思い出のシネマ

猿の惑星
監督 フランクリン・J・シャフナー
出演 チャールトン・へストン  キム・ハンター
 地球から何光年も離れた惑星に不時着した三人の宇宙飛行士。なんと、そこは猿が支配する星だった。人間は口もきけない下等動物とされ、猿による人間狩りが行われていた。口をきく主人公たち飛行士は危険分子とされ、一人は撃ち殺され、一人は脳手術を施されてしまう。猿の科学者の助けを借りて猿の街から脱出した主人公は、猿たちが忌み嫌う場所へと逃げる。そこで見たものは・・・。
 あまりに有名なラストで、これだけで後生に残る映画となったと思う。猿のメイクも当時の技術の粋を集めたもので、その後のメイクの方向を示したものとなったのは間違いないところだろう。
 公開当時、たしか中学生くらいだったと思うが、映画雑誌の「ロードショー」か「スクリーン」で原始に戻ってしまった人間の裸に近い写真を見てドキドキしてしまった記憶がある。今思えば、あれだけのことで興奮していたのだからかわいいものだ。
 ピエール・ブールの原作も読んだが、小説には最後にひとひねりあって、これまた非常に面白く読めた。近年リメイクされたが、ラストは本家の方が数段衝撃的である。
シー・オブ・ラブ
監督 ハロルド・ベッカー
出演 アル・パチーノ  エレン・バーキン
 ニューヨークの街で起こる殺人事件を担当する市警の刑事フランクは、最愛の妻に去られ、孤独に生きる毎日を送っている。彼は捜査の過程で容疑者の一人であるヘレンという女性と会い、愛し合うようになる。やがて、フランクが刑事であることを知ったヘレン。それとともにフランクの心に芽生えるヘレンへの疑惑。二人の愛は・・・
 相変わらず、アル・パチーノはあくの強い役で、この映画の中でもいつも怒鳴っているという印象が拭えない。ヘレン役のエレン・バーキンは、そのスタイルのよさと、美人ではないけれどセクシーさが非常に印象的であった。とにかく、何を着せてもスタイルのよさからか似合っていて、エレン・バーキン見たさに、当時高かったレーザー・ディスクを買ってしまったほどである。
シザーハンズ
監督 ティム・バートン
出演 ジョニー・デップ  ウィナノ・ライダー
 今は大俳優となってしまったジョニー・デップの出世作である。
 両手がハサミのまま未完成でこの世に残された人造人間エドワードが、ハサミを使った特技で街の人気者となるが、ある誤解から一転、街の人たちに追われることになる。山の上にある自分が生まれた城に逃げるエドワード。追い詰められたエドワードに拳銃が向けられる・・・。
 この作品の始まりは孫娘をベッドに寝かしつけているおばあさんが、孫娘の「どうして雪は降るの」という質問に答えて話し始めるおとぎばなしの体裁をとっている。ティム・バートンらしい幻想的な映像で、映画の始まりに出てくる20世紀フォックスのロゴにまで雪が降っているのがしゃれている。ただ、あまりに哀しい結末に、思わず涙が出てしまった。
シックス・センス
監督 M・ナイト・シャマラン
出演 ブルース・ウィルス  ハーレイ・ジョエル・オスメント  トニー・コレット
 M・ナイト・シャマラン監督の第1作にして僕としてはこれが現在までのシャマラン作品の最高作だと思う。作品の細部に色々な伏線が張ってあるので、これから見る人は注意をしてよく見てもらいたい。僕自身も見ている最中「あれ?」と思うことがいくつかあったが、最後まで「○○が○○であること」を見抜けなかった(ネタバレになるので伏せます。)。
 幽霊が見えるという少年を演じたハーレイ・ジョエル・オスメントが好演。彼の演技がこの作品の成功のかなりの部分を担っているのは間違いないと思う。
 見終わってから素直に「やられた!」と思った作品。しかしながら、その後のシャマラン監督作品は期待を裏切るものばかりで、特に「サイン」には笑ってしまった。
シティ・オブ・エンジェル
監督 ブラッド・シルバーリング
出演 ニコラス・ケイジ  メグ・ライアン
 「ベルリン・天使の詩」のリメイクですが、途中からちょっと話が違っています。
 天使のセスは死者の魂を天国に導く仕事をしていたが、ある日女医マギーと出会い、やがて彼女を愛し始めてしまいます。やがてセスは人間としてマギーを愛するために天使としての永遠の命を捨てることを決心します。
