プルルの最後  (熱中症)

                    

                    

                        1999年夏に散歩へ出かけました。家の前で少しだけ 

                      した事はあるのですが、ご近所の子供達が集まって来て、

                      プルルとラビは少し大変でした。車でちかくの公園へ行きました。

                      かなり恐がっていました。日陰だと涼しいので少しウロウロしました。

                      プルルは恐かったのかパニックになり、聞いたことの無い声を

                      出しました。すごく興奮した様子でした。 

               

                 

                                                           最後の写真です

                          少し息が荒くなっているようでした。

                        プルルは突然横たわり、痙攣しました。そして 

                        息が止まりました。   「何で?」 

                        名前を呼んでもぐったりしたままでした。すぐにいつも行く 

                        病院へと急ぎました。ラビも興奮した状態でした。

                        もう、息をしていないのはわかっていたのですが、とにかく   

                        向かいました。たくさん患者さん達が待っていたのですが   

                        急患なのですぐに診てもらいました。ラビも診てもらいました。

                        もしかして生き返るかもしれないと本気で思っていました。

                        でも、そんな事が起こる訳ありません。「残念ですが、もうすでに・・」 

                        ラビの方もかなり熱が上がっていました。何があったのか聞かれました。 

                        「おそらく熱中症でしょう。おなかにもたくさん食べた物が残ってま 

                        した。」との事でした。人間の肌には涼しく感じた日だったのですが 

                        うさぎにとっては暑かったのです。しかも、ノミの心臓のプルルには

                        この散歩はただの恐怖でしかなかったのです。よかれと思って

                        外へ連れてきたのがこんな事になるなんて・・・。がっちゃんの様に 

                        散歩したかったのですが、時期も悪かったのか・・。 家のあの狭い 

                        スペースで十分幸せだったんだと思うと悔やんでなりませんでした。  

                        がっちゃん以来のお別れでした。家に帰ってもずっとプルルを抱いて

                        いました。離すと冷たくなりそうで・・。こんなに長く抱いたのも最初で 

                        最後でした。私はプルルを抱いたまま寝ました。目覚めたら、やはり

                        プルルは息をしていませんでした。そして冷たくなっていました。

                        約2才半でした。

             

                      

    

                                  ラビの最後  (鼓腸症)

                             

 

                           プルルがいなくなってから、ラビは大人しくなりました。

                         いつ見てもじーっとしていました。いつも横にいたヤツがいない。

                         追っかける事も追っかけられる事もなくなりました。私はプルルの

                         代わりを務めるべく、よくラビの横へくっつきに行きました。 

                         ラビは全然逃げませんでした。ラビの横で眠ってしまう事は   

                         しょっちゅうでした。1999年の11月頃からラビは、おなかを 

                         グルグル鳴らせていました。すごく大きい音でした。その頃に

                         いつものペレットが売り切れて無くなっていたので仕方なく 

                         違うのを買いました。ラビは少ししか食べなくなりました。   

                         何日もそんな日が続きました。食べないからウンコさんも 

                         少ししか出ません。いつものペレットを買いに行ったのは   

                         ラビがなくなる数日前でした。元気がないのが目に見えて 

                         わかったのは、もう手遅れのサインでした。

                         今日こそ連れて行くぞと思っていました。いつも仕事が終わるのが

                         遅くて行けませんでした。その日は何があっても帰るつもりでした。 

                         もし早く帰れたらラビを病院へ連れて行ってとだんなにも  

                         言っていました。しかし、いつもの病院が閉まる頃に家に着きました。  

                         「ラビはどう?」と聞くと、だんながラビを両腕に抱えていました。 

                         「横たわってた・・」  すぐに夜間診療をしている所を調べて   

                         行きました。「ラビがんばって・・」 じっとしていたのでキャリーに 

                         入れなくてもいい状態でした。抱いて車に乗りました。 

                         そこの病院の先生はかなりのお年で、診療ものんびりと

                         した感じでした。外から酸素ボンベみたいなのをゴロゴロと  

                         転がしてきて、ラビの口へ酸素補給をしてくれました。  

                         この先生大丈夫かな・・と不安でした。注射をされました。 

                         診療台の上で横たわっていたラビが体を起こしました。猫用の  

                         高カロリーの栄養剤を渡されました。温かくしてやって明日また

                         連れて来て下さいと言われました。帰ってラビにタオルをかけました。  

                         いつもならすぐ跳ね除けるのですが、じっとしたままでした。 

                         暖房をかけたままにしました。もらった栄養剤は口にしませんでした。

                         なかなか寝られませんでした。次の日の朝、ラビはタオルがかかった

                         ままじっとしていました。ごはんも減っていませんでした。会社へ

                         電話すると「連れておいで」と言われました。置いて来たら気になる

                         だろうからって・・。とりあえず連れて行きました。ラビの様子を見て 

                         所長が「今から病院行き」と言ってくれました。すぐにいつもの病院へ

                         行きました。ラビは大人しくしていました。診察室でラビを渡し、 

                         待合室へ戻りました。しばらくすると呼ばれました。するとそこには  

                         苦しそうにもがいているラビがいました。「え?」 私は、ここに来れば

                         安心と思っていました。先生の様子も慌てた感じでした。「もしかしたら 

                         これが最後かもしれません」と言われました。さっきまでじっとしていた 

                         のに・・・。急に恐くなったのかな・・。急におなかが痛くなったのかな・・。  

                         とりあえず会社へ戻りました。私は頭の中がパニックになっていました。 

                         私の代わりに他の人が仕事をしていてくれたので、病院からの 

                         連絡を待つ事にしました。お手洗いへ行って出た直後に携帯が 

                         鳴りました。「ラビちゃんが亡くなりました・・。」私は立てなくなりました。

                         泣いて泣いて泣きまくりました。こんな事なら病院で傍にいてやればよかった。 

                         仕事なんてほってすぐに病院へ行けばよかった。でもラビはもう・・。 

                         ラビを迎えに行きました。苦しそうな顔でした。鼓腸症でした。  

                         腸にかなりのガスがたまっていたそうです。便も残ったままでした。 

                         もう二度と息をしないラビを助手席に乗せて帰りました。途中で 

                         花を買いました。帰ると家ががらんとした感じでした。プルルもラビも 

                         いないんだ・・・。箱にラビを入れて花をまわりに置きました。 

                         買うのが遅すぎたいつものペレットも入れました。大好きだった

                         ウサギ用のクッキーも入れました。プルルの元へ行ったんだね。 

                         1999年 12月 8日でした。約3才弱でした。 

                         今思えば、あのおじいさん先生はラビの寿命を一日延ばしてくれた 

                         様な気がします。