孔子が「己(の身勝手)に打ち克って礼にかえることが人徳につながる」と論語の中で説いたもの。
 謙虚にして積極的に生きるこの姿勢こそすべての向上の源泉である.。


  由来『論語』顔淵篇

 あるとき、孔子の弟子である顔淵が、「仁」とはどういうことかと質問した。孔子は「己に克ち礼を復むことを仁というのだ。つまり、克己復礼という意味は、自分の身勝手は行わないようにして、心では自分を引きしめ、外では、人として行わなければならない礼を行っていくというものであるのだよ。 もし、人が一日だけでも、「克己復礼」を実現できたら、それは、広く世の中に影響を与え、天下の人々がみんな人徳をよいものだと考え、仁に心を寄せるようになるだろう。
 身勝手に打ち勝ち礼を実践させることは、結局、自分の力によってできることであって、他人の力を待ってできるものではない。すべては、人にもとからそなわっている心の働きによるもので、仁を欲すれば仁は行えるものなのである。」と答えた。
 顔淵がまた、「これを行うための具体的なことを教えてください」と質問した。対して孔子は、「礼にはずれたことをじっと見ていたり、聴いたり、言ったり、したりしてはいけない。みんなの行動が礼と合致するようにしよう。礼とは、人の世に秩序を与え、社会が平和になる法則であり、礼に従うことが仁の徳につながるのである」と答えた。顔淵は感激して、「回(顔淵)はふつつか者であるけれども、なんとかして、この言葉を一生の仕事にしたいと存じます」と答えた。



克己復礼

 土佐町少年剣道では、 「克己」という言葉を道場訓として掲げています。
事あるごとに子供たちには意味を教えています。ここに語源を載せています
ので意味を理解してみましょう。
皆がこのような意識をもっていれば争い事もなくなるでしょう。