北の佐川の"音曲捕り物帖"
連載 第九十三回
『 祝 ”第1回 ヴォーカルアンサンブルコンテスト in ひろしま” 開催 』
・期待して聴きに行きましたが、面白かったです。 来年も面白いといいな。
(2007.02.06up)
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◆第1回 ヴォーカルアンサンブルコンテスト in ひろしま
日時:2007年2月4日(日) 10:15開演−16時
会場:エリザベト音楽大学セシリアホール
主催:広島県合唱連盟、エリザベト音楽大学
審査員: 藤井宏樹、ローレンス・マクガレル、番場ちひろ
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◆なかなか楽しく新しい試みに満ちた興味深いコンテストでした。 参加資格は、2名から16名。 合唱連盟未加入者の参加も認めたため、いろいろな形の参加・いろいろな演奏がありました。 高校7、大学2、一般14の合計23団体の参加でした。(男声5、女声14、混声4)
・名称も「広島県ヴォーカルアンサンブルコンテスト」 ではなく、「ヴォーカルアンサンブルコンテスト in ひろしま」として門戸を広く開放し、県外を含めた参加を意図したそうです。
◆良かったところ
・(1)いろいろな演奏があり、最初から最後まで飽きることなく楽しく聴けたこと。 面白くなかったら途中で帰ろうと思っていましたが、朝10時半から午後4時まで飽きることなく楽しむことが出来ました。 主催者の狙い通り、県外からの参加も2団体あったようです。
・(2)各合唱団の演奏が終了する毎に、審査員2名による講評があったこと。 講評は、その合唱団の実力に合わせた適切なアドバイスで、演奏の良さをほめた上で、更に向上するための改善ポイントを指摘していました。 藤井宏樹さん、ローレンス・マクガレルさん、それぞれさすが専門家と思わせるアドバイスをしておられました。 審査員のコメントと自分の感想を比べてるのも面白かったです。
・(3)表彰は、参加23団体の中から優秀賞として7団体を選出するに留め、それ以上の金賞、大賞などを決めなかったこと。 いろいろな構成、選曲の演奏であり、一律に評価して順位付けをすることは無意味だと思っていたので、この表彰のやり方には納得です。
◆悪かったところ
・特にありません。 あえて言えば、(1)受付が分かりにくかったこと(当日券販売と、演奏者受付は1階ホールにあるのに、観客の受付は3階の扉の前)。 (2)前半、客席が寒かったこと。 (3)講評の時、客席PAの変な音が"ピーッ"と、耳障りだったこと。 位です。
◆残念だったところ
・ある程度予想はしていたことですが、私が良いと思った団体が優秀賞に入らなかったこと。 今回のヴォーカルアンサンブルの定義が良く分かりませんが、結果として優秀賞に選ばれたのは、普通の合唱団員が10人くらい集まって、普通の合唱曲を演奏したものばかりだったような気がします。 「ヴォーカルアンサンブルコンテスト in ひろしま」は、「室内合唱コンクール」ではないですよね。
・私は、”あの”、ストリートミュージシャン的な高三男声デュオや、三次から参加して松任谷由実を歌ったサークルの演奏は、両方ともすばらしかったと思いますが、優秀賞には選ばれませんでした。 審査員の判断基準からすると下手だったということでしょう。 ゴスペラーズやトライトーン、辺りが参加したらどういう評価を受けるのか心配です。
・それとも、いわゆる合唱的な、合唱連盟好みの発声と選曲で臨まないと優秀賞は取れないということでしょうか? 合唱連盟主催ですから、それならそれでよいのですが・・・。
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◆今回のコンテストは、参加団体の音楽的レベルが高かったことも然ることながら、そのメンバー構成や音楽の方向性が多様で、コンテストとしての懐の深いところが面白かったと思います。 今後とも、この「ヴォーカルアンサンブルコンテスト in ひろしま」が、”室内合唱コンクール”に収斂してしまうことなく、今年と同様に多彩で楽しいユニットが集えるコーラスアンサンブルコンテストであり続けることを期待します。
・第1回ということで、実行委員他関係された方は大変だったと思います。 ご苦労様でした。
(!斬捨て御免!、!問答無用!)