| 劇場版 緊急取調室 THE FINAL(2026.1.3) |
| 監督 常廣丈太 |
| 出演 天海祐希 田中哲司 石丸幹二 佐々木蔵之介 小日向文世 でんでん 塚地武雅 大倉孝二 鈴木浩介 速水もこみち 比嘉愛未 野間口徹 工藤阿須加 丸山智己 杉咲花 眞島秀和 草刈正雄 平泉成 勝村政信 徳重聡 小野武彦 山崎一 生島勇輝 中村静香 |
| 二つの大型台風が日本を襲う中、病院を慰問に訪れた総理大臣の長内洋次郎に男がナイフをもって襲いかかる。男は取り押さえられ、その取り調べを緊急事案対応取調室が担当することとなり、真壁らが現在の所属から呼び戻される。男の名前は森下弘道であることがわかるが、森下は動機を語らず、長内をこの場に連れてくるよう要求する。やがて、森下と長内が同じ大学のヨット部であり、学生時代に参加したレース中に起こった遭難事件の当事者であったことが判明する。その遭難事件を足掛かりに長内は総理大臣まで上り詰めたが、その事件では1人の大学生が死亡していた。果たして、彼らの間には何があったのか・・・。 テレビドラマが終了し、2年前に公開される予定だったのが、総理大臣役を演じた香川照之さんの不祥事により公開延期となり、その後、総理大臣役を石丸幹二さんに変えて撮り直しなどをして、ようやく公開にこぎつけました。公開まで時間があったため、その間、テレビで新シリーズが放映されたのはファンには嬉しいところでしたけど。 今回は、総理大臣を取り調べるというのですから、ありえないだろうというのが本当のところ。そこは今作品では、総理大臣が警視庁に激励訪問をし、その際の帰り道で取調室に見学に入るという展開に強引にしていますが、それも仕方ないところです。配役が香川さんから石丸さんに変わって、割と柔和な表情もする石丸さんに対して、香川さんはかなり強面の厳しい顔つきですから、話すセリフとかも変わったのでしょうかねえ。 |
| 28年後...白骨の神殿(2026.1.17) |
| 監督 ニア・ダコスタ |
| 出演 アルフィー・ウィリアムズ ジャック・オコンネル レイフ・ファインズ チャイ・ルイス=ペリー キリアン・マーフィー エリン・ケリーマン |
| 「28年後...」の続編です。母を看取ったスパイクは島を離れ、感染者がさまようイギリス本土で生活することを選択する。そんなスパイクが感染者に襲われているところを、ジミー・クリスタルが率いるジミーズに救われ、彼らと行動を共にする。ところが、このジミーズはカルトな狂信的集団で、隠れ住んでいた未感染者を殺害するなど残虐非道の限りを尽くす。一方、医師のケルソンは感染者のサムソン相手に治療を試み、やがて、サムソンは意味のあるひとことを呟くまでになる。そんなケルソンとサムソンの様子を見たジミーズはケルソンを自らが崇める覇王だとして近づくが・・・。 今回は感染者に襲われるシーンより、ジミーズによる残虐非道な行為の方が目をそむけたくなります。感染者より人間の方が怖いですよね。それにしても、アイアン・メイデンの「魔力の刻印」をバックに踊る覇王に扮したケルソンには度肝を抜かれました。 何といっても今作の注目は公開前から情報が流れてきた「28日後」の主人公を演じたキリアン・マーフィーが再登場すること。最後に顔を出しただけですが、次の最終作にはメインになるのでしょうか。 |
| MERCY マーシーAI裁判(2026.1.24) |
| 監督 ティムール・ベグマンベドフ |
| 出演 クリス・ブラッド レベッカ・ファーガソン カーリー・レイス アナベル・ウォーリス クリス・サリバン カイリー・ロジャース |
