北の佐川の"音曲捕り物帖"

leaflet 連載 第九十四回

『 合唱団そら 第15回定期演奏会 』

・延期されていた同演奏会が催されました。プログラムは長大な バッハ 「ミサ曲 ロ短調」 BWV232 です。
 
(2007.02.27up)

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   ◆合唱団そら 第15回定期演奏会   
     日時   :2007年2月25日(日) 15:00開演   
     会場   :広島市安芸区民文化センター 大ホール   
     指揮   :難波憲二   
     管弦楽  :そらコンソート   
     合唱   :合唱団そら   
     プログラム:バッハ 「ミサ曲 ロ短調」 BWV232   
         ・KYRIE ・GLORIA ・CREDO ・SANCTUS ・AGNUS DEI
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  ◆招待状を頂き、合唱団そらの第15回定期演奏会を聴きに行きました。   
  ・元々、この演奏会は昨年の秋に開催の予定が、一時延期されていたものです。   
  ・プログラムは上記の通り、バッハのロ短調ミサ1曲だけ。 前回の第14回定演(2005年8月)で抜粋演奏し、今回改めて全曲演奏されました。   
  ◆指揮は大学時代の男声合唱団の大先輩、難波先生。 体調を崩されていたと聞いていたので心配していましたが、元気にタクトを振っておられるのを見て安心しました。   
  ◆管弦楽は”そらコンソート”に、”ヒロシマ・バッハ・ソロイスツ”が賛助出演だそうですが、誰が誰やら私にはわかりません。  唯一、"広島ターフェルオーケストラ”でもお馴染みの平尾さんが軽快なスティックさばきでティンパニを演奏しているのだけはわかりました。   
  ・始まる前の弦のチューニングの音を聴いたときはちょっと不安でしたが、演奏が始まったら特に気にはなりませんでした。   
  ・途中からの金管楽器はなかなか爽快でした。 トランペット3本、フレンチホルンも出だし以外は良かったです。   
  ◆合唱は勿論”合唱団そら”です。 見たことの有る顔がちらほら。   
  ・自分がテナーなのでついついテノールの方に耳がいってしまいます。 前回までは人数が少ないせいか頑張り過ぎて地声が多少混じっていたりしていました。 今回は荒い声は有りませんでしたが、もう少し響きが・・・。といったところでしょうか。   
  ・全体に演奏中の体の揺れが大きいのが気になりました。 今回、難波先生はかなりゆっくりとしたテンポを維持されていたようですが、各自勝手に体を揺らすため、全体のテンポに合わせきれていないように思いました。 こういう宗教曲の場合は、下半身をどっしりと安定させて歌うと、落ち着いた演奏になるのではないでしょうか。    
  ・とは言いながら、出だしのブレスを揃えたり、早いパッセージをこなすために体を動かすことは必要で、この曲でも随所に出てくる16分音符か32分音符か判りませんが、速い動きのパッセージを、それこそ体をうまく使ってどのパートも上手に演奏されていているのに感心しました。 特に男声は大変だと思いますが、すべることなく、走ることなく、締まった動きが織りなされていたように思います。 はっきり言って私は下手です。   
  ◆ソリストについては、アルトの方が、最初から最後までずっと楽譜に目を落としていたのがとても気になりました。 演奏が始まる前から、前奏の時も間奏の時も、勿論歌っている時もずっとです。 ほとんど前を見ません。 きちんと歌っていさえすればどこを見ていてもかまわないのかもしれませんが、せっかくソリストとして綺麗なドレスを着て前に出ているのに、ずっと下を向いて歌うのはもったいないと思いました。    
  ・一方、大学4年生の若い方がバリトンソロを一部担当していましたが、物怖じすること無く、逆に力むでも無く、スッキリとした若々しい声で歌っていて好感が持てました。   
  ・そういえば、遠くからなのでよく見えませんが、後ろに並んだ合唱団員を改めて眺めてみると、男性の平均年齢がちょっと高そうですね。 若い団員が増えてくれば、ハーモニーに張りが出てきてよいのですがね。・・・というようなコメントをつけてしまうと、私自身の居場所が無くなってしまうのですが。   
  ◆全体の印象としては、今回の演奏はいつもの快活さが少し欠けていたように思います。   
  ・テナーの発声のこととか、いろいろあるのでしょうが、もっと弾けて演奏しても良かったのではないでしょうか。 特に後半のサンクトゥスなど、せっかくトランペットが輝かしく演奏しているのに対して、合唱の響きにはそれに呼応するだけの喜びに満ちた明るさが欠けていた様に思います。   
  ◆難波先生の指揮は、遅めのテンポをしっかりと維持されていました。 15分の休憩を挟んで2時間半、ずっと立ちっぱなしで指揮をされましたが、最後まで凛とした後姿を崩されることはありませんでした。 演奏中、細かいところではいろいろと問題もあったでしょうが、少々演奏が乱れてもそれに動じることなく、過剰に反応して皆に不安を感じさせるような素振りはまったくお見せになりませんでした。 それが演奏者と聴衆に安心感を与え、スケールの大きなこの曲をしっかりと味わうことが出来た理由ではないでしょうか。 本当にお疲れ様でした。 さぞ、打ち上げのビールが旨かった事でしょう。   
  ◆というように、勝手なことを書いておりますが、体の揺れや目線のこと、発声のことなどは、全て自分の至らないところを演奏に映し出して反省しているのです。 実は正味2時間を越える大曲をよくここまで演奏したものだと至極感心しております。 花粉症やインフルエンザなどが流行するこの時期、体調を管理して本番に臨むだけでも大変だったと思います。   
  ・当日は宇品の自宅から安芸区民文化センターまで自転車で往復しましたが、演奏に対する満足感と、心地よい疲労感で、私も家に帰ってビールをおいしく飲むことが出来ました。 めでたしめでたし。
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  ◆ところで、合唱団そらの演奏を聴いているときは不思議に眠くなりません。なぜでしょうかね?

(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手