 天使とか出てくる、こういうファンタジックな映画は大好きです。内容はともかく、つい見に行ってしまいます。最初の場面からもう涙が出てしまいました。セスの仕事がどういうものかを見る人にわからせるものなのでしょうが、こういう場面を最初に持ってきて、観客の心をぐっと掴むのですから、監督さんうまいですねえ。ある意味ちょっとずるいです。そのうえ、ラストはもっとずるいですよ。こんなラストをもってくるなんて、泣けと言っているようなものです。
 マギーを演じたメグ・ライアンがかわいいです。
シュリ
監督 カン・ジェギュ 
出演 ハン・ソッキュ  キム・ユンジン  ソン・ガンホ  チェ・ミンシク
 結婚を間近に控える韓国情報機関員のユ・ジョンウォンは、北朝鮮から潜入した女性工作員を追っていた。一方北朝鮮の特殊部隊が韓国の液体爆弾を奪い南北のサッカー試合が行われているスタジアムに仕掛ける・・・。
 北朝鮮から潜入した女工作員と韓国情報機関員である主人公の戦いを中心に、主人公と恋人とのあまりに悲しい恋愛を描いた韓国作品。
 映画館で初めて見た韓国映画だが、同じアジアの国でありながら、ハードなアクションとサスペンス等日本映画を遥かに凌駕している。非常におもしろく見ることができた。やはり、こういう映画は38度線で同じ民族でありながら南北が分断されているという現実を抱える韓国ならではの映画であろう。ラストは思わず涙が溢れてしまった。
ショコラ
監督 ラッセ・ハルストルム
出演 ジュリエット・ビノシュ  ジョニー・デップ
 冬のある日、フランスの小さな村にヴィアンヌという女性が娘を連れて越してきて、チョコレートショップを開く。客の好みに合わせてヴィアンヌが勧めるチョコレートは村人たちをすっかり虜にし、カトリックの断食期間まで教義に反してチョコレートを食べてしまう。これに怒った村長は二人を追い出そうとするが、そんなとき、ジプシーの青年が村に現れ・・・
 固く心を閉ざしていた村人がチョコレートを食べることによって心を開いていくなんて、まったくのおとぎ話だけど、見終わった僕らの心も暖かさで満たしてくれる素晴らしい映画である。全編を流れる音楽も印象深い。ジョニー・デップのギターも見事。
ジャスティス
監督 ノーマン・ジェイソン
出演 アル・パチーノ  ジャック・ウォーデン  ジョン・フォーサイス  リー・ストラスバーグ
 若き弁護士アーサーは、正義の名の下に権威を振りかざすフレミング判事と常に対立していた。そんなある時、フレミングが婦女暴行罪で訴えられ、アーサーに弁護を依頼。引き受ける見返りにアーサーの依頼人を保釈するという条件を出す。
 アル・パチーノが熱血弁護士を演じた社会派映画です。
 幼い頃から推理小説を読むのが好きでした。そんなこともあったのでしょうか、いつの間にか、将来なりたい職業として弁護士を考えていました。大きくなったら法廷の多くの傍聴人の前で無実の人を救うために見事な弁論を行うのだと(大きくなって知ったのは、日本には傍聴人制度で裁判を行っていないということでした。)。映画を観た当時は、弁護士を目指して勉強しているところだったので、アル・パチーノ演じる弁護士に自分を重ね合わせて見ていました。いつかは自分もアル・パチーノのようになるぞと夢見たのですが・・・。その後その夢は破れてしまいましたがね。
 まだ若々しいアル・パチーノが、怒鳴り続けていたという印象が強い映画です。
十二人の怒れる男
監督 シドニー・ルメット
出演 ヘンリー・フォンダ
 ここでいう12人というのは裁判における陪審員のこと。アメリカの裁判は陪審員制度をとっており、陪審員は市民の中からアットランダムに選ばれ、基本的に拒否することはできないようです。この映画は、ほとんど有罪と思われた殺人事件で選ばれた12人の陪審員が、最後に無罪の評決を出すまでを描いたものです。映画はほとんど、陪審員が協議をする一室だけで進められていきます。
 陪審員の名前も明かされず、単に○番というだけです。最初は有罪11人、無罪1人ですが、評決は全員一致でないと下せないので、無罪の1人をどうにか説き伏せようとするのですが、逆に無罪を主張する男により1人、又1人と有罪から無罪へと考えを変える者が出てきます。陪審員に選ばれたからといって、公正に判断が下されるかというと、人間をそれほど信じることはできません。当然、人種差別の感情はあるし、単に早く家にかえりたいから多数につくということもあります。そうした中で無罪を主張したヘンリーフォンダ演ずる8番はアメリカの正義を体現していると言えるのでしょうか。