| AIが裁判官役を務め判決を下す近未来の話です。 刑事のレイヴンは妻殺しの容疑者として逮捕され、AI裁判にかけられることとなる。被告人は90分以内に自ら裁判で収集されている証拠を用いて無実を証明しなければ、その場で処刑されることになっていた。レイヴンはかつて相棒を事件で失って以来、酒におぼれ、妻との仲も悪化していた。事件の日は警察に出勤したが駐車場からそのまま家に戻ってきて強引に家の中に入り、再び出て行った姿が映像に残されており、その後に帰ってきた娘が殺されている母を見つけていた。レイヴンが家を再び出てから家に入った者はなく、映像データはレイヴンを犯人だと示していた。レイヴンは無実を訴え、様々なデータから真犯人を見つけようとするが・・・。 AI裁判官を演じているのがレベッカ・ファーガソン。上半身、それもほとんど顔だけの出演で、「ミッションインポッシブル」のような派手なアクションシーンはありません。とはいえ、常に登場しているのでファンとしては嬉しいです。彼女のキリっとした顔はAI役に向いていますね。しかし、弁護士もなく、自分で無実を証明しなくてはならないシステムは一般人には無理ですよねえ。今回のように被告人が刑事だからこそどんな証拠を提示すれば自分が無実になるのかわかるでしょうけど、一般の人はわかりませんからね。だからこそ、現在の裁判制度では弁護士がつくのでしょうけど。 事態が進んでいく中で、AIが感情を持ったのではというシーンもあります。そこだけ、レベッカ・ファーガソンも表情変えます。 最後、「実は・・・」というどんでん返しのストーリー展開もあり、その点でも楽しむことができました。 |
| ウォーフェア(2026.1.26) |
| 監督 アレックス・ガーランド レイ・メンドーサ |
| 出演 ディファラオ・ウン=ア=タイ ウィル・ポールター コズマ・ジャービス キット・コナー フィン・ベネット テイラー・ジョン・スミス マイケル・ガンドルフィーニ アダイン・ブラッドリー ノア・センティネオ エバン・ホルツマン エンリケ・ザガ チャールズ・メルトン ハイダー・アリ ネイサン・アルタイ |
| 実話に基づく作品です。戦場とはどういうものかを戦争を知らない私たちに正確に教えてくれます。上演時間95分のほとんどが地上での戦闘シーンです。冒頭、兵士たちがレオタードで踊る女性たちのビデオを見て騒ぐシーンはあるものの、兵士たちの友情などという情緒的なものは一切語られていません。 舞台はイラク。翌日に侵攻してくる友軍の安全な通過を確保するために、前夜道路沿いの家に侵入して拠点を築き、アルカイダの動向を探るアメリカ軍特殊部隊シールズの小隊。しかし、彼らの存在は気づかれ、攻撃を受けて負傷者が出てしまう。負傷者の移送のためブラッドレー(歩兵戦闘車)がやってくるが、収容しようとしたところに爆弾が爆発し、死傷者が出て、移送は中止となる。退路を断たれた小隊は別の小隊に救援を求める・・・。 00爆発により内臓が飛び出た遺体、傷ついて痛みで絶叫する兵士、戦地での惨状に何もできない若い兵、そして指揮を執る自信を無くす隊長など、戦地での実際を飾ることなく描いていきます。威嚇でジェット戦闘機が地上すれすれを飛行するシーンは凄いです。これが本当の戦争の姿です。これを見れば誰でも戦争なんて絶対したくないと思うはずです。子どもたちを戦地になど行かせたくありません。 |
| ランニング・マン(2026.1.30) |
| 監督 エドガー・ライト |
| 出演 グレン・パウエル ジョシュ・ブローリン ウィリアムズ・H・メイシー リー・ベイス マイケル・セラ エミリア・ジョーンズ ダニエル・エズラ ジェイミー・ローソン ショーン・ヘイズ ケイティ・オブライエン コールマン・ドミンゴ |
| 1987年にアーノルド・シュワルツェネッガー主演で公開された「バトルランナー」のリメイクです。当時、「バトルランナー」は観に行った記憶があるのですが、内容はすっかり忘れていました。 今回の作品は富める者とそうでない者の格差が激しい近未来を舞台に、会社の隠し事を暴いて仕事を首になった男が病気の娘の治療代のために、逃げ切れば大金を手にできるが、捕まれば即“死”という命がけの鬼ごっこ「ランニング・マン」というテレビ番組に挑む様子を描きます。 原作はスティーブン・キングが別名義で書いた作品だそうです。どうも「バトルランナー」は原作とはだいぶかけ離れていた内容だったようですが、今作は割と原作を踏襲しているようです。ひたすら逃げる者と追う者の鬼ごっこを見ているだけですが、テレビ番組の「逃走中」と異なって、命がかかっていますから迫力が違います。気分転換、暇つぶしにはもってこいです。 「バトルランナー」に主演していたアーノルド・シュワルツェネッガーに敬意を表してか、100ドル札に描かれた肖像がアーノルド・シュワルツェネッガーの顔になっていました。 |
