2011年読了本マイ・ベスト10
順位 | 題名 | 著者 | 出版社 |
1 | ジェノサイド | 高野和明 | 角川書店 |
※ | ユリゴコロ | 沼田まほかる | 双葉社 |
※ | 消失グラデーション | 長沢樹 | 角川書店 |
※ | 本日は大安なり | 辻村深月 | 角川書店 |
※ | カササギたちの四季 | 道尾秀介 | 光文社 |
※ | 麒麟の翼 | 東野圭吾 | 講談社 |
※ | 真夏の方程式 | 東野圭吾 | 文藝春秋 |
※ | オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ | 小路幸也 | 集英社 |
※ | 偉大なる、しゅららぼん | 万城目学 | 集英社 |
※ | 警官の条件 | 佐々木譲 | 角川春樹事務所 |
※ | 刑事のまなざし | 薬丸岳 | 講談社 |
※ | 感染遊戯 | 誉田哲也 | 光文社 |
※ | ビブリア古書堂の事件手帖 | 三上延 | メディア・ワークス文庫 |
今年感想を書いた本は全部で104冊。昨年より少し少なかったですね。映画が10本以上多く観たことを考えれば、もう少し読むことができたのではないかと思いますが。 今年刊行された新刊本の中からベスト10を選ぶとすると、第1位はどのベスト10でも常に上位にランクされた僕としては文句なしで高野和明さんの「ジェノサイド」です。まるで、外国の冒険ものを読んでいるようなスケールの大きな作品でしたが、あまりにおもしろくてページから目が離せませんでした。 残りは、順位なしで。 沼田まほかるさんの「ユリゴコロ」は、やはり他のベスト10でも上位を占めた作品です。沼田さんらしい暗い展開が続きましたが、意外に読了感がいいと感じさせるラストでした。 長沢樹さんの「消失グラデーション」は、横溝正史ミステリ大賞受賞作です。青春ミステリだったので手に取ったのですが、ラスト見事などんでん返し。拾いものの1作でした。 辻村深月さんの「本日は大安なり」は、結婚式場に集まる人々を描いた群像劇です。好きなんです、群像劇は。 道尾秀介さんの「カササギたちの四季」は、このところミステリから離れていく道尾さんが久しぶりに書いたライトなミステリです。心温まる雰囲気が大好きです。 東野圭吾さんの「麒麟の翼」は加賀恭一郎シリーズの、「真夏の方程式」はガリレオシリーズの新作です。どちらもシリーズとしての質を落とすことのない作品に仕上がっています。この後に「マスカレード・ホテル」というノン・シリーズも書いていますが、これまた上記2作に負けず劣らずの作品でした。 小路幸也さんの「オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ」は東京バンドワゴンシリーズの新作です。シリーズも長く続くとマンネリとなるのですが、このシリーズはそんなこともなく、相変わらず楽しめます。 万城目学さんの「偉大なる、しゅららぼん」は、万城目ワールド全開の荒唐無稽な話です。しゅららぼんがあんなことを意味するとは。 佐々木譲さんの「警官の条件」は2008年版の「このミス」で第1位になった「警官の血」の続編です。今回は親子三代の話から今回は加賀谷と安城という擬制の父子を描いた話です。読ませます。 薬丸岳さんの「刑事のまなざし」は、連作短編集ですが、7編すべてに登場する夏目という元法務技官から転職した刑事のキャラが気になります。続編を期待。 誉田哲也さんの「感染遊戯」は、姫川玲子シリーズ初の短編集です。といっても、今作では玲子は脇役です。それぞれ別に主人公がいますが、中では元刑事の倉田警部補が強烈な印象を残します。この後のシリーズにも顔を出してもらいたいキャラです。 三上延さんの「ビブリア古書堂の事件手帖」は古書店の美人店主とアルバイト店員がホームズとワトソンとなって様々な謎を解くミステリ短編集です。古書店が舞台という本好きには嬉しい設定ですが、あのカバー絵ではおじさんには手に取りにくいです。 |