◇ 降誕会(花まつり) ◇


              お釈迦様のお誕生を祝う法会


            お釈迦様のお誕生はおよそ2500年前。
              西暦紀元前566年の
4月8日

              インド北部の
ルンビーニの園は、春を迎え、無憂樹(アショーカ)の花が
              美しく咲きほこっていました。
              旅の途中の
摩耶夫人(まやぶにん)が、この地で休息をとられ、
              沐浴をしたあと、池の畔を散策して、無憂樹の花を見て、
              ふとその一枝に手を伸ばされたとき、

              彼女の
右脇下から、一人の男児が出生されました。

              釈迦国の王、浄飯王と摩耶夫人の子、
              
シッダールタ太子・のちの仏陀(お釈迦様)の誕生の瞬間です。

              このとき、2匹の
があらわれ、甘露の香水を注いで洗浴した、
              との故事によって、誕生佛に甘茶を注ぐ習慣が出来たことは
              仏教質問箱でも述べたとおりです。

              摩耶夫人の右脇下を破り出たシッダールタ太子を
              しっかりと受け止めるべく7茎の
蓮(はす)の花が咲き出ます。
              その上に降り立った太子は、ゆっくりと一人で7歩あゆみ、

              
【天上天下唯我独尊】

              と、誕生偈を宣言されました。

              『7歩』歩かれたのは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上の六道という
              
迷いの輪廻を乗り越える、ということを意味しているとか。

              【花まつり】・【降誕会(ごうたんえ)】の呼称の他、
              【灌仏会(かんぶつえ)】と呼ばれたりしますが、

              種々の草花でかざった
『花御堂(はなみどう)』をつくり、
              (白像の上に花御堂を載せ、市街を引き回したりすることもあるそうです。)
              誕生佛に甘茶をそそいでお参りする行事は、
              各宗寺院において大切な法要となっています。



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