| ほどなく、お別れです(2026.2.6) |
| 監督 三木孝浩 |
| 出演 浜辺美波 目黒蓮 森田望智 古川琴音 北村匠海 志田未来 渡邊圭祐 新木優子 野波麻帆 西垣匠 久保史緒里 原田泰造 光石研 鈴木浩介 永作博美 夏木マリ |
| 清水美空は幼い頃から亡くなった人が見えるという特殊な能力を持っていた。ある日、恩師の告別式に行った葬儀会場で、美空は亡くなった妊婦から夫にあてた伝言を受け取り、美空は式場の葬祭プランナーの漆原礼二にそれを伝える。美空のことを信じた漆原は、その能力を活かすべきだと就職活動がうまくいかない美空に葬儀会社に入らないかと誘う・・・。 葬儀会社で働くことで、亡くなった人や遺族と関わることによって成長していく美空の姿とともに、美空の姉が美空の生まれた日に事故死したことで家族の中にわだかまりのあった美空の家族の再生が描かれます。ストレートに泣かせる映画です。 最初の歩道橋から転落死した妊婦とその夫とのエピソードの最初から、あちこちから鼻をすする音が聞こえました。原作はすでに4冊が刊行されている長月雨音さんの同名小説だそうですが私自身は未読です。冒頭のエピソードは久しぶりに「君の膵臓が食べたい」の浜辺美波さんと北村匠海さんの共演が見られました。 |
| 教場 Requiem(2026.2.20) |
| 監督 中江功 |
| 出演 木村拓哉 綱啓永 齊藤京子 金子大地 倉悠貴 井桁弘恵 大友花恋 大原優乃 猪狩蒼弥 中山翔貴 丈太郎 松永有紗 浦上晟周 岡本夏美 佐藤仁美 和田正人 荒井敦史 高橋ひとみ 白石麻衣 染谷将太 川口春奈 大島優子 三浦翔平 濱田岳 福原遥 杉野遥亮 出口夏希 趣里 中村蒼 坂口憲二 森山未來 小日向文世 冨田望生 林遣都 明石家さんま 松本幸四郎 |
| (ネタバレあり) Netflixで放映した「教場 Reunion」の続編になります。正直のところ期待をして観に行ったのに、拍子抜けです。 形としては今までの教場シリーズのように、警察学校に入学した新人警察官に対し、風間が適正がないと判断した場合に退校届を出させるというストーリーが展開されます。相変わらず、風間教場にはこんなやつが警官になっていいのかという人物が登場します。それも巧みに殺人を企てようとする人物もいるのですからねえ。ちょっと異常者多すぎです。 予告編では卒業式会場で風間が演壇に立っている際に爆破が起こり、風間が倒れる場面があったので、いよいよクライマックスかと思ったら、まさか”彼”が登場してくるとはねえ。「教場 Reunion」のラストを見ていれば、当然重要人物であることは想像できたのですが、展開としては予想外。風間と十崎との戦いが物語のメインとして描かれるものだと思ったのですが・・・。 ラスト、妹が救い出されるのを見た十崎の前に現れた風間ですが、場面は転換してしまい、この後どうなったのかが描かれません。これではあちこちから「え~どうなったの」という不満の声が上がるのも当然。私自身もあげましたねえ。更には場面が変わって教場で学生たちを見る風間の左目が・・・。これってどういうことなんでしょうか。謎を観客に投げたまま終わってしまいました。まさか最終章と言いながら続編を作るつもりではないでしょうねえ。 出演者の中に出口夏希さんの名前がありましたが、どこに出ていたのでしょうか。最後に登場した教場当番の女性がそうだったのかな。であれば、ほんのちょい役に使うとはもったいない。 |
