素晴らしいものである。白髪岳と同じく今回の山を当HPでは 五木国見山と記載したが、正式な名称は国見山である。

 登山口の標高は1,040m、標高差は230mと白髪岳よりは登り手がありそうである。白髪岳の登山口よりさらに10分くらい舗装が完備した林道を走ると左手に登山口がある。登山口を示す標識はないので注意して探すこと。地図上は浪人越しを過ぎたあたりに登山口が記載されているが、今回は発見できなかったので、反対側(南側)の登山口から頂上を目指すことにした。11:00登山開始
 

白髪岳より望む国見山
 

杉の人工林の中をただひたすらまっすぐ登る! しかし杉林の林床というのは実に何もないものである。植物そのものが少なく、死の世界のように見える。杉から出る抑制物質が強いのか、植物の生育は阻害されるようである。一昔前の林野庁の施策で杉を全国の山に植えてきた時期があったが、結局ある高さ以上は育たずに放置されたままである。ここもその例に漏れず、細いもやしのような杉が間伐もされずに放置されたままである。本来の広葉樹林の持つ、生命力あふれる雰囲気は全くない杉林歩きは、私のもっとも嫌いな登山道のあり方である。(しかし、このお陰で林道が整備され、山へのアプロ−チが容易になったのも事実ではある)しかし、ここの登りは平坦部も下りも全くなく、まさに馬鹿尾根状態である。角を曲がるたびに見えてくる、まっすぐ伸びるひたすらのぼりの道は少し苦痛でさえある。
 

国見山頂、父と
 

 しばらく行くと、尾根筋に残る広葉樹林の中の道が混じるようになり、森が明るくなってくる。このあたりから、登山道にごつごつした岩が見え隠れしだす。やはりこの山も石灰岩からなっている山であり、昔日にはいろんな植物が繁茂していたことだと思う。
 ひたすらのぼりの道がいきなり突き上げると、ちょっとした岩場に出、視界がぱっと開ける。近くに仰烏帽子や、枡形山などが望まれる。ここからヒカゲツツジの世界が始まる。いたるところに大木が生えているが、残念ながら少し時期が過ぎており、花は少ない。それでも十分に楽しむことはできた。
 

国見山山頂周辺に咲くヒカゲツツジ
 

 展望が開けた岩場から数分で頂上である。11:40 頂上はドウダンツツジやアセビの潅木の中にあり全く展望が利かない。父と記念撮影をし、先程の展望のある岩場まで戻り、昼食とする。やはり景色が良いところがお昼ご飯には最適である。乾杯をしながら、周囲に目をやると、枡形山のふもとの谷がきらきらと光っている。川辺川ダムの建設に伴い新しく建設された、頭地代替地である。望遠で覗くと、写真のように

美しい水面を見せる川辺川の上に真新しい橋がかかり、新しい家屋が並んでいる。ダム建設のための取り付け道路も立派なのが走っている。このダムに関しては多くの方が議論されているのでここでは多くは述べないが、その方向性には疑問を感じる。先程述べた杉林といい、このダムといい力で自然をねじ伏せようとした先に何があるのかと考えると、ぞっとしてしまう。しかし、その流れを修正していくのも当事者である、今に生きる我々であることは間違いないと思っている。いろいろと考えさせられる山行であった。

(頂上を少し過ぎると、浪人越側から上がってくる登山道がありますが、頂上直下で大木が倒れており通行には注意が必要です。)
 

川辺側ダムの頭地代替地の様子、何でこんなところにダムを・・・

 

山行デ−タ:登山口 1160m 20分  第→ 白髪岳 1244m  15分 登山口

      登山口 1040m 40分  第→ 国見山 1271m  30分 登山口

      
地図   :国土地理院 中園 参照


温泉   :今回は、近くにないのでなんと宇土半島の不知火温泉に行きました。所用1時間
      あまりお勧めはしません(^^)>
      八代平野に出ると、千丁町にも温泉があります。こちらも遠いですが・・・。

      また、東陽村にも建設中で、秋にはできるようなお話を地元の方から聞きました。


同行者  :父

 

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