 この映画は1959年の作品で、僕自身は映画館では見たことはなく、中学生くらいの頃テレビで放映されたのを見ただけですが、幼い頃から弁護士になりたいと思っていた僕に感動を与えてくれました。最後に裁判が終わり、裁判所前で別れていくシーンがいいですね。
新猿の惑星
監督 ドン・テイラー
出演 キム・ハンター ロディ・マクドウォール リカルド・モンタルバン
    ブラッドフォード・デイルマン
 (ネタばれ注意)

 「猿の惑星」シリーズで初めて映画館で見た映画です。
 カリフォルニアの沖合に着水したロケットから姿を現したのはジーラ、コーネリアスら3匹の猿。ロサンゼルス動物園付属病院に移された彼らは、言葉を話し、未来の地球からやって来たことを告げる。彼らは大きな衝撃を社会に与えたが、一般には友好的に迎えられる。しかし、催眠療法を施したジーラから人間を猿が支配する未来の状況を聞き出した大統領科学顧問は、彼らの存在を危険視する。そうした中ジーラのお腹の中には新しい命が芽生える・・・。
 「続・猿の惑星」のラストで地球が消滅し、これで終わりと思ったら、とんでもない手を考えてきましたね。見事としか言いようがありません。前作までの支配する猿の中に知識を持った人間という構図が、今回は支配する人間の中に知識を持った猿という構図に逆転しています。支配する側は猿にしても人間にしても、知識を持った異物を排除しようとするところは同じというのはおもしろいですね。続編を意識したラストです。
スター・ウォーズ 帝国の逆襲
監督 アーヴィン・カーシュナー
出演 マーク・ハミル  ハリソン・フォード  キャリー・フィッシャー  アレック・ギネス
 言わずと知れたスター・ウォーズ第2シリーズの第2作目。
 実は第1作はその時点で劇場で観たことはなかったのですが、偶然街角で出会った高校時代の同級生の女の子となぜか映画の話で意気投合して見に行った作品です。
 隣に女の子が座っていると思うと緊張してか、映画に没頭できず、このあと、どこでご飯食べようかなとか考えていて、正直のところ映画どころではなかったですね。結局ストーリーをあまり追えず、映画が終了した後もあまりストーリーを憶えていませんでした。その後テレビで最後にルークが手首を切り落とされる場面を見て、ああそういえばこの映画をあの子と見に行ったんだなあと思い出した作品。
スターリングラード
監督  ジャン=ジャック・アノー
出演  ジュード・ロウ  ジョセフ・ファインズ  エド・ハリス
     レオチェル・ワイズ  ボブ・ホスキンス
 第二次大戦下のドイツのロシアとの間のスターリングラード攻防戦を舞台に、実在の狙撃兵ヴァシリ・ザイツェフの愛と苦悩を描いた作品です。
 スターリングラードの市街戦のなか、ドイツ兵を次々とライフルで正確に銃撃していったヴァシリを見た政治将校のダニロフは、彼を味方の士気を鼓舞するための広告塔として利用しようとします。ヴァシリは、スナイパーとして活躍しますが、ドイツ軍は彼に対抗するため、ケーニッヒ少佐をスナイパーとして呼び寄せます。
 ひたすら狙撃をするヴァシリ。ヴァシリを自分の出世に利用しようとするダニロフ。そして、二人から愛されるターニャ。話は後半、ドイツのスナイパー・ケーニッヒの登場によって、一気に緊迫感を増していきます。この冷静そして冷酷なドイツ人スナイパーを演じるエド・ハリスが、またいい味出しています。作品の中での存在感が抜群ですね。彼がいたからこそ、この映画は印象に残る映画となりました。エド・ハリスの存在感に比べると、主人公ヴァシリを演じたジュード・ロウとダニロフを演じたジョセフ・ファインズは今一つです。すっかりエド・ハリスに食われてしまいました。ターニャを演じたレイチェル・ワイズは、なんといってもあの白いお尻が印象的です。目に焼き付いてしまいました。

 最初の渡河シーンの戦闘場面や、銃がないために素手で突撃しなければならない場面には、人を人と思っていない戦争の悲惨さが描かれていました。戦争は嫌です。 
スタンド・バイ・ミー
監督 ロブ・ライナー