| ブゴニア(2026.2.28) |
| 監督 ヨルゴス・ランティモス |
| 出演 エマ・ストーン ジェシー・プレモンス エイダン・デルビス スタヴロス・ハルキアス J・カルメン・ガリンデス・バレラ アリシア・シルヴァーストーン セデリック・デューモネイ マーク・T・ルイス |
| 「女王陛下のお気に入り」「哀れなるものたち」「憐みの3章に続く、ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンがコンビを組んだ作品です。先のアカデミー賞では受賞は逃しましたが、作品賞とエマ・ストーンが主演女優賞にノミネートされていました。 大手製薬会社のCEOであるミシェルが、彼女の会社の末端で働くテディと彼の従弟のドンに誘拐され、彼らの家に監禁される。テディらはミシェルが地球を征服に来た宇宙人であると信じる陰謀論者であり、誘拐したミシェルに地球から手を引くよう求める。ミシェルは自分は宇宙人なんかではないとテディらを説得しようとするが・・・。 ミシェルの髪は宇宙人の通信手段だというテディらにより、丸刈りにされてしまうのですが、実際にエマ・ストーンが丸刈りになって熱演です。ネタバレすると全く面白くないので、詳細は語りませんが、しかし、こんな結末になるとはねえ。びっくりです。私からすれば、いわゆる“トンデモ映画”です。あのストーリーでアカデミー賞作品賞にノミネートされるとは・・・。 |
| 木挽町のあだ討ち(2026.3.1) |
| 監督 源孝志 |
| 出演 柄本佑 渡辺謙 長尾謙杜 瀬戸康史 滝藤賢一 髙橋和也 北村一輝 正名僕蔵 山口馬木也 石橋蓮司 愛希れいか 野村周平 イモトアヤコ 沢口靖子 |
| 直木賞、山本周五郎賞を受賞した永井紗耶子さんの同名小説の映画化です。 ある夜、歌舞伎でにぎわう木挽町の森田座の路地裏で仇討ちが行われ、見事若い侍が仇討ちを成就する。それから1年半がたち、仇討ちをした若侍の縁者だという田舎侍が森田座を訪れ、仇討ちの顛末を教えてほしいという・・・。 久しぶりの時代劇です。原作は仇討ちを見た者たちのモノローグで話が進んでおり、仇討ちの状況だけでなく、その者たち自身の生い立ち等の話が語られていくというスタイルになっています。映画では柄本佑さん演じる加瀬総一郎が森田座に関わる様々な人から仇討ちの状況を聞いていくうちに、仇討ちの裏に隠された謎が明らかになっていくというミステリ的な要素の部分を主体とする作品となっています。原作にあるような、例えば木戸芸者の一八が女郎の子に生まれたとか、相良与三郎がなぜ芝居小屋に流れ着いたのか等々が詳細に描かれることはありません。まあ2時間の映画の中に物語が凝縮されてしまうので、仇討ちの謎解きに主眼が置かれても仕方ないでしょう。 そうなると、原作では登場するものの直接は描かれていない、仇討ちの状況を聞いて回る加瀬総一郎の位置づけが大きくなるのですが、演じたのが柄本佑さんですからねえ。飄々として穏やかな感じながら、鋭い洞察力を持った加瀬を見事に演じています。その上、脇を固めるのは渡辺謙さん、北村一輝さん、滝藤賢一さんら芸達者の役者さんですから安心して観ていられます。長尾謙杜さんが演じる若侍・伊納菊之助の母親を演じるのが沢口靖子さん。「ゴジラ」に出演した時には、へたっくそだなあと思ったのですが、今ではお母さん役ですからねえ。演技にも貫禄が出てきました。「侍タイムスリッパー」の山口馬木也さんが菊之助の父親役を演じているのが嬉しいところです。 ラスト、殿様が森田座に行くシーンは映画ならではのものですね。2時間、楽しむことができました。 |
| しあわせな選択(2026.3.7) |
| 監督 パク・チャヌク |
| 出演 イ・ビョンホン ソン・イェジン パク・ヒスン イ・ソンミン ヨム・ヘラン チャ・スンウォン |
