2016映画マイ・ベスト10

順位 映画名 監督
スーサイド・スクワッド デヴィッド・エアー
レヴェナント 蘇えりし者 アレハンドロ・G・イニャリト
ローグ・ワン ギャレス・エドワーズ
ルーム  レニー・アブラハムソン 
インデペンデンス・デイ リサージェンス ローランド・エメリッヒ
クリード チャンプを継ぐ男 ライアン・クーグラー
家族はつらいよ 山田洋次
あやしい彼女 水田伸生
永い言い訳 西川美和
怒り 李相日
 今年は「ブリッジ・オブ・スパイ」から「ローグ・ワン」のIMAX版まで67作品を鑑賞しました。
 ベスト1は「スーサイド・スクワッド」です。なんといっても、この作品の成功は、ジョーカーの恋人であるハーレイ・クインを演じるマーゴット・ロビーの存在です。キュートな小悪魔的な女性でありながら、バットで頭をぶち割るし、大型拳銃のマグナムをぶっ放すという派手なキャラが強烈なインパクトを与えます。
 第2位は「レヴェナント 蘇えりし者」です。この作品でようやくレオナルド・ディカプリオが念願のアカデミー主演男優賞を獲得しましたが、それもありかなと思う熱演でした。重厚な作品ながら最後まで眠くならずに観ることができました。2年連続の作品賞となったアレハンドロ・G・イニャリト監督に拍手です。
 第3位はスターウォーズシリーズのスピンオフ作品「ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー」です。スター・ウォーズシリーズのVとIVを繋ぐスピンオフ作品。前半は眠くなりそうでしたが、主人公のジンが仲間たちとデス・スターの設計図を奪いに行くところからいっきに盛り上がりました。ジンはもちろん、ジンとともに戦うチアルートやベイズにも泣かされます。ラストがああいうエンディングとは予想外でした。R2-D2、C3POに勝るとも劣らないロボットのK−2SOの活躍に涙です。
 第4位は「ルーム」です。主演のブリー・ラーソンがアカデミー賞主演女優賞を獲得した作品です。天窓から見える空しか知らなかった監禁犯との間に生まれた子どもが脱出したあとで車の荷台から見上げた空の広さを感じるシーンにはジーンときてしまいました。もう一点、その子が自分たちが監禁されていた部屋を見て、「部屋が縮んだの?」と聞いた言葉に彼が外の世界で生きることに慣れてきたことがわかって、これまたジ〜ンときてしまいました。
 それ以下は順位は同じということで。
 「インデペンデンス・デイ リサージェンス」は1996年公開の「インデペンデンス・デイ」から20年ぶりの続編です。ストーリーは単純明快。20年前に撃退した宇宙人が再度地球を攻めてくるという話です。今回、ウィル・スミスは出演しませんが、相棒だったデイビット・レヴィンソン役のジェフ・ゴールドブラムやその父親役のジャド・ハーシュは再登場。更に前作で大統領ながら自ら戦闘機に乗って戦ったビル・プルマン演じるホイットモア元大統領も再登場。今回もおいしい役どころです。
 「クリード チャンプを継ぐ男」はロッキー役のシルベスター・スタローンが脇役になって描くボクシング映画です。“ロッキーシリーズ”も第1作の強烈な印象からシリーズが続くたびにだんだん駄作になってきましたが、ロッキーが脇役になって、もう一度息を吹き返したという感じです。果たして新シリーズになるのか?
 以下4本は日本映画から。
 山田洋次監督の「男はつらいよ」ならぬ「家族はつらいよ」は、妻から熟年離婚を切り出された老年男性のあたふた振りを面白おかしく描いていきます。感動ドラマの「東京家族」の出演者による喜劇が、これまた愉快です。大笑いして楽しむことができましたが、心の片隅にはまさか自分の妻は?という疑いが・・・。
 「あやしい彼女」は2014年に公開された韓国ドラマ「怪しい彼女」のリメイクです。アジア各国でリメイク版が製作されているという作品ですが、日本版は息子が娘に変わっただけでストーリーはほぼ同じです。映画の見所は、なんといっても主役を演じる多部未華子さんの歌です。坂本九の「見上げてごらん夜の星を」などの昭和歌謡はもちろん、ラストで歌われるこの映画の主題歌「帰り道」も本物と勝るとも劣らずの歌唱力でした。
 「永い言い訳」は監督の西川美和さん原作の同名小説の映画化です。監督自身が主人公に起用しただけあって、本木雅弘さんが原作を読んだ際にイメージした売れなくなった作家役にぴったりです。相変わらず本木さん、うまいです。上手いと言えばもう一人。妻と一緒に死んだ友人の夫役の竹原ピストルさんです。セリフの間が何とも言えず、話す前にちょっとした微妙な間を開け、てっきり怒鳴り出すかと思ったら一転笑顔になるという意表を突く演技を見せてくれます。
 「怒り」は吉田修一さんの同名小説の映画化です。映画は3つの場所に現れた男のうち誰が殺人犯であるのかを描いていきますが、この映画の見所はその豪華な出演陣です。渡辺謙さんを始め宮アあおいさん、妻夫木聡さん、松山ケンイチさん、綾野剛さん、森山未來さん、広瀬すずさんといったそうそうたる役者さんが勢揃いです。中でも妻夫木聡さんは、いつもの好青年ではなくゲイのちょっと嫌な男を演じていましたし、宮アあおいさんも体重を7キロも増やして、こちらもいつもの清楚な女性とはまったく異なる役柄を演じています。彼らの熱演を見るだけでも価値があります。