出演 リバー・フェニックス  ウィル・ウィートン  コリー・フェルドマン  キーファー・サザーランド
 スティーブン・キング原作の少年たちの友情の物語。
 4人の少年たちが森の中にあるという死体を見つけに行くというだけの話だが、子供の頃のことを思い出させる作品である。ああそういえば幼い頃あんな友達いたなと思うが、今はそれぞれの別の道を歩いている。たまに会っても子供の頃のようには気軽には話せない。そんなことってあるよね。今はなきリバーフェニックスが少年たちの一人で出演している。生きていればいい役者になったであろうに。
スティング
監督 ジョージ・ロイ・ヒル
出演 ポール・ニューマン  ロバート・レッドフォード  ロバート・ショウ  チャールズ・ダーニング
 アカデミー賞作品賞受賞作。僕自身のベスト5に入る作品。
 仲間を殺された詐欺師が相手のギャングに復讐しようとして・・・という作品であるが、内容はあまり話せない。見終わって観客も一本取られたという作品である。仕掛けがわかったあとも、何度見てもおもしろさは変わらない。「明日に向かって撃て」に続く、ロバート・レッドフォードとポール・ニューマンの競演は見逃せない。
 
ストリート・オブ・ファイアー
監督 ウォルター・ヒル
出演 マイケル・パレ  ダイアン・レイン
 ロックン・ロール界の女王がならず者たちに拉致される。それを聞いた女王のかつての恋人が彼女を助けに街に戻ってくる。最後の一対一の決闘までいっきに見させる監督の手腕は見事。ロックを歌うシーンもなかなかカッコがいい。ただしダイアン・レインが歌っているはずはないが・・・。
 完全に西部劇を現代のどこかの都市(撮影はシカゴだそうな)に置き換えて描いた作品である。おいしい役を演じたマイケル・パレはその後あまり売れていないなあ。
砂の器
監督  野村芳太郎
出演  加藤剛  丹波哲郎  森田健作  緒方拳  加藤嘉  島田陽子
 熊本地裁におけるハンセン病の元患者らの国家賠償請求訴訟に対する原告団勝訴の判決に対し小泉総理が控訴断念を決断したのはわずか2年半ほど前のことである。ところが最近、ホテルがハンセン病の元患者の宿泊を拒否するという事件が起きた。相変わらずハンセン病に対する偏見が根強いことが明らかになった事件であった。
 この映画は、父親がハンセン病ということで村から追い出された父子の流浪の旅を描いた映画である。
 ある日、国鉄蒲田操車場構内で扼殺死体が発見された。被害者の身許が分らず、捜査は難航した。が、事件を担当した今西、吉村の両刑事の執念の捜査によって、被害者がある男とバーで酒を飲んでいたことが分かった。そのとき、二人の間に交わされていた「かめだ」という言葉に刑事は注目する・・・。
 後半は交響曲「宿命」の演奏のなか、捜査会議と演奏会と回想シーンが同時進行する。回想シーンで描かれる父子の旅には思わず涙ぐむが、そればかりでなく自分自身が責められているようにも感じられる。そう、僕らも父子を病気がうつるといって追い出す側の人間である。
 それにしても、犯人は人を殺す必要があったのだろうか。映画では一つの回答が示されているが、果たしてそうなのだろうか。
 僕が見た日本映画のベスト3に入る作品である。
セレンディピティ
監督  ピーター・チョルソム
出演  ジョン・キューザック  ケイト・ベッキンセール
 クリスマス前のニューヨーク。人気の百貨店ブルーミングデールズで最後にひとつ残った手袋に同時に手を伸ばした男女がいた。男の名はジョナサン、女の名はサラ。お互いに譲りあっているうちに、何となく惹かれ合うものを感じた二人は、「セレンディピティ3」というカフェでひとときを過ごす。その後別れた二人だったが、それぞれ買ったばかりの手袋とマフラーを「セレンディピティ3」に忘れ、舞い戻る。別れを惜しむジョナサンに、サラはある提案をする。ジョナサンは5ドル札に、サラは持っていた本に、それぞれ連絡先を書いて、5ドルでキャンディを買い、本は古本屋に売る。そして、二人がこれを見つけることができたら、運命の扉が開くというもの。さて、二人はこれを見つけることができるだろうか・・・。
 内容としては、可もなく不可もなしというところでしょうか。まあ、あんな偶然は実際には起こりえないのでしょうが、映画だからよしとしましょう。ジョン・キューザックの嫌らしさのない顔はこういう映画にはぴったりですね。