| (ネタバレあり) 妻と2人の子どもと郊外の広い庭のある家で幸せな生活を送っていたマンスは、ある日、長年勤めていた製紙会社が海外資本に買収され、リストラの対象となって首を言い渡されてしまう。自分の経験を活かすため、他の製紙会社への再就職を考えるが、なかなかうまくいかない。家族の生活のためにもどうにか再就職しなくてはと、彼が考え付いたのが、ライバルの存在を消すことだった・・・。 主人公のマンスを演じたのはイ・ビョンホン。いつものかっこいい役ではなく彼が演じるのは普通の会社員。なので、ライバルを殺そうとしてもうまくいかないという冴えない男を演じます。だいたい、自分が殺害した人を家の庭に埋めると考えるだけでもおかしいです。夫の不審な行動にやがて真実を知ってしまう妻のミリ役には「わたしの頭の中の消しゴム」のソン・イェジン。最近はドラマの「愛の不時着」で注目を集めたようですが、今回はかなりドキッとするシーンも演じていました。 ライバルを蹴落としてようやくつかんだ再就職でしたが、結局自分の持っている技術・経験を活かせるものではなく、スイッチを押して機械を動かすだけ。あとはAIが勝手に機械を操作するので、マンスのすることは何もないというのは、あまりに皮肉な結末ですね。とはいえ、仕事につけて収入が確保できただけで万々歳というしかないのでしょうか。 |
| ゴールデンカムイ(2026.3.14) |
| 監督 片桐健滋 |
| 出演 山﨑賢人 山田杏奈 矢本悠馬 大谷亮平 高橋メアリージュン 眞栄田郷敦 玉木宏 舘ひろし 池内博之 木場勝己 桜井ユキ 勝矢 中川大志 北村一輝 國村隼 工藤阿須加 栁俊太郎 塩野瑛久 稲葉友 和田聰宏 杉本哲太 井浦新 |
| 劇場版第2弾です。劇場版第1弾のあとにWOWOWで9回のドラマシリーズが放映されたので、そちらを観てからの方が原作の漫画を読んでいない人にとっては、人間関係が理解できると思います。 今回は、網走刑務所に収監されているアイヌの金塊を奪い、囚人たちの背にその隠し場所を入れ墨で描いた「のっぺらぼう」という人物に会いに行く様子が描かれていきます。果たして「のっぺらぼう」はアシリバの父親なのかが今作での大きな謎となっています。杉元たちに加え、網走刑務所のトップである典獄である犬童、そして第七師団の鶴見中尉たち三つ巴の戦いが繰り広げられることになります。 今回は、実は仲間だと思っていた杉元や土方たちの中にも裏切りがあり、杉元も命の危機に陥ります。いやぁ~ここにきてあんな裏切りがあるとは。さて、次は樺太の地が舞台になるようですが、果たしてどうなるのでしょう。 この作品、網走刑務所での戦いのシーンは見どころですが、ストーリーとは関係のない笑いのシーンも見どころです。冒頭のアシカの肉を食べた杉元たちが、男同士で恋情を催し、裸になって相撲を取り合ったり、あまり感情を表に出さない尾形がチチタブと恥ずかしそうにそっと言ったりするシーンには笑ってしまいます。そして、桜井ユキさん演じる元外科医の家永カノはどうも杉元の脳の味見をしたらしいです。 |
| プロジェクト・ヘイル・メアリー(2026.3.20) |
| 監督 フィル・ロード クリストファー・ミラー |
| 出演 ライアン・ゴズリング ザンドラ・ヒュラー ジェームズ・オルティス ケン・レオン ミラーナ・ヴァイントゥループ リズ・キングスマン ライオネル・ボイス |
| アストロファージと名付けられた微生物によって太陽エネルギーが吸い取られ、30年後には地球は氷河期を迎え、人類は滅亡していくことがわかる。宇宙にある恒星が同様な状況になっていく中で太陽系から11.9光年離れたタウ・セチ星系では影響が全く見られないことが発見され、この謎を探り、地球を滅亡の危機から救うため、タウ・セチに向かう「プロジェクト・ヘイル・メアリー」と名付けられた計画が立ち上がる。ライランド・グレースはかつて分子生物学で博士号を取った科学者だったが、宇宙生命に関する異端の学説を唱えたため科学界から排斥され、今では中学校の教師となっていたが、彼の過去の研究が地球滅亡の危機を救うことに役立つことがわかり、政府によって計画をサポートするため、メンバーとして呼び出される。