京扇子の春吉鉄扇の特徴
1 削り出し
春吉の鉄扇は削り出しで作られています。 一枚の鉄の状態から、原型を切り出し、それを時間をかけて削ります。
特徴としては鋳型製よりも丈夫で、2本と同じものがないことです。 柔らかな丸みがあり、手にしっくり馴染むつくりは共通しています。 これは上部が半月に見えるつくりですが、斜めに切り落とした物もあります。 型は象嵌や紙、全体のバランスをイメージして決められています。
2 鏡面仕上げと黒染め
鏡面仕上げは削り出しの後、さらに細かいやすり・布で磨かれたものです。 1本に最低2〜3日かかるため、価格も高くなっています。 また、相当の手入れが必要です。椿油などが手に入る方でないとお勧めできません。 鏡面仕上げはステンレスでも承っています。価格は倍程度かかりますが、 錆にくいので、手入れが面倒な方でも簡単にお買い求めいただけます。
黒いタイプの鉄扇は黒染めという技法で染められています。 錆止め効果があります。炭のような色合いが特徴です。 また、象嵌を入れる場合、焼き漆を使用しています。
3 型
当店の鉄扇の型は現在3種類 羽子型1(軍扇型)・羽子型2(舞扇型)・末広型です。
型のサンプルページをご覧下さい。
断面ですが、上の画像がうちでは一般的ですが角型も製作しています。 特徴は重圧な感じに仕上がり、重さも通常より重いです。
4 要
春吉は基本的に扇子屋ですので、開くことを前提に製作しています。 修繕依頼時も開かない要は交換することになります。 ご希望により房をつけられるように出来ます。 中に通すタイプと外に輪をつけたようなタイプがありますが、それは要穴の大きさで決まります。 別注で金や銀でも製作することが出来ます。
4 象嵌
象嵌サンプルのページをご覧下さい。 象嵌工房への委託になります。
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