 舞台がニューヨークということで、ニューヨーク旅行を前にした映画好きの友人の女性と見に行った映画です。地味な映画に加えて、月曜日ということもあってか、映画館には僕ら二人以外に入場者がいませんでした。恋人同士であれば二人だけのためのロードショーで、ロマンティックな一夜だったのだけど。単に映画好き同士の友人というのが残念でした。ただ、友人とはいえ、暗がりの中で女性と二人だけというのはやっぱりドキドキしますね(^^;

 ※「セレンディピティ」とは「幸せな偶然」という意味だそうです。
戦場にかける橋
監督 デビット・リーン
出演 アレック・ギネス  ウィリアム・ホールデン 早川雪洲  ジャック・ホーキンス
 アカデミー賞作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、音楽賞等受賞作品
 タイとビルマの国境近くにある日本軍の捕虜収容所では、連合軍捕虜を使って、国境に流れるクワイ河に橋を架ける準備が進められていた。だが、アレック・ギネス演じる英軍大佐ニコルソンはジュネーヴ協定に反するとして、早川雪洲演じる収容所長と対立。一方、ウィリアム・ホールデン演じる米軍捕虜の海軍少佐シアーズは脱走を試み、成功する。英軍大佐の気骨に共感した所長は、捕虜の恩赦を条件に再度協力を要請し、捕虜たちに生きがいを与えようと考えていた大佐はこれを承諾、こうして建設工事が始まった。しかし、連合軍側では、生き延びた米海軍少佐の手引きによって、架橋爆破作戦が開始される。

 第二次大戦を背景に戦争の愚かさと人間の尊厳を描き出した不朽の名作です。この作品が制作されたのは1957年ですが、僕が見たのは確か高校生の頃だったと思います。新しく出来た映画館がオープニング上映の1つとしてリバイバル上映したものを友人と見に行った記憶があります(今はその映画館も潰れてしまいましたが)。
 最後はあまりにむなしいです。彼は(誰かは言いませんが)、何故橋を破壊したのでしょうか。それとも爆破スイッチの上に倒れ込んだのは、偶然のなせることだったのでしょうか。映画が終わったあと、友人といろいろ話し合ったものでした。最後のクワイ河マーチがとても印象的です。制作から50年近くが経った今の時代でも、戦争批判のこの映画は全然色あせていないと思いますが、世界はいまだに懲りずに紛争だらけです。
戦場のピアニスト
監督 ロマン・ポランスキー
出演 エイドリアン・ブロディ  トーマス・クラッチマン
 第75回アカデミー賞監督賞、主演男優賞、脚色賞受賞作品
第二次世界大戦の最中、ワルシャワ陥落後に収容所送りから脱出したユダヤ人ピアニストが、恐怖の中隠れ家に隠れ住んで生き抜く姿を描いている。例のごとくのナチとユダヤ人を描いた映画であるが、しかし、主人公を逃がしたナチ協力者である同胞や、最後に主人公が隠れていることを知りながらそれを見逃したナチ将校を描くなど、単に加害者であるナチとその被害者であるユダヤ人を描いているだけの映画ではない。
 ただ、僕はこの主人公より、主人公を助けるために力を貸した多くの人が逆に命を落としてしまうという悲惨さの方が印象に残った。
 なお、監督のロマン・ポランスキーは幼女へのいたずらということでアメリカから追われている人であるのに、アカデミー賞を受賞させるとは、アメリカ人の太っ腹とでもいうのかな。まあ、アカデミー会員にはユダヤ人が多いというのも一つの理由ではあろうが。
続猿の惑星
監督 テッド・ポスト
出演 ジェームズ・フランシスカ キム・ハンター ロディ・マクドウォール
    チャールトン・ヘストン
 (ネタばれ注意)

 衝撃的なラストで終わった「猿の惑星」の続編です。前作の主人公テイラーの後を追ってやって来た宇宙飛行士ブレントは、禁断地帯と呼ばれる地下で核によって埋没したニューヨークの街を発見する。そこには放射能の影響によってミュータントと化した人類がコバルト爆弾を神と崇め、地上復活を企んでいた……。
 やはり、パート2はパート1にはかないませんでしたね。まあ映画史上に残る衝撃的なラストだった前作の印象があまりに強すぎたのでしょう。今回はミュータントと猿との戦いが主となっています。チャールトン・ヘストンも今回は脇役という感じでした。最後のおいしいところはきちっときめていますが。