着々と準備が進んでいくが・・・。 突然目覚めた男。彼は自分が何者なのか、ここはいったいどこなのかもわからないという状況で物語は始まります。やがて、彼は自分の名前がライランド・グレースであり、宇宙船の中にいることを理解し、少しずつ記憶を取り戻していきます。映画は宇宙でのグレースの現在の状況と彼がここに至るまでの状況を描きながら進んでいきます。 アンディー・ウィアーの著した原作を読んだ際は科学的な理論の記載等にかなり読むのに苦戦したのですが、映画では上下2巻の原作を2時間37分の中に収めるため、難しいことはさておき、自分の星を救うという共通の目的を持って、母星から遠く離れた宇宙空間で出会ったグレースと異星人の”ロッキー”の友情が大きな割合を占めたので、わかりやすい作品となっています。 「宇宙戦争」に登場する火星人や「三体」の暗黒森林理論の中の異星人ではなく、性格的には「ET」のような異星人だったのは良かったですね。これまで宇宙人というと、「グレイ」のような姿のイメージがありますが、今作での“ロッキー”は四角い岩に手足がついたようなイメージで、見た目ユーモラスな造型です。グレースとこの“ロッキー”との友情が感動的なんですよねえ。いやぁ~泣けてしまいます。 最後に宇宙船の乗組員たちのサポートのメンバーだったグレースが、なぜ宇宙船に乗ったのかの理由が明らかとなりますが、私だったらどうだろうと思ってしまいます。乗組員として訓練を積んだわけでもないし、片道切符の宇宙船ですから、ザンドラ・ヒュラー演じるエヴァ・ストラットに文句をつけたくもなります。 |
| 人はなぜラブレターを書くのか |
| 監督 石井裕也 |
| 出演 綾瀬はるか 當真あみ 細田佳央太 妻夫木聡 菅田将暉 佐藤浩市 音尾琢真 西川愛莉 原日出子 冨田望生 笠原秀幸 津田寛治 |
| 女子高校生の寺田ナズナは通学中の電車の中で痴漢に遭っているところを男子高校生に助けられる。それ以来、ナズナは同じ車両に乗る名前も知らない男の子に心惹かれていく。ある朝、ナズナは男の子に思いを伝えようとするが、男の子は寝坊をして電車に乗り遅れてしまう。その日、ナズナが乗る路線で脱線事故が起こり、死者の中に思いを寄せる男子高校生・富久信介がいたことを知る。それから24年が過ぎ、結婚して娘もでき、食堂を営むナズナだったが、病気が再発する中、娘から同じ電車に好きな人が乗るという話を聞き、昔を思い出し、亡くなった信介あての手紙を書く。出さずにいた手紙はふとした誤りから投函され、信介の両親の元へと届けられる・・・。 2000年に営団地下鉄日比谷線で起こった脱線事故で亡くなった男子高校生が通うボクシングジムの会長のSNSに当時同じ車両に乗り、彼に思いを寄せていたという女性から書き込みがあったという実話を下敷きにした作品です。 私が主人公・ナズナのように高校生だった頃は携帯電話はなく、もちろんLINEやインターネットメールなどもなかったため、好きな人に気持ちを伝えるためには口頭でなければ、電話か手紙を書くしかなかった時代でした。ただ、電話だとお父さんが電話口に出るかもしれず、面と向かって言えなければ、やっぱり手紙、いわゆるラブレターを書くしかなかった気がします。今は手紙を書く機会はまったくなくなってしまいましたね。 予告編を観たときには、綾瀬はるかさん演じるナズナが24年前の電車事故で亡くなった思いを寄せていた男子高校生・信介にあてて書いた手紙が、何らかの奇跡を起こすのかと思ったのですが、正直のところちょっと思っていた展開とは違いました。特に、信介が通っていたボクシングジムの先輩である菅田将暉さん演じる川島が信介のイニシャルが入れられたトランクスを履いて世界タイトル戦に臨み、勝利する話は、実話であり感動はしますが、ナズナが書いた手紙とは何ら関係がありません。また、実際には女性が書いたのは手紙ではなく、SNSへの書き込みですから、そこは非常に現代的です。映画化にあたり、それを手紙に変え、題名を「なぜ人は手紙を書くのか」にしたと思いますが、この問いかけの答えが映画の中にあったようにも見えませんでしたが。 |
