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今年読了した本は114冊。一応目標の100冊以上は達成しましたが、昨年は134冊でしたから20冊少ない読書量でした。昨年より今年の方が仕事が忙しくなかった割には意外に本が読めていませんでしたね。
今年は巷でも言っているように、昨年のような宮部みゆきさんの「ソロモンの偽証」や横山秀夫さんの「64」のような読んでいて、「これはベスト3を争うような作品だ!」と思う作品に巡り会いませんでした。作品としては小ぶりの作品が多かった気がします。その中で第1位は万城目学さんの「とっぴんぱらりの風太郎」です。ニートの忍者の若者が戦国時代を生きる様子を描いていきます。万城目さんの作品としては、割とストレートな作品でしたが、時代の中でもがき苦しむ主人公の様子に700ページの大作ですがページを繰る手が止まりませんでした。直木賞候補に上っていますが、どうなるでしょうか。
第2位は三浦しをんさんのまほろ駅前シリーズ第3弾の「まほろ駅前狂騒曲」です。今回は行天の娘を預かったことから起こる騒動を中心にいつものメンバーが繰り広げるドタバタを描きますが、笑いの中に感動もありの作品に仕上がっています。相変わらず、行天のキャラが強烈です。
第3位には「このミス」でも国内編第2位となった長岡弘樹さんの「教場」を。警察学校を舞台にしたミステリ連作集ですが、人間ドラマとして読ませます。
伊坂幸太郎さんは今年「ガソリン生活」と「死神の浮力」の2冊。車が語り手という意外性に、「ガソリン生活」を4位に、「死神の浮力」を9位としました。
第5位の「駅物語」は初めて読んだ朱野作品です。駅員となった女性の成長物語ですが、感動しました。
第6位の吉田修一さんの「愛に乱暴」は、その題で惹きつけられました。いわゆるミステリ作家ではありませんが、ものの見事に騙されました。
道尾秀介さんは今年は「笑うハーレキン」と「鏡の花」でしたが、以前のミステリの雰囲気を持っている「笑うハーレキン」を第7位としました。
東野圭吾さんの「祈りの幕が下りる時」は第8位に。加賀恭一郎シリーズなので安心して読むことができます。
宮部みゆきさんの時代ものが今年は2冊。「桜ほうさら」と「泣き童子」ですが、甲乙付け難いですが、シリーズとして読み続けている「泣き童子」を最後の第10位にしました。
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