広島旅行記

広島旅行記（１．１０．１１～１．１０．１４）

台風が近づき曇り空の中、年に一度の家族旅行で一路、目的地の広島へ向かいました。新幹線も順調に運行し、時間どおりに広島に到着。ホテルに荷を置いて市内観光へ出かけました。

広島といえば、やはり原爆ドームと平和記念資料館です。同じように原爆が落ちた長崎には行ったことがあるのですが、広島は初めて。平和記念資料館は先頃、展示方法を変えたということでしたが、館内には、被爆された人たちが身に着けていたものが展示され、その人の写真とその日のこととともに説明がなされており、その人のことが目の前に迫ってくるようです。その日で人生を終えることとなった人、その日を生き抜いたが原爆症により苦しみながら後日亡くなっていった人のことを思うと涙を禁じ得ませんでした。戦後７０年以上が過ぎ、戦争のことを実際に経験した人は少なくなりましたが、日本人として、戦争の悲惨さを忘れてはならないと改めて思わせてくれる時間でした。館内には多くの外国人が熱心に見学していましたが、原爆の恐ろしさというものをそれぞれの国に戻って、多くの人に話してもらいたいものですね。

　夜の食事は牡蠣のガンガン焼きで有名な「かき小屋袋町海平商店」へ行きました。缶の中で蒸されて出てくる牡蠣は、地元のスーパーで売っているものとは大きさも味も大違い、美味しかったです。カキフライも、あの衣は家で作るのとは一味違ってこれまた美味しい。両方ともお代わりしてしまいました。

　二日目は車をレンタルして、しまなみ海道をドライブ。台風の影響で風は強かったものの曇り空の中、今治まで往復してきました。快晴でなかったのは残念でしたが、6つの島を巡るルートはなかなかの絶景でした。愛媛の今治といえば、今治タオルが有名。記念に今治タオル本店で、タオルを購入しました。昼食はガイドブックにあった大三島の「大漁」で海鮮丼を堪能。人気店だけあって、長い行列ができていましたが、あれだけの海の幸がのって７８０円という安さは、行列に並ぶ価値があります。海の幸の天ぷらも美味しかったです。

今治からは尾道に戻って、ぶらぶら歩きをしてきました。尾道といえば、映画好きとして忘れてならないのは大林監督の映画の舞台となった町であること。映画の雰囲気を楽しみたいと思っていましたが、あいにくの風で千光寺山ロープ―ウェイは運転中止でした。とはいっても、せっかく来たのだからと千光寺まで歩いて登ることに。尾道といえばこの景色という、千光寺からの尾道水道や大林監督の映画に出てくる向島へのフェリー乗り場や「さびしんぼう」の主人公のお寺とか見えて大満足です。しかし、ここに至る坂道や階段はかなり急で、尾道の人の足腰は強いなあと感心です。僕なら坂道の多いこの尾道ではとても暮らすことができません。

尾道には多いと言われる猫たちに挨拶しながら下に降りてきてからは商店街を散策。何だか時間を巻き戻したような雰囲気の街並みに、更には自転車で通る今では珍しい女子中高生のセーラー服姿の爽やかさがに、まるで大林監督の映画の中のいるようでした。何をしたわけではありませんが、大林作品の好きな僕にとっては至福のひと時を過ごすことができました。できれば、もう少し余裕を持って尾道の町の中を歩きたかったですね。

尾道から広島市内に戻ってからの夕食は、お好み焼き。やはりガイドブックで調べた「みっちゃん総本店」に行きましたが、こちらも当然ながら大行列。でも、お好み焼きですから客の回転は早く、３０分ほどで入店でき人気メニューを堪能しました。こちらのお好み焼きにはそばが入っていることは知っていましたが（そばかうどんだそうです。）、更に餅も入っているんですね。美味しかったです。

最終日は台風が通過したのでこれで大丈夫かと思ったら、東京からの帰りの電車が線路内への土砂崩れで運転休止。しょうがないので、今夜は東京に宿泊することにして、ホテルを予約し、翌日の高速バスのチケットを取って、取り敢えず、ホッとして観光に出かけました。

最終日の観光は広島から電車に乗って、宮島へ。駅で降りて宮島行の遊覧船乗り場に向かおうとしたら、途中に長蛇の列。昼食を取る予定にしていたあなご飯の名店「上野」の行列でした。まだ10時というのにこの列では昼間にはもっと凄いことになっているだろうと、先に昼食を取ることにして列に並びました。待つこと1時間、ようやく名前を呼ばれて席に着くことができました。息子は特上、他の者は上のあなご飯に白焼きを一皿。そして地酒の熱燗を一合。さすが名物、名店だけあって待った甲斐があるほどの美味しさ。今まで食べたあなごとは違いました。白焼きも美味しかったし、昼間からいただいた熱燗も美味しかったです。

昼食後は遊覧船に乗って宮島へ。台風の影響がなかったせいか、大勢の観光客で賑わっていました。残念だったのは、海の中に浮かぶ赤い鳥居が工事中で幕が張ってあったこと。いやぁ～見たかったなあ。厳島神社見学のあとはお土産屋さん巡り。途中で食べた２個５００円の焼きガキは美味しかったですねえ。すっかり、宮島を満喫して帰りの遊覧船に乗ったら、メールで高速バスが中央道の土砂崩れにより、運休になったとの知らせが届きました。「え～、これでは帰る方法がない！」と真っ青になり、家族でネットとにらめっこで別の方法を探したところ、渋谷から東名高速を通って御殿場経由の河口湖行きの高速バスが明日から運行再開するということを探し出し、急いでネットで予約して、無事チケットを取ることができました。河口湖からは路線バスが動いているだろうと、出たとこ勝負です。広島駅でお土産を買い、東京で予定外の宿泊をし、昨日、渋滞の東名高速経由で３時間半かけて河口湖に着き、河口湖からはレンタカーを借りて、戻ってきました。台風が来るというのに、出かけた自己責任ですが、さすがに疲れました。