| 未来(2026.5.8) |
| 監督 瀬々敬久 |
| 出演 黒島結菜 山﨑七海 坂東龍汰 細田佳央太 近藤華 松坂桃李 北川景子 玉置玲央 野澤しおり 吹越満 利重剛 中村優子 黒沢あすか 三浦誠己 木竜麻生 宮川一朗太 西野七瀬 |
| (ちょっとネタバレ) 湊かなえさん原作の同名小説の映画化です。 物語は3人の男女の視点で描かれていきます。一人は父を病気で亡くして以来、精神に不調をきたしている母を支える佐伯章子。母が働きに出たホテルのレストランのコックに見初められ、一緒に暮らし始めるが、ある日、彼が開店したレストランに来た章子の同級生の父とトラブルになり、SNSで誹謗中傷されたことから客足は遠のき、章子も学校で同級生からのいじめに遭うようになる。二人目は章子の担任の篠宮真唯子。彼女は章子へのいじめをいさめようとして手を出したことから親たちから非難され、彼女が苦学していた大学時代に出演したお色気ビデオのことを追及され、教師を辞めざるを得なくなる。三人目は高校生の良太。水族館で見かけた女性・真珠に一目惚れし、彼女が同じ高校生だと知って付き合うようになるが、彼女には他人には言えない秘密があった・・・。 3人のことが時系列をバラバラに語られていくので、ちょっとわかりづらいところがあります。父親が亡くなってから、章子に20年後の未来の章子からだという手紙が届くようになり、その証拠に10周年を迎えたドリームランド(という遊園地)の30周年記念のホルダーが同封されてきます。いったい誰がこの手紙を書いたのかという謎が提起されますが、それはおいおい想像がついてきます。それにしても救いがない展開です。未来の章子からの手紙はいくら何でも未来の自分からとは信じるとは思えませんし、その時の章子にとってはどれほどの支えになったことでしょうか。結局は何の手助けにもならなかったのはあの結果を見ればわかります。章子は今後どう生きていくのでしょうか。「未来」という題名が希望のある未来であるとは私には到底思えません。 |
| 君のクイズ(2026.5.15) |
| 監督 吉野耕平 |
| 出演 中村倫也 神木隆之介 ムロツヨシ 森川葵 ユースケ・サンタマリア 堀田真由 白宮みずほ 水沢林太郎 福澤重文 吉住 坂東工 大西利空 阿部亮平 伊沢拓司0 |
| 第76回日本推理作家協会賞を受賞した小川哲さん原作の同名小説の映画化です。 テレビのクイズ番組「Q-1グランプリ」の決勝戦で戦うこととなった三島玲央と本庄絆。最後の1問で勝者が決まるところで、問題文がまだ1文字も読まれないうちに本庄が解答ボタンを押す。本庄の解答は正解となり、優勝は本庄となる。しかし、巷では問題文が1文字も読まれないうちから本庄が正答を出したため、やらせの疑いが起こり、本庄は姿を消し、三島も片棒を担いだのではないかと糾弾される。番組の総合演出の坂田は生放送での検証番組の制作を発表し、三島ら当日の解答者たちに出演を求めるが、本庄は姿を現さなかった。ところが番組冒頭、連絡をしてきた本庄は三島に問題文が読まれないうちに正答を答えることができたのかの謎を解くよう挑発する・・・。 原作は既読だったのですが、すっかり忘れていたので、楽しく観ることができました。番組演出家の坂田役を演じるムロツヨシさんが強烈な印象を残します。ネットフリックスの「九条の大罪」でも暴力団の若頭という非情な男を演じていますが、この作品でも、視聴率を稼ぐためには何でもするという本当に嫌な役を演じます。イメージ変わってしまいますねえ。 それにしても、クイズの回答者は、単に知識が豊富というだけでなく、問題文を読む人の口の動きを読むとか、いろいろなテクニックが必要なんですね。 |
| 映画正直不動産(2026.5.17) |
| 監督 川村泰祐 |
