北の佐川の"音曲捕り物帖"

leaflet 連載 第八十九回

初めて聴いた 『 広島女学院 第22回 クリスマスコンサート 「 THE MESSIAH 」 』


・昔から聴いてみたいと思っていたこの演奏会を初めて聴くことができました。  
(2006.12.25up)

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   ◆広島女学院 第22回 クリスマスコンサート   
     THE MESSIAH  G.F.Handel   
   12月23日(土・祝)17:00〜   
   広島女学院ゲーンスホール(中区上幟町11−32)   
   指揮 榊原 哲   
   ソプラノ 乗松恵美、 アルト 小玉 妙、 テノール  枝川一也、 バス 平田昌久   
   入場無料   
   主催:学校法人 広島女学院
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  ◆広島女学院で毎年行なわれている、メサイヤの演奏会を初めて聴きに行きました。   
  ・この女学院のメサイヤに広大グリークラブの後輩が毎年参加しているというのは知っており、一度は聴いてみたいと思っていましたが、これまで広島女学院とは全く縁が無く、足が向きませんでした。  しかし、今年はマツダ合唱団所属のソプラノさんがこの演奏会で歌われるということで、やっと聴きに行くきっかけが出来ました。  行ってみたら、男声には広グリの現役・OBの他にも知った顔がチラホラ。   
  ・広島女学院のゲーンスホールはこれまでに一度だけ入ったことがありますが、大型の本格的なパイプオルガンを備えた立派なホールです。  音楽関係の学校でもないのに凄い。  さすが今年創立120周年を迎えるだけの事はあります。   
  ・開演15分前にホールに着いたら既にかなりの混雑ぶり。  その後も沢山人が来て、開演後も補助椅子を出したり、人の出入りがざわついたりしてちょっと落ち着きませんでした。  入場無料ですが、整理券を発行して入場者数を制限した方が良いかも知れません。   
  ・まあ、クリスマスの年中行事として、少々混雑していても、より多くのお客さんに楽しんでもらうという考え方もあると思いますが・・・。  (ホールなどで定員を超えて人を入場させることは安全面で問題があり禁止されていると聞いたことがありますが、今回は定員を超えなかったのでしょうかね?)   
  ・という事で客席は満員。  私の周りは前後左右すべて女性でした。  香水やら体臭やらが入り混じった香りが充満していて演奏中、ずっと苦しかったです。  (逆に隣の女性からしたら、オジサンの隣の席で嫌だった、と思われているかもしれませんが。)   
     
  ◆閑話休題   
  ・榊原先生の指揮はいつ見ても格好良いですね。  スマートでキレが有り、指揮を見ているだけで演奏が2段階位上手くなったように感じてきます。  榊原先生にファンが多いのもうなづけます。   
  ・オケは広島女学院メサイヤオーケストラという事で女学院の大学・高校のオーケストラを中心にOGその他が加わっているそうです。  出だしは少しもたついている様に感じましたが、徐々に集中力を増してきてこのメサイヤの雰囲気に合っていて良かったと思います。   
  ・合唱団も同様に女学院大学&高校の女声合唱団員を中心にOGその他が加わっているそうです。  当然、男声が少ない・・・、少ないから皆頑張る・・・、頑張ると力が入りすぎてついつい叫んでしまう・・・、という予想通りの展開でした。   
     
  ・ソプラノソロは広島女学院高校OGの乗松さん。  初めて聴きましたが、明るく美しい歌声とにこやかな表情でよかったです。   
  ・アルトは小玉妙先生。  合唱コンクールの審査員としていつも講評を頂いていますが、演奏を意識して聴いたのは初めてです。   
  ・テナーは、ご存知 枝川さん。  オペラでお馴染みの輝かし美声を聴かせていただきました。  羨ましいです。   
  ・バスの平田さんも誠実な柔らかい歌い方で好感が持てました。   
  ・このソロの中で私が一番気に入ったのは、アルトの小玉さんの演奏です。 真正面を見据えて微動だにせず、声を観客に聴かせるというよりも、自分の音楽の中に観客を引むような歌い方でした。  首尾一貫して気持ちが前を向いていて、曲間でも全くすきを見せません。  何か、凄い迫力を感じました。   
  ・他のソリストが、美声で情緒的であっただけに、小玉さんの演奏姿勢が際立って感じられました。  (この秋に小玉さんのリサイタルが有ったのを思い出しました。聴きに行けばよかった。)   
     
  ・演奏はヘンデルのメサイヤ。  抜粋のようですが、第1部から第3部まで続けての演奏でした。   
  ・第2部の最後が有名なハレルヤコーラス。  この演奏のとき、突然多くの観客が立ち上がったのには少々驚きました。  そういえば、何かの曲の演奏のある箇所では観客が立って聴くのが習わしになっているというのを耳にしたことがありますが、ひょっとしてこれのこと?  (立ち上がった隣の女性に聞いてみようかなと思いましたが止めました。)  一緒に歌うのかと思ったらそうでもないようですが、この箇所だけ異様に盛り上がってハイテンションになり、異様な雰囲気でした。   
  ・しかし、お客さんが、立ち上がってそういう演奏を聴くのが年末恒例のお楽しみだというのならそれはそれで良いと思います。   
     
  ◆こうして、広島女学院クリスマスコンサート・メサイアを第22回目にして初めて聴くことが出来ました。  普通の演奏会というよりも、年末恒例のイベントみたいなものなのですね。  面白かったです。   
  ・そして最後に献金をして終わり。 この献金の間に演奏した曲も良かったですね。  なんという曲でしょうか。
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(!斬捨て御免!、!問答無用!)

十手