| 出演 山下智久 福原遥 市原隼人 泉里香 長谷川忍 見上愛 松本若菜 山崎努 吹石一恵 岩崎大昇 ディーン・フジオカ 大地真央 倉科カナ 高橋克典 草刈正雄 |
| 山下智久さん主演のNHKドラマの映画化です。 かつては平気で嘘をついて不動産契約を結んでいた登坂不動産のやり手の営業マン・永瀬財地だったが、ある日、地鎮祭の際に土地の片隅にあった祠を壊して以来、嘘をつこうとすると風が吹いてきて嘘をつけず、真実を話してしまうようになってしまう。 今回のメインストーリーは、かつて登坂不動産で働いていた永瀬の同僚で、今は独立して不動産コンサルタントをしている桐山が企画した事業に対し、ミネルヴァ不動産が絡んできたりする中で、永瀬は登坂社長から桐山を助けるなら登坂不動産を辞める覚悟をするよう言われる。さて、永瀬はどうするかという話になります。 ドラマの出演者が総登場。ファンにはたまりません。スペシャルドラマに出演した現在朝ドラの主演をしている見上愛さんもミネルヴァ不動産の新人営業として出演しています。NHKは彼女が好きですねえ。福山雅治さんの奥さんである吹石一恵さんも久しぶりに顔を見せてくれています。 劇場内は年配の客がほとんどでした。やはり、最近若い人はテレビは見ないのでしょうかねえ。それにしても山下智久ファンはどうしたのか。 |
| スター・ウォーズ マンダロリアンアンド・グローグー(2026.5.22) |
| 監督 ジョン・ファブロー |
| 出演 ペドロ・パスカル シガニー・ウィーバー ジョニー・コイン ジェレミー・アレン・ホワイト |
| スター・ウォーズシリーズ、久しぶりの劇場での公開です。ただ、ジョン・ウィリアムズのスター・ウォーズのテーマは流れず、いつもの冒頭での作品の時代設定を語る文字が流れるシーンもありません。ちょっとそこは寂しい。 物語の舞台となる時代は、ルーク・スカイウォーカーの活躍を描いた3作品に続く時代、共和国軍が帝国軍を破ったが、宇宙にはまだ帝国軍の残党が各地で暗躍しているという時代です。 賞金稼ぎのディン・ジャリンは共和国軍のウォード大佐の指令を受け、帝国軍の残党の情報をツイン・ハットから得るためにジャヌ卿に捕らえられているジャヴァ・ハットの息子、ロッタ・ザ・ハットの救出に向かう。ロッタ・ザ・ハットを救出後、ツイン・ハットの元に連れ帰ることは彼が殺されることだと知ったマンダロリアンはロッタ・ザ・ハットを別の場所へと送る。しかし、ディンマンダロリアンは同じ賞金稼ぎのエンボに襲撃されて拘束され、ツイン・ハットの元に連れていかれてしまう。そこには、やはり捕らえられたロッタ・ザ・ハットもいた・・・。 主人公が賞金稼ぎのマンダロリアンの一族であるディン・ジャリンとグルーグーの作品はディズニープラスでシリーズ3まで配信されていますが、もちろん、そちらを観ていれば映画もより楽しむことができるでしょうが、観ていない私が観ても大いに楽しむことができました。ただ、この映画を観ると、どうしてディン・ジャリンとグルーグーが一緒に行動しているのかを知りたくなります。それを知るにはディズニープラスの配信を観る必要があります。今回の映画化はディズニープラスの契約者を増やすためのディ ズニーの策略ですね。 子連れの賞金稼ぎとなれば、私たち日本人にすれば、これは完全に設定としては「子連れ狼」でしょう。監督のジョン・ファブローの話では彼らはやはり日本の黒澤明監督の時代劇や「子連れ狼」、更にはクリント・イーストウッドのマカロニ・ウエスタン等を参考にしているようです。 「ジェダイの帰還」でレイア姫に倒されたなめくじの化け物みたいな宇宙人のジャヴァ・ザ・ハットの一族が登場しますが、息子が親父と違って善良というのが意外な設定でした。 とにかく、グルーグーの仕草がかわいいです。これはCGで作成しているのではなく、マペットということですから、逆にそのぎこちない動きがいいんですねえ。 共和国軍のウォード大佐役で出演しているのはシガニー・ウィーバー。既に76歳ですが、頑張っていますね。 |